さて今回の旅行だが、バンクーバー、ロッキー山脈の麓の町バンフ、ナイアガラの滝の観光という、
1日2日ごとに移動しまくるいわゆる「ツアー」である。
よくツアーは自由がきかないとか、ガイドがうるさいとかで敬遠しがちであろうが、
なにしろぼくはまだ海外というものが不慣れで、こわいのだ。
去年新婚旅行でモルディブという国に行ったが、あすこはリゾートで現地人も日本語をある程度話せたので
心配なかったのだが。とにかくこうなったら割り切って「ツアー」というものにはまりまくってやるつもりだ。
ガイドの言う事に完全服従するつもりだ。
「右手に見えますのが・・」と言われた時に間違って左を見ないよう左右の確認を今のうちにしておこうと思う。
そうそう、もうひとつこの旅行を語るにあたり忘れてならないことがある。
旅行とはなんの関係もなく、ひょんな事から、皆さんおなじみ妻のあゆちゃんと話し合い、ぼくは禁煙をすることになった。
旅行という特別な環境から禁煙を始めるのは良い事であると思うが、何せ今まで禁煙を試みたことのないぼくである。
途中で手が震えたり、幻覚を見たりしないかすこし心配である(←何を吸っている)
そういえば考えてみると僕は、海外っていうと島国ばかりで日本より大きい大陸に行くのは初めてなので、
その広さに気が狂ってはいけないと思い、前日、想像だけでもして慣れておこうと努力するが、さっぱりできず、当日を迎える。
名古屋空港まで鈍行電車で行き、エアカナダという飛行機に乗る。
モルディブに行った時のシンガポール航空のように、各シートにTVがついててゲームができたりはせず、普通の飛行機。長いフライトだったが(9時間ぐらい?)泥の様に眠りあっという間にバンクーバー空港に到着。
ひ、広い!早くも負けましたぁと叫び出しそうになる(←なんの勝敗か)
ここでガイドと初めて会う。日本人のぼくらより少し若いくらいの女性。わりとときめかない。
それより、このツアーぼく達2人だけだった・・これ、ツアーっていうのか?「大型バスで移動し、ガイドの持つ三角の旗に向かってみんなでぞろぞろ」ではなかったのが予想外であった。
「0日目」の項で「ガイドに完全服従」と書いたが、こんなにマンツーマンのガイドに完全服従してはただの奴隷なので、やめる。ワゴン車で見所のスポットを何ヶ所かまわってくれ、午前中であっという間に観光が終わる。あっけなさすぎで少し呆然としたが、よく考えてみると一回見ればもう良いところが多く、かえって良かった。
今日の午後は自由行動。まずはランチを探す。
日本語がまるで通用しなさそうなのと、チップのやり方がよく分からないという、
そんなぼくらだったので店に入るのに一苦労、なんとかシーフードのおしゃれなレストランに入ってみて、英語がまったく分からず「こんなにもおれダメか・・・」と少々へこむ。
何とかランチを済ませ(めちゃくちゃ美味かったよ)、街を歩くが、
スターバックスなどシアトル系のコーヒーを持ちながらぶらつくのが似合うとってもおしゃれな街だ。
しかし、外でタバコを吸う人が大変多く(カナダは建物内ではほとんど禁煙、そのかわり外ではどこでも吸ってオッケー)なるたけ見ないよう努力する。このことを書いているだけでも意識してしまうので、もうその話は極力書かない。
スタンレーパークという所で野生のアライグマに遭ったり、けっこう楽しい1日だったが、このカナダというところは夜9時半をまわってもまだ昼間の様に明るい(!)のでとても不思議だ。1日がとても長く感じる。
そりゃそうだ、今日は24時間プラス、時差の17時間(だと思う)でなんと41時間もあったのだ。ふぇ〜
ちなみに、夜ご飯は焼肉屋に行った。いかにも日本人がいそうなところ。まだランチの時のへこみが残ってるので。
朝の3時ごろに目が覚めたりして、時差ぼけを痛感する。もう一度眠り、起きると12:30をまわっていた。一日フリー行動とはいえ、寝過ごしてもったいない事をした。
街に出るが、けっこう寒く、トレーナーを買う。ホテルの近くにHMVがある事をガイドブックで知り、掘り出し物がないか、カナダでは何が流行っているのかを偵察しようというのが、ぼくのひそかな今日の予定だ。が、HMVが見つからない。
おかしいな、そんな見つけづらいはずないのに。
しょうがなくそのすぐ近くの「Virgin Megastore」でLINKINPARKのCDを買う。このCDは特価だったが、カナダ自体物価は日本とほとんど変わらない。消費税が15%(!)のため、下手すればこっちの方が高い。買い物はあまりすすめられない。
そうそうHMVは、どうやらつぶれたらしい。virginに客取られたな、などと勘ぐる。
昼が長いのをよい事に、午後3時過ぎになって、グランビルアイランドという所に歩いていく。半分後悔するほど歩く。
ショッピングセンターでぶらぶらして帰りは船で帰る。とても疲れたが、とにかくおしゃれな街なので、すごく楽しかった。
船を見つけた辺りなど、冒険のようだった。オレだけだと思うが。
街に戻ってイタリア料理のレストランに行ってみる。とってもおいしかった。日本で行った事のあるどこのイタ飯屋より、美味いと思った。
レストランでは、日本のようにレジに伝票を持っていって勘定するのではなく、ウェイターが席までレシートを持ってきてくれ、その時に代金とチップを払うのだと分かってきて(居酒屋の「おあいそ」形式とぼくは名付ける)食事もリラックスして楽しくなってきた。
夜10時過ぎまで今日も外をぶらつく。本当に暗くならないので、夜になった気がしないのだ。
やっと、ホテルに帰り、TVを付けてスポーツニュースを見る。何を言ってるかさっぱり分からなかったが、少なくともイチローはこっちでも有名なようだ。試合結果の時、他のメジャー選手を出しおいて、イチローだけは何打数何安打か別枠で映っているのだ。すごい!
あと、今はNBAのプレーオフ(日本シリーズみたいなもの)真っ最中で、アイバーソン率いるシクサーズの試合を見て、がぜんファンになる。良いものを見たと思っていたら、さらに!!そのままスポーツチャンネルを見ていると、なんと、モトリークルー(けっこう有名なロックバンド)のボーカル、ヴィンス・ニールがゲストで出てきた!!何を言ってるか分からんかったが、あんなリラックスしてておっさん臭いヴィンスは初めて見た。やっぱりいいなあ、こっちは。
今日は一日かけてカナディアンロッキーのふもとの町、バンフへ移動する日だ。
まずはカルガリーという昔オリンピックがあった所まで飛行機で飛ぶ。
空港に着くと新しいガイドが待っていてくれた。と一緒に、ついに、他の観光客も合流してきた。たった4人だが。2人組の若い女性2人と、中年の夫婦2人の4人だ。そのうち仲良くなれるかドキドキだ。いよいよ「ツアー」らしくなってきたじゃあないか。なんて考えながら空港を出ると、雪だった・・!雪!?さみ〜!!こんな寒いの?
しかし、新しいガイドは上手くぼく達を導いてくれ、カルガリー空港からバンフまで車で2時間もかかるのだが、その間も軽快なトークで和ませてくれた。若いのにしっかりした男だ、などとぼんやり思った。
車の中で他の4人を見ると、4人とも関西人であったが、旅の疲れで静かだった。道中は馬や牛の牧場と、限りなく平坦な道、そして向こうにそびえる雪の積もった山脈と、日本には絶対に見られない光景だ。
リムロックというここらでは有名なホテルに着いたのだが、このホテルの格式もそうだし、なによりもこの町自体の美しさにまたしても「負け」を感じてしまった。町自体は本当に小さく、信号3つ分しかないのだが、ゴミひとつ落ちていない(町ごと国立公園なのだ)し、この町を守っているかのようにロッキー山脈のひとつの山が見下ろしているのだ。
バンフという町は観光地なだけあり、バンクーバーに比べると日本人がそこら中におり、ガイドに従ってぞろぞろしている姿がよく見られた。ああいうツアーでなくて本当によかったと思ったが、一度ああいう目にもあってみたいとも思う。マゾヒスティック。
レストランを探し、ここらの名物「アルバータビーフ」を食べる。固い。ステーキというとこの固さがこっちの人は当たり前らしい。まあまあ美味いけどな・・なんてひさびさの「勝ち」を感じながら外に出ると猛吹雪だった・・!!ふ、吹雪くの〜〜!?
呆然と立ち尽くす僕らにもっと信じられない光景が!その吹雪の中を半袖で平然と歩く白人が何人もいるのだ!
なんだこいつらは?!さむくないの?!日本の童話に出てくる鬼は実は白人のことだという説があるが、まさにこの時は彼らが半袖の鬼にみえた。
なんとかホテルに着く。明日は一日観光で、なんだか氷原に行くとか言ってた。なんだか寒くていやだなと思い、就寝。
ところで、禁煙をはじめて3日がたつが、特に吸いたくてイライラしたり、腕がプルプル震えたりしない(←するか)ここまでは、けっこう無理なく禁煙ができている。いいぞ、おれ。
朝起きて、外を見ると雲ひとつない青空で、昨日の嵐のような雪がウソみたいだ。窓を開けてみると、全然寒くない。今日こそ、半袖でいける。
こんなに毎日温度差があって、ここらの人は風邪などをひかないのかな、などと昨日の寒さと敗北感でめっきりじじ臭いおれをよそに、あゆちゃんは早々着替え、昨日より数倍視界の良くなって数十倍美しい外の風景の写真を撮っている。
・・・よく撮るなあ、あゆちゃん、もうフィルム4つも使い終わってるよ。パー子に迫る勢い、とはこの事である。
昨日からのメンバー6人+ガイドの計7人で300キロも離れたコロンビア大氷原までの観光ツアーに向かう。ガイドは良い意味であまりガイドらしくなく、おかしな声や言い回しをするような事はなく(よくいるんだよね)、自然に笑わせてくれたり、非常に軽快なトークでとても好感が持てた。超おすすめである!皆さんもバンフに行くときは、MAPLE FUN TOURSの吉田さんを指名すると良い。
他のメンバーも昨日は良く休めたのであろう、だいぶ本領発揮してきたようで、まあ女の子2人は少しシャイではあったが関西人特有のセンスを持っていた、普通の女の子達だと思った。そしてもう一組の中年夫婦「おのうえ」さんが面白かった。関西のおっさんおばはんそのもので、夫婦漫才みたく、かなり笑わしてくれた。
さて、観光のほうであるが、
もう、すごい!!!筆舌に尽くし難いとはこの事である。
「ここ何年で一番の天気」とガイドが驚くくらい気候がよく、非常に恵まれた中での観光だったことは確かだが、それにしても本当に言葉に言い表せない自然の美しさ、写真で見てもらっても絶対その半分も実感できないであろう雄大さがそこにはあり、「うわ〜」とぼんやりするしかできなかった。これは、すごい所にきたな〜と、感動。景色でここまで感動するとは思わなかった。来て本当に良かった。
帰る途中にはすっかり仲良くなれたガイドの吉田さんに、おすすめのレストランを聞き、帰ったら早速そこに向かって見ようと計画する。
6時過ぎにバンフの町に到着。結局夕方まで天気は全く崩れることはなかった。バンフの町並みをふと眺めて見るが、昨日あれほど良い所だと感心していた町並みは今日は物足りない感じがした。今日のツアーで見て来た所がすごすぎたのだ、と改めて感じた。
吉田さんおすすめのレストランは、バスに乗って町外れまで行くのだそうだ。さっそく現地の人に混じってバスに乗ってみた。しかし、バスを乗り間違えた!バンフの町をあっという間にバスは外れていき、なんか何もないキャンプ場のあたりで終点になってしまった。でも、バンフへの循環バスだったので、また戻って来れたし、途中でたくさんの野性の地リス(地面に穴を掘って巣を作るリス、プレーリードッグにも似てた)の群れを見ることができたので、全然へこたれないぼくらであった。ただ、またバスに乗り直すのも面倒だったので、近くのレストランで食事は済ませ、とっととホテルに帰ってきてしまった。
明日からまた移動で、ナイアガラである。バンフ、良かったな〜。もうここで半分おなかいっぱいって感じ。ナイアガラも、もうどっちでも良くなってきた(といっても、行くのをやめるわけにはいかんのだが)
バンフからカルガリー空港まで吉田さんに送ってもらう。この6人のメンバーと吉田さんとの車内はなんだかとてもファミリーな感じがする。吉田さんとはここでお別れと思うと非常に別れが惜しまれるが、そんなぼくらに彼はとっても素敵なプレゼントをくれた。
実は今度の飛行機、ぼくとあゆちゃんの席が離れてしまっていたのだが、交渉して席を隣同士にしてくれるどころか、なんとビジネスクラスにしてくれたのだ。皆さんもカップルで行く時は、ハネムーンだとうそをつくと良いと吉田さんは最期に一言残し、別れた。
ありがとう、本当にありがとう。
でも、ぼく達はビジネスってあんなに料理が出るなんて知らず、始めに出たパンを何度もおかわりしてしまった。「もう食えねえ」と寝ようとしたころにメインディッシュが出てきて、あれだけ「one more、one more bread(もっとぉ、もっとパンをくれぇ〜)」と呼びとめていたスチュワーデスに「beef or chicken or fish?」と言われ、びっくりした顔をしてしまい、恥ずかしい思いをしてしまった。げふ。
トロントに着き、6人でしばらく待ってるとまた新しいガイドがきた。今度はいかにもガイドという感じの、独特の言いまわしに張りのあるというか、ちょっとおかしな声をした男性だ(この言い回しにぼくらはけっこうはまった)。吉田さんとのギャップに少し戸惑ったが、悪い人ではなくナイアガラのおすすめのレストラン(というか中か料理屋)を教えてくれた。(←こういうのにぼくらは弱い)
着いたのはもう夜9時近くで暗かったが、ナイアガラの滝はライトアップされており、夜でも見に行くことができた。でも、バンフの大自然を見てきた後では、この人工的な演出がちょっとわずらわしかった。
10時から5分間ほど花火が打ち上げられるというので、小雨と滝からの水しぶきをチリチリと浴びながら滝の近くで見守るが、何故かその日は中止だったようで15分ほど待っても打ち上げられなかった。変なの。でも、全然へこたれない。
ガイドに勧められたレストランを探す。この中華屋さんはクリフトン・ヒルという繁華街でナイアガラの滝に次ぐもうひとつの観光スポットの中にあった。ここで食べた「福建チャーハン」というのがすっごい美味かった。チャーハンの上にあんかけが乗っているのだが、これはそのうち日本でも流行りそうだ。(などと書いていたら、こないだグルメ番組で取り上げられてた。もう流行ってたみたい・・)
ご飯も食べ終わり、得意の「ぶらぶらする」ことにするが、このクリフトンヒル、めちゃおもしろいぞ。この通りだけ、まるでテーマパークのように派手で、恐竜の等身大の張りぼてや、見せもの小屋のようなものが何件も並んでいるのだ。ネオンも煌煌としていてウキウキしてくる。
ぼく達はこの中の「フランケンシュタインの館」というお化け屋敷のような所が4ドルと安かったので、少し恐そうだったが入ってみることにした。
ひ、ひぃ〜え〜ぇ〜!ごわがっだぁ〜!!
最初は高校の文化祭のような子供だましのようだったのが、だんだん仕掛けが理不尽になってくるのだ。誰かの気配がしたので後ろを見ると確かに人がスタンバっててこっちに向かってくるかと思えば、ぼくらの所まで走って来てそのまま走り去ってしまったり、道が二手に分かれてて、自分の進んでるのが正しいのかなんだか分からなくなったり、しまいには本当になにも見えない道があって、手探りでいかなければならなかったり、とにかく不親切なんだよう。思ったよりずっと長かったし。何とか出られて、となりのお土産屋に入ったが、しばらく顔がひきつって直らなかった。
お土産屋にハリーポッターの人形を見つける。あまりに冴えない顔をした人形ばかりで笑った。
お土産屋を出ようとしたら、外は土砂降りだったので、もうしばらくいようと時間をつぶし、もう見尽くした頃に時計を見ると、もう夜中の1時をとっくに回っていた。こんな時間まで気付かずにぶらぶら遊んでる僕らも僕らだが・・このみやげ屋、何時までやってるんだ?と不思議に思いながら、雨の中逃げるようにホテルに帰り、就寝。
今日はナイアガラ1日観光。バンフという最高の景色を見たあとだったのと、昨晩一通り見てしまったので、もうどうでもよい気分だ。
その前に朝ご飯を買ってこようと、7:30ごろ外に出て、昨晩楽しんだクリフトンヒルの辺りを見に行った。やはりほとんどの店はやっておらず、「あれほど遅くまでやっていたのだものな」と朝に来た僕が悪かったと思い、ひき返した。その途中例のおみやげ屋の前を通ったのだが・・開いてる・・!!コ、コンビニエェンス!(←意味不明)そんなに開いてても客が来るもんじゃないだろうに。
適当に朝食を済まし、だらだらとガイドの所に集まった。どうでもよい気分まるだし。ところがこの観光、予想外におもしろかった。
特にハマったのが、ナイアガラの滝の間近まで船で近づくという「霧の乙女号」だ。
これに乗ると、びしょぬれになるので使い捨てのカッパをくれるというかなり有名なものなのだが、遠目で乙女号のほうを見る(乗り場は道路から見てかなり下の方にあり、エレベータで降りるのだ。)と、真っ青な格好をした小人達がぞろぞろ船に乗っていくようすが見え、なんかそれが最高にゆかいなのだ。
老若男女、国籍、貧富問わず、みんなが船の手前の何か小屋らしきものを通ると青くなって出てくる(小屋でカッパがもらえるのね)光景を見て
「ああっ、青い小人たちが、青い小人達がどんどん生まれてくるぅ」
などと言ってはげらげら笑った。みんな並んでエレベータに乗りそのまま歩いてると間もなく僕らも例の小屋でカッパをもらう。ここでみんなとははぐれそうになったので急いであとを追おうと先を見ると、すでに夫婦漫才「おのうえ」さんは青くなっていた!また笑い、自分も青くなってはげらげら笑い、そんなカッコしてるのに比較的クールな顔をした外人をみてはまた笑った。
そうこうしてるうちに船は動き出した。確かに滝を下から見るのはけっこう迫力があるが、それよりやはり、水しぶきを受けては右往左往する船内の青い人々を見てはひいひい笑ってしまう僕だった。
やっと笑いも落ちつき、ちゃんと滝を見ようと改心する。滝の下の方はもうしぶきで霧のようになっていてよく見えない。それより滝の一番上、水が落ちる寸前あたりの所が一番迫力があるなあと感じる。
・・と、その矢先である。
滝から数メートル横の崖の中腹あたりにふと目を向けると、なんと、黄色い小人達がわらわらとくっついているではないかっ!!
これには笑った。き、黄色いのもいるの!?
(↑後で分かったが、滝を横から見るツアーがあるらしく、そっちは黄色いカッパをもらえるらしい。)
なんかもう、笑ってあんまり覚えてないや。
そのあとは、昼食をどっかのレストランで食べ、滝からずっと下って、川がオンタリオ湖という五大湖のひとつに繋がる地点を見たり、アイスワインという、激甘ワインを試飲したり、思っていたよりずっと充実した観光だったが、とにかく青い小人たちが、ぼくにとって今日一番の主役だった。
今日でもう、ナイアガラとも別れ、トロントに移動する。また、ここで他の4人の観光客ともお別れ、彼らはナイアガラにもう一日残るのだそうだ。楽しいメンバーで良かった。しみじみ。
ぼくらは今日トロントに移動し、トロントで一泊、明日の朝早く飛行機でバンクーバー、そこで乗り換えて名古屋というスケジュールだ。
このトロントという都市、ほとんど知識ゼロだったが、東京より大きいかもしれないほどの大都市、先進都市だった。
夕方トロントに到着し、世界一高い建造物、CNタワーに登ろうと意気込む。
しかし、ものすごい豪雨で、行くまでにびしょぬれになったり、なんとかCNタワーに登ったのに、最上階までは行けなかったりと、少し残念だった。中のおみやげ屋でAPSフィルムを買った時(あゆちゃん撮りすぎちゃうか・・)店員にぼくらのカメラがかっこいいと褒めてくれたのは嬉しかった。みんな、突然だが聞いてくれ。こうして店員に褒められたとか、なにげにオレ様英語を話せるようになってるぞ!やっぱ、高校の勉強は役に立たないことは、ないぞ。
豪雨はどうやら記録的なものだったようで、CNタワーの帰りにユニオン駅の地下街にあるマクドナルドで、天井から雨水が滝のように落ちてきているのを見た。マクドナルドの店員は店の外に避難していたが、げらげら笑っていた。誰かがアメリカンジョークで「ナイアガラがここにもあるぞぅ」などと言ったのかも知れない。(←勝手な妄想です)
次に向かった、トロントのもうひとつの見所である世界最大級のショッピングセンター「イートンセンター」だが、確かにでけぇ。でも、特別買うものがない。あゆちゃんは靴が雨に濡れたので靴下だけ買った。世界最大の所でしょぼいものを買った。
夕飯はちょっと失敗。英語が話せるようになったと自信満々のオレだったが、店員に上手く伝わらなかったのだろう、トマトスパゲッティとトマトラザニアという、同じようなものを1つづつ頼んでしまった。パスタが好きな子だなあ、と店員は思っているだろう。
食べたらやっぱり同じような味。げふ。
ホテルに帰るとまだ夜9時過ぎ。日本なら普通に帰ってる時間だが、カナダではこんな早くホテルに戻ったのは初めてだ。
NBAの中継を生で見る。頑張れシクサーズ。勝った!!もう少しでファイナル進出だ!
明日でもう帰るのかと思うと、あっという間だなあ。
朝早くトロントを出て、空港までガイドに送ってもらう。声が裏返ったり突然激低になったり、忙しいガイドだったが、誠実な方だった。
空港のファストフードで朝食。店員はテンションが低く、きっと来たばかりのぼくだったら何を言ってるか分らないようなぶっきらぼうな口調だったが、そういう相手とうまく会話ができ、コーヒーを紅茶にチェンジしてもらう事もできた辺り、我ながらカッコよいと思うのだった。
気分よくバンクーバー行きのゲートの近くまで歩いていくとなんか変なおもちゃを売ってるおばさん(といっても外人だが)がいた。
スーパーボールより大きく、テニスボールより小さい位のサイズのボールにゴムひもがついてて、先端を自分の腕にくくり付ければ一人キャッチボールができるという、今考えると実にくだらない、チープなおもちゃだ。
しかし、ぼくが上機嫌だったばかりについついそのおばちゃんと話し込んでしまい、何か英語でしこたま褒められたのを良いことに1つ買ってしまったのだ。〜〜今この日記をパソコンに書き写してる2001年6月20日現在、このおもちゃを買った事にとても後悔してま〜す!!
トロントを離れ、一旦バンクーバーに向かう。この飛行機の中で少し眠り、ふと外の景色を見てみた。すると、下にロッキー山脈が見えてきた。
でっけぇ〜〜!!飛行機はロッキー山脈に沿って進んでいるのではなく、真っ二つに横切っているはずなのに、かれこれ30分くらい延々と山が出てくるのだ。ロッキー山脈って縦にはずっと延びてるのは知ってたけど、横にはせいぜい10本くらいしか繋がってないのかと思ってた。これはまた、良いものを見た。一応写真に収めるが、きっと実際に見たときのスケール感は味わえないだろう。
バンクーバーに着いて、ここからいよいよ名古屋に向かう国際線に乗り換えるのだが、広すぎて迷いそうになる。ここでもぼくは英語を試したくて、近くにいる従業員に国際線の場所を聞いてみた。だいぶいい年のおじいさんなのだが、今連れてってやるからここで待ってろというのでちょっと待ってると、このおっさん、次々他の人に道を尋ねられ、その度に受け答えしてるのだ。オレ達はいつ連れてってくれるんだよう。自分で探したほうが早かったなあ。
バンクーバーのおみやげ屋でグラサンなどをかけて時間をつぶすと間もなく飛行機に乗れた。あとは帰るだけだ。
ちなみにこの日記、「7,8日目」となっているが、実際には10時間そこそこのフライトで、時差の関係で1日過ぎてしまうのだった。
なんか、もったいない。ま、1日目が長かったから、一緒なんだけど。
と、いうことで楽しいカナダ旅行は終わりました。
振り返ってみると、一番良かったのはやはりバンフのコロンビア大氷原ツアーだったなあ。
町並みは、バンクーバーはおしゃれ、バンフはのどか、ナイアガラは観光地で、トロントは大都市という、四種四様だったのでどれが良いとは言いづらい所もあるが、個人的にはバンクーバーが好きだったな。
ナイアガラは、滝は一度見ればもういいけど、クリフトンヒルがまだ見足りなかったです。カジノやハードロックカフェもあるし、もう一日いたら大満足だったな。
あゆちゃんの最終フィルム使用数9個!枚数で200枚超えてんじゃん!本人曰く「撮り過ぎで人差し指が痛い」との事。あんた、ほんまにプロや・・
まあ、こんな感じでした。また行きたいです。ていうか、良い所に来過ぎて、次の旅行と比べてしまいそうなほどです。
みんなも、行きなさい。それでは、以上。
あああ、そうそう、禁煙?ばっちり!全然へっちゃらでした。ま、環境が特殊だったからなあ。日本に帰ったらけっこうきついかも。〜〜6月20日現在、禁煙続行中。なせばなる。
もう少ししたら、写真も入れますから、良かったらまた見て下さいね!!