「戦友」
2001.9.2
by もんた
一般の新聞は毎日毎日途切れず発行されるが、あれはとても信じられない。しかも
同じ人が執筆・編集している訳では無いのに何時も同じ雰囲気を醸しているのは伝統と
云うか、教育と云うか今更ながら大した物だと思う。
その点、日曜版は記事の性向といい、紙面構成といい、個性が見えて馴染みやすい。
しかも週に一度と言うのが又、良い。あれも毎日では読むほうも参ってしまうし、記事の価
値も下がるような気がする。「忙中閑有り」というけれど、「閑中目立たぬがほとばしる泉有
り」くらいが私のお気に入りだ。
今朝の某紙日曜版連載物の「うた物語」は、「戦友」だった。思わず記事を読む前に1番
から4番まで、心の中で歌ってしまった。「ここは御国を何百里・・・」涙腺がちょっと緩んでし
まった。涙は辛うじて落とさずに済んだ。別に戦争に行ったわけでも無く、誰かが歌ったのを
思い出した訳でもないのに、何年ぶりか何十年ぶりかに歌に出会って。歌詞と曲が良く合っ
て名曲なのでしょう、少なくとも私には。私の戦友は誰。 心の突っ張り合い、時には傷つけ
合い、22歳で早逝したあいつ(次男の名前に一字借りた)、困難なプロジェクトの勤務時間
中(AM1時)に相談も無く自ら命を絶った彼、出来の悪い息子に愚痴の一つも言わず黙って
一緒に飲むだけで逝っちまった親父には、何もしてやれなかった。肺癌で朦朧とする意識の
中で私の従兄弟の結婚式に、どうしても出ると言う時に一度ひげを剃ってやっただけか。
記事はアイ・ジョージ(カーネギーホールでも戦友を歌ったそうだ)の言葉、戦友は戦争の
歌ではありません、心の歌ですという締め括り。若さだけで無く、共有した時間の長さでもなく、
遊びだけでもなく、何時か君に心の戦友と言って貰えるように、質量なしの何かを少しでも発露
出来るような人になりたい。残り時間は少ないけれど。