教え魔

                              2000.4


花の季節、桜咲く4月。カルチャーセンターもスポーツ教室も始まる季

節。中には「高齢者の為の音楽教室」なんてのも有り、基礎から学ぶ

のだそうだ。「教わる事と学ぶ事は違うし、場合に拠っては相反するの

ではないか。」なんて言っていると、講師稼業の方達に叱られるかな。

教えて欲しい症候群の人は多い。有料・無料の各種教室の生徒は文

化・スポーツ含めれば数百万人に及ぶのではないか。

  教わる側は、学ぶのが面倒臭いのか、基礎を堅実にと考えるのか、

間違った方向へ行きたく無いと思うのか。速く上達したいのか。それと

は別に権威の有る人に教わりたがる傾向も有るか。いづれにしても、

講義を正式に受けた安心感が欲しいのだろう。泡よくば、無料か安価

で特別に権威者から直接、自分だけ特別に。

 

  日曜日の昼下がり、ゴルフ練習場へ行った事が有りますか。お父さ

んがお母さんに、彼が彼女に、先輩が後輩に、ほほ笑ましく教えまくっ

ている。先生は懸命なアドバイス。生徒の方は最初「うん。うん。」その

内 「・・・・・」 聞いている振りをして無視していると、「出来ていない。」

と更にアドバイスを繰り返したり。「勘弁してよ、おっさん。」

  何がスクールと違うの。生徒は、「近しい人を権威と認め難い。」「言っ

てる事と見本動作が違う。」「生徒のペースに合わせない。」「しつこい。」

「権威有る先生や教科書と違う事を言う。」「出来ないと怒る。」あれ、

職業講師でもこんなの居るぞ。

  必死に教えてくれるのは、得てして中級者が多い。上級者には少な

い。スキーやテニスでも、囲碁や写真詩歌の世界でも良くある話だ。

「ちょっと教えたって理解は無理だろう。」「基本を繰り返すべきで、今、

コツを教わったって無駄。」「自己努力で開眼しないと身に付かないよ。」

 

  でも中級の先生は、教えたい。自分が注意してやっている事を伝え

たい。一緒に遊べる様になって欲しい。スクールへ行った人たちも次

週には教える側に立つ。どうせなら、好かれる教え魔になってください。

   すぐに誉める。「そうだ。良くなったよ。」

   具体的に誉める。「うん。右肘の畳み方が上級者みたいだよ。」

   賞賛を伝える。「こんなに早い上達は初めて見たよ。」

   励ます。「この調子で、毎週練習したら来年には100を切れるよ。」

   新しい目標へ「ショットに慣れたらアプローチをマスターしよう。」

 

生徒が増えちゃったら、アルバイトでスクールでもやるか。