2005GW 爺が岳 針の木岳 蓮華岳
森川 記
参加者:風流士亭所属 梅本眞 平田和男 森川孝雄(もんた)
日程 :05年 4/29(金)−5/1(日)
連休前半に、扇沢ベース山行を計画した。29日爺が岳扇沢は強風・雨・滝に遭
遇で超高巻きと散々だったが、30日・1日はマヤクボ・大沢右股とも好天で納得
の二日間だった。
【山域】 北ア後立山/爺が岳・針の木岳・蓮華岳
【コース概要】4/29扇沢橋−モミジ坂・南尾根2500m−扇沢−南尾根−扇沢橋
扇沢駅−マヤクボカール−針の木岳直下2805m−往復
扇沢駅−蓮華大沢右股−蓮華岳西側コル2730m−往復
【メンバー】 風流士亭 梅本・平田・森川
【報告者】 森川孝雄
【日程・気象】05年4月30日(金)雨・強風(20m超)
4月30日(土) 晴
5月 1日(日) 曇・微風
【装備】ダイナフィット 170cm・ディアミールFR ・ノルディカTR12
? 150cm ・ディアミールEXP・?兼用靴
アトミック6.18 160cm・ディアミールEXP・サロモンゲレ靴
4月29日 扇沢橋(1330m)7:10-(2000m)9:10-(2500m)10:45-滑降開始(2450m)
11:45-滝(1960m)12:10-(2100m)13:00-尾根(2020m)14:00-扇沢橋15:35
28日22:15横浜戸塚平田宅出発。22:45大井町バス停で梅本ピックアップ。02:10
扇沢着。荷物を車外に出し、車中宴会開始後すぐに雨が降り出す。ワインに
鎌倉ハムの叉焼を頂く。3:30就寝。今年のGWは晴れマークが続くと思って
いたが。まあ、いいか。
29日6:30起床。。7:10スタート直後、堰堤方面に行くべき処を、夏道尾根
筋へ入ってしまった。まあいいかと前進。平さんも気付いた様だが沈黙。山
屋さん約10名、スキー持ちは我々3名のみ。雨は止まない。2000mを超えると
樹林からガレ場になる。雨・あられがきつく成ってきた。強風に煽られガレ
場で森川転倒。耐風姿勢しばしば。2500mで撤退を決める。這松・雪面・這松と
トラバースし、爺頂上直下からの斜面の1枚東側の斜面へ出た。扇沢本谷か。
11:45滑降開始。雪は固めのザラメで快適。やがて斜面が狭くなり50度位の
核心かと思う部分を抜け、ホッとしたとたん1960mで滝の流れが出る。右岸は
草付きの急斜面、左岸は雪が不安定で先の様子が見えない。しばしハムレット
したが、登り返して尾根を徒歩下山に決める。50度の斜面はアイゼンでもきつ
い部分が有り登りに苦労。
人のいない斜面は、滑るところを確認しながら登る事にしていたのに、今回
は安易に間違いを妥協してしまった。1本東の沢も降りられそうだったが堰堤
辺りの様子も判らず、再度の登り返しは雨の中、精神的にまずいと徒歩撤退。
(後で判ったが尾根道は、2000mから1600mまで斜滑降可)何時の日にか頂上直
下からの大斜面をリベンジしよう。
雨に濡れて参っているので大町温泉郷で1泊にする。韓国人ツアー料金で交渉
成立。一人一泊二食付き八千円也。料理内容は普通料金と同じ様だ。
4月30日 扇沢駅(1400m)6:25-(2050m)8:45-10:20(2550m)11:00-11:45針の木
直下(2805m)12:15-扇沢駅13:05
29日5:00起床。山田旅館のおにぎりをほおばりながら扇沢駐車場へ。もうか
なり混んでいる。6:20針の木を目指し出発。出だしに河畔へ出てすぐ右岸へ渡
ると思い込んでウロウロしたが、正解は夏道から1回目のバス道路先で河畔へ
出れば、籠川はもう雪で埋まっていた。シールの調子が悪く、テールバンドで
補強したり、だましだましの登行。人出が多いので堰堤の巻き具合も気にせず、
先行者のトレースを辿る。2400m辺りでアイゼンに替える。コルから50度位の
急斜面を一登り。ピークは雪が繋がっていないので15m下で滑降準備。
下りは登った斜面を忠実に降りる事にする。いきなりの50度はきつかったが、
雪が堅めで滑りやすかった。コルからのマヤクボは快適。2550m辺りの緩斜面
は雪の繋がりを拾って行く。柔らかくなった雪は重くなってきた。スバリ側の
コルから、綺麗なシュプールが2本ある。我々は本日の5から6番手位ではないだ
ろうか。針の木雪渓へ出てからは又雪が締まって快適になった。緩斜面もそこ
そこに滑り易く上々の一日であった。扇沢無料休憩所で缶ビールを仕入れ、ノ
ーベル賞物の喉越しを楽しむ。
葛温泉経由、大町繁華街居酒屋経由、駅付近車中2次会後沈没。フォアグラ&
白馬錦。
5月1日 扇沢駅(1400m)5:50-7:45(2070m)8:15-10:00(2480m)10:15-11:10蓮華西側
コル(2730m)11:35-扇沢駅12:30 大町温泉発14:30-大井町着18:10
蓮華大沢は、時期も遅いし案外雪が多くないので右股を辿る事にに決定。
左股も何時の日にか行きましょう。籠川本流先行者が数名いたが大沢出会から
は、我々3名の世界になった。2070mでシールをアイゼンに履き替えた。昨日の
トレースが3名分判るが昇りには使えなかった。雪の堅い処は、キック3回、潜
る所は潜るでラッセル並みに難儀。6:50発の2名パーティーに2550m辺りで追い
付かれた。その後は、5名でラッセルを交代しながら階段作成しコルへ到着。
いたく感謝されたが、まあそんなものでしょう。曇ってはいるがはるか南に槍
も見えた。風が少し有るので幾分寒い。2名は頂上へ向かったが、我々はコル
から滑る。
出だしの斜面は柔らかい。ターンの度に自分が落とした雪玉と競争だ。大き
い奴は直径80cm位ある。折角の斜面を3人で台無しにしてしまったが、今日は
時間的にも、もう誰もここまではやってくるまい。2450mの喉部を過ぎると更
に雪は柔らかく重くなって結構苦労して降りる。傾斜が緩む2000m辺りから幾
分締まり気味で滑り易くなってきたが、あっと云う間に最終地点へ到着だ。無
料休憩所でビールを仕入れ靴を脱いだら乾杯だ。今回は梅本の帰朝歓迎ツアー
を兼ねた山行でも有った。
大町温泉薬師の湯で汗を流し、渋滞も無く大井町18:10到着。しかし、そこか
ら横浜への東名は渋滞30km、やはりGWだ。