09年5月2-3日
【山域】      北ア主脈 槍・穂高
【コース概要】初日 新穂高−槍平−南沢−中岳−槍平
       2日目槍平−白出沢出会−西穂高岳−白出出会−新穂高
【メンバー】 Ume Monta
【報告者】  Monta
【日程】   09年5月2(土)・3日(日)
【装備】   ダイナフィット170cm, ディアミールFR, ノルディカTR12
       アトミックC6-18 160cm ディアミールEXP ガルモント‐アドレナリン
【気象】     晴 微風 +2〜10度
【タイム】  新穂高(1120)05:40−白出出会07:40(1550)−滝谷出会
       (1760)10:05−11:10槍平小屋(1980)11:40−15:45
       中岳コル(2950)16:00−17:00槍平小屋(1980)

       槍平小屋(1980)06:20−07:05滝谷出会(1760m)−
       08:25白出出会(1550)08:50−10:15(1890)10:30−
       11:00白出出会(1550)−12:35新穂高(1120)

 前夜神奈川発は何時ものとおり。今回は大井町で買出しをした。スーパーを19:30発。新穂高駐車場に11:30着。上の段には他に車はいない。恵比寿・シャルドネ・ワイルドターキーにチーズ・ポテトサラダ・ソーセージ3種で宴会。波田町のコンビニではもうおでんは販売していなかった。

 04:40起床で準備。パッキングは冬と違い外に荷を並べながら出来るので楽だ。気温は約7度。我々を含め3組が相前後して出発した。比較的暖かい予想で寝具は、小さな背当て用スチロールとシュラフシーツにツエルトを被る事にした。寒ければザックに足を突っ込んで。

 アプローチは 長い。チビ谷を過ぎてやっとシールが使える様になった。右股谷はデブリの展示会の様相。滝谷直後は右岸にトラバースして進む。槍平小屋に宿泊道具・食料をデポして南谷へ入った。下部はザラメ、中間は湿雪、上部は圧雪。雪が茶色い部分は堅い。白い部分が柔らかく、2950mの中岳直下のコルまでシールで登行が出来た。さすがにコル近くなると強風が吹いている。槍を拝んで滑降準備をしたら、もう16時になっていた。本日1830mのアルバイト。
 
 コルの気温はプラス2度。標高差1000mの斜面は素晴らしい。快適な上部、重い湿雪の中部はジャンプターンでこなし、ノドの部分も雪は十分。下部は斜度は足りないが快適なザラメ。小屋に着いたら、恵比寿で乾杯、至福。何時だかのTVコマーシャルで「ビール発明者にノーベル賞あげたい!!」っての有りましたね。その言葉に文学賞をあげたい。

 夕食はインスタントラーメンだが、もやし一袋、焼豚たっぷりで充実の一食。残念ながらワイルドターキーの残りは車に忘れてきた。翌朝は6人パーティの喧騒で5時頃起床。お湯を注いで15分待つピラフで朝飯(美味)。副菜はソーセージ・竹輪。インスタントのミルクコーヒー。外の気温は5度位。中の温度は10度位あったと想像する。昨日の疲労が心地よい。

 槍平小屋からの下りはカリカリのデブリ。デブリでない所はほとんど無い位の様子。白出は沢出会のすぐ脇からシール登行。斜度の緩いうちは快適な登り。1700m位からはデブリのみ。西穂沢方面は寡雪の故か、ルートの間違いか(夏道を行く?)、取り付きが判らなかった。ならばと白出沢を詰めようと思うが、デブリの山と斜面の狭さに大滝を見たら、「本日、撤退(昨日満足したから?)。」次回は時期を変えて西穂沢をしっかり滑りましょう。

 白出からの下りはGPSによると時速4.5km程度出ていた。斜面を考慮すると5.5km位のスピードで歩いたのだろうか。新穂高では例の無料温泉に浸かったが、この温泉はしばらく閉鎖だったのが、この連休中のみ解放して、又閉鎖になるらしい。取りこわしてやや上部にレストハウスと共に新たにお目見えする時は有料になるらしい。

 わさびアロマのソフトクリームを食べたら、渋滞に向って出発だ。14:30の出発。あちらこちら混んではいるが20:30には大井町に到着した。4日の夕方からはUターンラッシュで40−50kmの渋滞が予想されるそうだ。

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09年3月20日
【山域】    北ア主脈 焼岳
【コース概要】中尾(京大砂防観測所)1150−黒谷大堰堤1340−
         1640峰−2190m折返し
【メンバー】  Ume Monta
【報告者】   Monta
【日程】     09年3月20日(金)
【装備】     ダイナフィット170cm, ディアミールFR, ノルディカTR12
         アトミックC6-18 160cm ディアミールEXP ガルモント‐アドレナリン
【気象】     雨 上部霧 +3〜8度
【タイム】    中尾(1150)06:20−(迷)−08:10割谷渡渉(1225)−
         10:05(1680m)10:10−12:00(2190m)12:20−
         13:00(迷1600-1460)15:10−16:00中尾

 予想天気が悪い中、せめて北に面する斜面を幾つか選んで、焼岳の北面の黒谷と白水谷の間の尾根を選んでみた。大井町を19:45発で中尾温泉には23:40頃の着だ。ビール・ワイン・ウゾ+おでん・つまみ盛合せ・蕗味噌で宴会。外は雨。明日の午後は晴の予報、早めに晴れてくれればラッキーだ。

 5時過ぎに起床。雨は止まず。気が乗らないままに身支度を整える。06:20に出発。工事道路を進むが何となく歩いている内に、割谷右岸の地図で道路の途絶える辺りまで歩いてしまった。ガッカリで割谷を渡渉できたのが、やっと08:10。時間ロスの他に装束の中は汗で濡れ模様。気温は高いが体は冷える。

 巨大な最終堰堤を見ると黒谷の滑走は無理だろう。工事道路が終る手前から尾根に取り付く。1450m辺りから斜面は急で雪の着きも悪く、1550m辺りまでツボ足の登行とする。雨の故に前週のトレースが浮いて出てきたのか、うっすらと判読できる。どうやらスノーボードのトレースのようだ。雨の中のベタ雪は埋まりはしないが、歩行に骨を折る。1550mから1900m辺りまではなだらかな広い斜面でのんびりと進む。

 1900m辺りでは雨は止んだがガスが出ている。ここらから上は雨でなく雪がうっすらと積もっている。トレースは全くない。2200m間近で切れた斜面が判読出来なくなり、登行中止とする。

 滑降は、中々の急斜面で良いのだが、視界が無いのと腐れ雪と云う事で、相棒を見失わない程度に少しづつストップ。1550m辺りからスキーを外したくないので白水谷寄りに降りようとした。選んだ斜面はどうやら白水ノ滝の上部に向う様だ。50度位の斜面の途中からトラバースを始める。約2時間の悪戦の結果登りに選んだ斜面に出た。消耗。途中で電線工事?のトラロープに遭遇し、心だけは落ち着いた。「この先、行ける!」。

 何の事は無いコースだが、朝昼で4時間のロスをはさみ、何とか帰着。まあこんな事もたまには有りますね。山スキーの面白さの一面ですと言えば、負け惜しみに成るのかなあ。大井町20時着でした。

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09年2月7日
【山域】    黒姫/戸隠 乙妻2297峰
【コース概要】大橋1140−佐渡山コル1580−2297峰東尾根−2297峰
【メンバー】  Ume Hira Monta
【報告者】   Monta
【日程】     09年2月7日(土)
【装備】     ダイナフィット170cm, ディアミールFR, ノルディカTR12
         アトミックC6-18 160cm ディアミールEXP ガルモント‐アドレナリン
【気象】     晴 −10〜+3度
【タイム】    大橋(1140)06:10−07:40佐渡山コル(1580)07:50−
         08:10右股出会(1420)08:20−10:15(1820)−10:45(1912ピーク)11:05
         -12:35(2297峰)13:00-13:20(1750)-13:50(右股出会)13:55-
         14:45佐渡山コル(1580)15:00-15:25大橋(1140)
         登行合計 1320m(440+880)

 雪の多い年の乙妻・高妻・五地蔵は何処を取っても楽しい。スキーヤー垂涎の斜面のオンパレードだ。しかし雪の少ない時は厳しい。乙妻山域初のメンバーを迎え、時間短縮を考慮に入れ滑降を堪能出来るコースと言えば、2297峰東尾根を登り、高妻沢右股?滑降の往復だろう。
 神奈川の二人を拾って大井町出発は20:00。大橋には24:10到着。2台の無人車がいた。おでん他オードブル+恵比寿・ワイン・日本酒で大宴会。雪は金曜日に少し降った様だ。25:30就寝。至福の時間だ。明日行動不能でもしょうが無いと感じてしまう。

 05:15起床。やっぱり行くの?億劫だな。寒いな、−10度だ。ヘッデンで知らないコースをスタートする時はドキドキものだが、慣れたコースは緊迫感が薄い。佐渡山のコルまではトレースが微かに見えたり見えなかったり。ラッセルは脛辺り。コルにテントが一張り。前日に入ったようだ。
 トラバースで大きな沢に出会うと氷沢川に降りて渡渉。登行は東尾根を右へ右へと登る。2820m辺りでは尾根に出ずに北側を巻いて1912峰を通過する。ここからは大斜面を勝手に登る。継続して脛ラッセルだ。部分的に堅い処はあったがクトーは使用しなかった。1820m辺りでは無風で+3度に上がったが、稜線では-10度。さすがに風も出ている。

 ピークからは無風快晴のパウダー斜面が延々と続く。多少重い感じは有るが、北海道のパウダーに近い雪だ。近年まれに見る素晴らしい雪質と丁度良い斜度を満喫する。高妻沢右股を滑れる処まで滑ろう。沢は1750m辺りで諦める。やはり雪は少ない。ここから尾根に向って延々と斜滑降を続け1600m辺りで登りトレースへ合流する。ここらは良い雪とアイスバーンが交互に出てくるので慎重に。尾根に出ると雪は一気に春山風の湿雪になった。苦労してブレーキング滑降を続ける。

 佐渡山コルへの登りは自分達の滑降跡が使えた。コルからの下りは腐れ雪で疲れる。立ち木にソフトタッチしても重傷になる事を経験している身では、慎重に疲れるブレーキングスキーを続ける。林道は高速道路状態で快適だ。明るい内に到着出来たので、例年よりは疲れを感じない。山は天候と雪質で完璧に違う山になる。今回は優しい乙妻に美味しい新妻を感じた。

写真:


09年1月31日
低気圧が太平洋沿岸を走る。金曜の横浜は雨。山の天気概況も雨。土曜日は低
気圧が抜け、午後から曇に回復するようだ。予報によっては午前の早くから曇程
度に回復する見方も有った。山行は中止か、いや行くだけは行ってみよう。

【山域】     乗鞍/御嶽 御嶽
【コース概要】 御岳ロープウェイスキー場1580−ロープウェイ降場2110−御嶽直下2940
【メンバー】   Ume Monta
【報告者】    Monta
【日程】     09年1月31日(土)
【装備】     ダイナフィット170cm, ディアミールFR, ノルディカTR12
          アトミックC6-18 160cm ディアミールEXP ガルモント‐アドレナリン
【気象】      雨 曇 晴 +5度〜−6度
【タイム】    ロープウェイ下(1580)08:30−08:40ロープウェイ上(2110)08:50−
         金剛堂横(2500)10:10−12:10山頂直下(2940)12:25−
         13:30スキー場下(1580)

 前夜祭の宴会は、恵比寿ビールに白ワイン。肴はおでん3品。予定オーバーで
25:30の就寝になった。朝はいつも通り04:30頃目が覚めた。外は引き続き雨。雨
脚は強い。計画では05:30からスキー場を歩き始めるのだが相棒は起きる気配が
無い。「9時には天候回復」と呪文を唱えてもう一寝入り。ロープウェイの始発8:30に乗
れば良いか。天候がダメならゲレンデを一発滑って温泉へ行くか。心は千路に乱
れる。雨はみぞれに変わって来た。

 ロープウェイ始発の頃は雨はほぼ止みかけている。雨の締まり雪をひたすら登る。く
るぶし辺りまで埋まる。尾根を素直に追いかける。目印の赤布も比較的に多い。樹
林限界の2400mあたりからシールにくっつく雪の団子に悩まされる。一歩ごとにス
トックで雪を払うのだが、バネ下重量の増加は思いの外こたえる。シール用ワック
スを擦り付けるが効果無し。試しにスキー用万能ワックスを塗ると何とか団子を解
消出来たが、1時間程度で塗り直しが必要だ。

 2810mの山荘は上側を巻くのが正解の様だ。山荘の直下で念の為クトーを装着
するのだが、しばらくはラッセルが続く。2850m辺りからは風が強まり、視界も無く
なって来た。相棒のトレースも全く見えない。多分50m位先行しているはずだ。とう
とう計器飛行になってきた。山頂100m下で相棒から無線が入り、登行中止を決める。

 滑降に入るが、出だしはウインドパックでゆっくりと。2810mの山荘からは少し重
いが快適な深雪となる。内地の人は多分95%位の人が「激パウ」と呼ぶのでしょう
が、北海道標準から云うとパウダーでは無い。でも快適な雪が延々と続く。2400m
辺りから樹林帯に入る。風を避けた処で大休止を入れた。ここいらからはクラスト・
風パックの疲労性積雪となる。木立に軽くぶつかるだけで重傷を負った経験者は慎
重に降りる。この300mで一気に疲労が増幅する。おかげでゲレンデスキーを随分
長く感じた。リフト3本くらいは止まらないのだが、休憩を何度も入れないと降りられ
ないほど疲れたようだ。

写真:


09年1月17日

 雪不足と言われる今シーズンの初山行だ。山スキーの体慣らしとして長い登り
が有って、しかし藪で歩き難い低山は避け、出来れば狭い急峻な斜面も避けて
広大な斜面が良い。歩行訓練で充分だと言う訳で乗鞍岳を選んでみた。

【山域】       乗鞍/御嶽 乗鞍
【コース概要】  乗鞍高原温泉スキー場直下1470−肩の小屋2760 往復
【メンバー】    Monta
【報告者】     Monta
【日程】      09年1月17日(土)
【装備】      アトミックC6-18 160cm ディアミールEXP ガルモント‐アドレナリン
【気象】       雪−曇−晴−ガス・強風(上部)−晴(下部)
【タイム】     スキー場下部(1470)06:20−07:50スキー場上部(1970)−
           12:05肩の小屋(2765)12:25−13:00スキー場下部(1580)

 16日(金)20:00横浜発、日頃の不摂生の故か運転中に睡魔が来訪を繰り返す。
一時間毎の休憩でやっと23:15に松本INT到着。睡魔と交渉の結果ここで宿泊と
する。4時起床、5時半登行スタートの予定だ。翌朝、起床後すぐのスタートで運転
しながらの朝食を執るつもりなのにエンジンはピクとも動かない。どうも昨夜ヘッド
ランプのスイッチを消し忘れたようだ。一瞬のパニック、本日の行動は中止かとも
思ったが、とりあえずJAFの出動を依頼してみると、なんと15分程度で救援車が
到着した。エンジンは何とか掛かった。行先を乗鞍と告げると、乗鞍でエンジンが
掛からなくなると地域的に救援到着は1.5〜2.0時間を覚悟しておいて下さいと言
われた。

 スタートが随分遅くなって、リフトで上がるのか予定通りゲレンデ横を歩くのか悩
むがシーズン初日は歩行訓練と割り切り、スキー場の最下部からの歩行をスター
トしたのが06:20。天候は小雪、昨夜の強風は納まっている。気温は−8度辺り。
後で判った事だが、乗鞍高原温泉スキー場はベースが3ヶ所有って、国民休暇村
を利用すれば標高1600mからのスタートが出来たようだ。初山行という事で忘れ
物が恒例だが今回は高度計を忘れている。

 スキー場は10cm位の新雪が有るが快調な登りが出来た。リフト最上部からはい
きなり膝ラッセルが始まった。最初の急斜面を終えた頃本日のセカンドがソロで
追いついてきた。国民休暇村からの出発だそうだ。ラッセルを交替し、大休止を
入れる。天候は小雪から曇、晴と替わってきた。コース案内では、冷泉小屋に向
うような記録を読んでいたが、実際は伊奈川に沿ったオープンな斜面をつないで
進む。

 2400m辺りから風が出て来た。肩の小屋口迄の緩斜面は氷化してクトーは辛う
じて雪面を捉える程度だ。視界は100m程度。先行のトレースは全く見えない。
GPS・コンパスの計器登行だ。肩の小屋口からはガスで視界はますます悪くな
ったが計器に助けられ、小屋を目指す。気温は-13度、風は10〜15m程度。肩の
小屋直前の1mの落ち込みが足元でも見えない。時刻には余裕が有るが剣が峰
を往復しても景色も滑りも楽しめなさそうで、本日はここで終了。

 大雪渓は貸切でパウダーを堪能した。アイスバーンの緩斜面を過ぎると又、雪
の状態は良くなった。でも既にシュプールが数本見える。皆さん途中からお帰り
の様子だ。22250m頃から空は快晴になってきた。スキー場は1570mで一旦道路
へ出て200m程歩くハメになってしまった。本日の登行5:45、滑降0:35、標高差
1300m。

写真