残念ながら
静態保存蒸気機関車9632号機、予定を繰り上げて解体工事開始!

撮影写真:2003年8月6日(日)やまてつ様
撮影写真:2007年3月8日(日)T.K生様



残念ながら解体工事開始!

>7/28追記
>7/27追記
>5/16追記

2003/08/06やまてつ様撮影 2003/08/06やまてつ様撮影 2003/08/06やまてつ様撮影 2003/08/06やまてつ様撮影
ブルーシートで覆われたSL
2007/03/08T.K生様撮影
ブルーシートで覆われたSL
2007/03/08T.K生様撮影
炭水車
2007/03/08T.K生様撮影
運転室
2007/03/08T.K生様撮影
懐かしい信号機もあります
T.K生様撮影
日和山公園
2007/03/08T.K生様撮影
掲示板
2007/03/08T.K生様撮影
掲示板
2007/03/08T.K生様撮影
 掲示している9632号の写真はやまてつ様とT.K生様からご提供をいただきました。観察していくと、ヘッドライトの盗難はもとより、薄い外板などの腐食が見られるようです。地理的に日本海が近いので塩分を含んだ雨・風雪と、樹木の落ち葉により腐食がここまで進行したものと思われます。地元の保存会様も対策には大変苦慮されたことでしょう。ご努力に敬意を表します。
掲示板
2007/03/08T.K生様撮影


[5/28追記]
庄内日報によると写真付きで解体工事が26日より開始されたとの報道がありました。誠に残念です。
http://www.shonai-nippo.co.jp/cgi/0/ad_vw.cgi?p=dy:2007:7:28

入札金額帯の差が割高であり、その差がわずか2.5%しかない事。7/3の予定を繰り上げての急な解体工事着手は気になるところです。


[5/27追記]
「日和山公園SL撤去工事」の入札及び契約について
残念ながら撤去工事の契約が決まったようです。
http://www.city.sakata.lg.jp/Contents/ePage.asp?CONTENTNO=2779
 入札金額帯7,700,000〜7,900,000円
 工事契約金額(消費税込)7,700,000
 工事時期 平成19年7月3日〜9月28日
これだけの費用があるなら、一部を維持費用に割り当てる形で保存も可能と思われて残念です。78653号解体危機の時には執行が決まっていた撤去工事を、各方面の方々の努力によって止めることができましたが、今回はどうなるのか心配しています。

[5/16追記]

 残念ながら2007年7月13日、酒田市様より
動輪のみ適所に展示保存」とのメールが届きました。

 以下、酒田市様からのメールの抜粋で、課題も多いですが一般的な地方自治体がかかえる問題ともいえましょう。→わたくしの少ないC50123号、78653号の補助的活動経験から青色文字にて課題を併記

(1)再整備には新規製作と同様の作業が必要
 →複数の施工業者から見積を取ったのかどうか
素人の愚考になりますが、他の場所に一時移設して修復、その後公園に戻すという2度手間作業・運搬のケースを除いても、かなり多い工数(経費)、という印象を受けております。
 →ボランティア活動併用で経費の圧縮が可能

(2)地元SL愛好会会員の高齢化が進み将来にわたり維持管理の見込みがない
 →若い世代の会員募集が課題
(3)市民による新たな動きがない
 →展示車両の荒廃は市民の無関心や部品盗難などの犯罪を招く場合が多い
 →保存会様には積極的な広報活動を推奨

(4)動輪部分については保存と展示が可能
(5)財政的に厳しいこと
 →地元市民の強い要望があれば78653号のように自治体は検討します

 まずは、解体決定にもかかわらず酒田市様に再考を要望していただいた皆様と、酒田市様に感謝申し上げます。
 (1)〜(5)の課題をクリアできれば保存継続の説得は可能と思われますが、簡単なことではなく、解体の時期も近々に迫っていることから難しい局面を迎えています。
 9632号のすべてを保存するのが難しいとの酒田市様のご判断ですから、どこかの団体・法人様が受け入れていただければ幸いです。


 以下、9632号解体・撤去のいきさつですが、
他方面で同様の課題が発生した場合の参考になれば幸いです。

 今回、T.K生様からの情報と合わせて、わたくしも2007年6月上旬に撤去の方針であることを酒田市に確認を取りました。4/23付けで「全国の鉄道愛好家より、保存継続の要望が寄せられたことから再検討を行います」とのメール配信を頂きました。その一方「財政的に厳しい状態であり、市の負担を少ない方を選択せざるを得ない場合もあります」と併記されており、解体撤去の可能性も否定できません。
 酒田市様におかれましては「財政的に厳しい状態」とのことですから、代替・復元製作は資金面・技術面でも不可能と思われますが、貴重な産業文化財である蒸気機関車ですので保存継続・修復整備の方向で再考いただきたく、このページを開設しました。
 一般的に代替・復元製作が難しいといわれる、台枠やシリンダー・ボイラー本体等の基本構造物は、相当の厚みがあるので9632号も痛みが少ないと推察できます。 同じような保存状態の例として、日立市から青森県深浦に移設保存されてる78653号があります。状態が懸念されていた78653号は、解体・移送・再組立てに際して、なんら問題はありませんでした。9632号も静態保存であれば充分耐えられるはずです。
 アスベスト除去の課題もあるようですが、すべてを完全除去する方策だけでなく、資金面で負担が大きくない塗料による固化等の適切な処置によって安定化させることも可能です。

 保存継続後の活用方策として、
 昨今のレトロブームによる観光的活用だけでなく、機械工学鉄道の街酒田としての郷土の歴史の伝承の象徴としての活用、市内各所にある歴史的建築物との組み合わせ観光の相乗効果等、多様な途があるものと信じております。

9600型蒸気機関車主要緒元
 機関車重量 60.35t
 全長 16.563m
 最大軸重 13.7t
 軸配置 1D 動輪径 1.250mm
 シリンダー 508×610mm
 加熱式
 火格子面積 2.32m2
 ボイラー圧力 13kg/cm
2 シリンダー最大牽引力 12.8tf
 動輪周最大出力 870PS
 最高速度65km/h
 ワルシャワート式弁装置
 炭水車重量 34.5t
 石炭6.0t×水13.0m
3
9632号車歴
  製造: 1914年 川崎造船所
  配置: 1933年4月1日 長野
  配置: 1947年4月1日 米沢
  配置: 1961年4月1日 長岡第一
  廃車: 1972年3月27日 酒田

 1914年に誕生した9600形貨物用テンダー機で、本格的な標準型国産SLとして14年間に770両も生産されましたが、裏腹に保存されている数が少ない貴重な蒸気機関車です。高速運転には向かない高くて太いボイラーではあっても、その力強さに魅了されて「キューロク」と呼んで愛するファンも多いそうです。
 当時(1912年)としてはかなり強力と見られてドイツ等から輸入された、動輪6軸の9850形等の蒸気機関車がありました(9850形は交通博物館にカットモデルで展示後鉄道博物館で展示予定)。そこに動輪4軸の「
キューロク」が登場。舶来より強力であることを実証して、晴れ舞台の東海道本線箱根越えから外国製機関車を追い出したと聞きます。
じい様は強かった! しかも長命で1972年まで現役でした。

 
96
32号という番号、770両(他に海外輸出機も有り)も製造されて、96の後の下二桁で番号付けをどうやりくりしたのか、皆さん不思議に思われることでしょう。旧鉄道院時代(〜昭和初期)に付けられた型式名ですが、96番号の前に百単位で付与していきました。

製造順1〜240 型式名 製造順241〜480 型式名 製造順559〜770 型式名

1号機

=

9600

301号機

=

39600

701号機

=

79600

2号機

=

9601

400号機

=

39699

770号機

=

79669

33号機

=

9632

401号機

=

49600

100号機

=

9699

500号機

=

49699

101号機

=

19600

501号機

=

59600

200号機

=

19699

600号機

=

59699

201号機

=

29600

601号機

=

69600

300号機

=

29699

700号機

=

69699

JR西日本発行の「梅小路90年史」38〜39ページを参考にして作表しましたが、酒田市の9632号は、梅小路機関車館に保存されている9633号と1番違いです。

 国鉄時代になってからの型式名は、左から動輪軸数2ならB、3ならC、4ならD...、その後に型式番号、一番右側に製造番号を付けました。D511の場合は動輪軸数4でD型式番号51、製造番号が1なので1号機ということになります。→D511のCG
日和山公園 >Mapion地図