WPAQ

Top

Cabin talk Top

〜 The Voice Of The Blue Ridge Mountain 〜

 インターネットを使ってラジオが聞ける。
 コンピューターを買って、この事実を知ったとき、U.Gはすぐにあるラジオ局を検索した。それがこのWPAQだ。どこで、このラジオ局のことを知ったのかまったく思い出せないが、アメリカにはいまでもSPを当然のようにかけている放送局があると聞いたのかもしれない。
 20年来あたまの中を駆け巡っていた、WPAQ。
 ところが、この局はインターネット放送をしておらず聞くことは不可能だった。

 今年3月、そのWPAQから、「ストリーミングやるど」っとアナウンスが入った。このときは感動した。そして放送開始は4月のイースターという事になった。
 待ち遠しかった、3週間。4月8日からという噂を鵜呑みにしていたU.Gは、うっかりその他情報のチェックを怠ってしまった。4月6日ごろだったか、友人k-bayashiから WPAQ聞いてるよ との連絡。あわててチェックするとなんと4月5日から始まり、Benton Flippen や Richard Bowman なんかが記念コンサートを開いていきなりその放送から始まったということだった。今度は、これを逃したことでがっくり。一喜一憂のUncle Gryphonだった。 

 放送は現地時間6月1日は午後7時から、2日は午後2時から。 U.Gの計算があっていれば日本時間で 6月2日の午前8時からと 3日の午前3時から。
 いいバンドが出てくるのは現地の夕方からですから、午前中ずっと聞いていると、ベントン・フリッペン、から、アダム・ハートまでいいところが全部聴けますよ。午後3時ごろには、表彰式も。
 井上 健&和美もBoscoと組んで Mango Lickers というバンド名で出てくるはず。多分Bascoが「日本の皆さんこんばんは」とか言うでしょう。

 では、何もメリットがないじゃないか、という事になってしまうが、それじゃこの話をしている意味が無い。

 Cabin Talkに何度も出てくる Mt.Airy Old time & Bluegrass Fiddlers Convention のステージのライブを放送してくれる。
 今年は37回目。街の中の広いグラウンドで今年は6月1日(金)、2日(土)と開かれる。これを書いている今も、気の早い連中はキャンプして、ガンガン弾いていることだろう。ああ、行きてー。

この放送を日本で聞くには

http://www.wpaq740.com/

のアンティークラジオの左上 Listen Liveをクリック。(初めての人はAbacastをPlug-in)

Benton Flippen
Net放送開始記念
KevinのBanjoは
Tom Carterが使ったもの

若き日のラルフ・
エッパーソンと
当時の最新型
レコーディング
マシン
Oh Brother
の世界だ。

 ラルフは音楽好きの聴取者のためにスタジオを2つ用意し、ほとんどの音楽番組がライブ(生放送)で放送された。この時代にはツアーをしている有名ミュージシャン(ロイ・エイカフ、チャーリー・モンロー、マック・ワイズマンほか)、地元ミュージシャン(エスカー・ハッチンス、ベントン・フリッペン、ほか)入り乱れて出演していた。ラルフによれば、地元ミュージシャンがプロに影響を受けることはもちろんだったが、プロもローカルミュージシャンから曲をならったり、奏法を学んだりしていたという。
 ラルフの家の地下倉庫にはその時代から録りためた音源が山のようにあるということだ。
下のジャケット写真は Rounder CD 0404 で WPAQ で 長年アナウンサーを務めてきたポール・ブラウンが1948〜1952の録音から選んだものを集めたもの。 カントリーからゴスペルまで、当時の雰囲気にどっぷりと浸れる。

ラルフ
と 見学に来た
小学生

1950年ごろ

 WPAQ は1948年 ラルフ・エッパーソンとその父によって手作りのレンガ建てから放送が開始された。聞こえる地域はNorth Carolina州とVirginia州の州境のブルーリッジ山脈の主に東側一帯。小さなエリアで中心地はMt.Airy市である。
 WPAQが開局した当時は、戦争が終わったばかりで、この地域ではオールドタイムミュージックは多くの人によって演奏され、一方ブルーグラスは生まれたばかりの勢いを持ち、エルヴィスによって音楽そのものが大きく変化するにはまだ少し時間があるといった時代だった。

'07-06-01記

 現代のWPAQ。日本にいても聴けるようになったWPAQ。
 新しく作られたウェブサイトから放送プログラムを見ると、宗教(キリスト教)に関する番組が非常に多いことに気づく。日曜日はほぼ一日中。Mt.Airyもバイブルベルトなんだな、南部なんだなと再認識した。平日でも午前中は宗教関係が多いが、その合間に突然ブルーグラスやオールドタイムがかかるから油断できない。というか、このあたりの混然一体感が、この地域そのものなんだろう。 また、土曜日の昼は、地元BGやオールドタイムバンドの市内の劇場でのライブ。
 だから普段聴くなら、土曜日。でも、時差があるぞ。昼と夜が正反対。それと、24時間放送ではない。現地時間の朝6時から、午後8時ごろまで。
 となると、一番いいところを聴くには、日本時間では土曜日の深夜(日曜の明け方)だから、ちょとつらい。
 U.Gも このプログラムを見るまでは24時間放送しているものだと思ってたから、平日の昼に開いても何も聞こえず、どこが悪いのか真剣に考えちゃったよ。

Doc Watsonと
  WPAQ

WPAQ 全景