1036「カラオケ採点とドレミ」(127()曇り)

 

音痴が、少しはまともに人前で歌えるようにするにはどうしたらいいか。

オリジナルの歌を何度も聞く、そしてそれを繰り返す、これで正しいようだが、論理好きの私は基準がはっきりせず、わからない。どうやって女性の歌を私がまねできるのだ。「千の風になって」は秋川氏と新井氏、歌い方がまるっきり違う、どちらに合わせればいい?

新しい歌を学習するとき、最近はパソコンからオリジナルとカラオケ、それに楽譜とをそろえるようにしている。もっとも楽譜はなかなか思ったものが手に入りにくいし、著作権の関係でパソコンからオリジナルや音声が簡単に手に入るとは限らないが・・・・・。

ドレミは私の場合、詩吟の先生から「あなたの声は大体一本である。ピアノは中央の音がドでそこからドレミが始まるようになっているが、7本、つまり3音半下がったところをドとするように。」と言われた。中央のドは私の声基準で行けばソにあたることになる。それを練習し、その上でオリジナルを聞き、楽譜でドレミを確認しながらカラオケで練習する。

最近はカラオケボックスが大流行である。そこで練習の成果?を試してみる。一人であるから観衆はいない。しかし設定すると機械の絵が大満足の様子を見せたり、あまりに下手と涙を流したりする。

しかし別のところに設定すると、楽譜のようなものが出てくる。線が引いてあり、太い線と長さで歌うべき音程を次々に示してくれる。さらにその上に自分の今歌っている歌の音程が重ねられる。ぴったり一致して最初から最後まで行けば100点というわけなのだろう。私がやっても全然基準と会わぬし、得点も70点、80点・・・・・。そんな状況で満足したり、腹を立てたりして帰ってくる。

さて事の発端は楽譜である。

楽譜は「歌謡曲のすべて」だの「演歌名曲大全集」だの題名をつけて本屋で得られる。

ところが本によって楽譜が異なるのである。千昌男の北国の春、最初「シラカバー」をある本ではシで歌い、ある本では上のレで歌うようにしている。素人としては大いに困るのである。出だしはどちらで歌うのだ?私は、書籍に或る楽譜は作曲家か歌手のオリジナルみたいなものがあって、それをコピーしているのではくらいに思っていた。それが違う?わからぬ!!

原因は相対音と絶対音の問題であった。ある人が声を上げる。それをドであるか、レであるかは、人は判別できぬ。然しその人が歌うと、これはソドレミと歌っているらしいと認識する。さらにパソコンから得た音楽から楽譜を作るための知識。実は、音を自動的にデータ化するソフトがあるようなのだ。従ってオリジナルを得られれば直ちにデータ化し、それをもとに楽譜が自動的に得られるということのようだ。

しかし男性と女性では、ピアノで1オクターブも音が異なると言われる。どうやって北島三郎と小林幸子のドを同じと判定するのだろう。この判定の狂いが結局違った楽譜を作る原因になっているのではないか、と考えた。そこで出だしが違っている「北国の春」の二つの楽譜を調べてみると、見事に1.5音階上下に平行移動した楽譜であることがわかる。つまり機械は勝手に基準を決めて、そこからの距離で自動的に楽譜が作るらしい!

それ故、人が私を「音痴である。」と感じる原因は

1、ドレミそのものではなく、ドレミの間隔がくるっているからそう感じる。

2、1に加えて、出す時間、つまり音符の長さが正しくとれていないからおかしいと感じる。

改めて私がカラオケでよい点を出せぬ小林幸子の「おもいで酒」を調べてみると、出だしの音が本によって、下のラから上のシまで1オクターブも違うことが分かった。(へ音記号では、と確かめたが、すべてト音記号)

また別に、ある高名な脳科学者の本に書いてあったこと。

相対的な関係で音楽を理解し、それを自分流の音程で発声することができるのは、実は人間だけらしい、たいていの動物は絶対音でしか理解できない。

カラオケの音符は考えてみると楽譜ではない。太い線によって前の音より高くするか、低くするか、どのくらいの長さにするかを記したものにすぎぬ。カラオケが始まると、歌い手の声はその太い線の上下長短に自分のそれを懸命に合わせようと考える。機械もまた歌い手のドレミ規準を懸命に探し出し、できるだけ良い点が出るように考える。そしてその結果として点数が出る。

しかしそれだけでは面白くないから、ビブラートなどテクニックも判定するが、末節のようだ。またその故にどこかのサイトに書いてあった簡単な童謡を歌うとよい点が出る・・・・確かにあれはビブラートも妙なひっぱりもない。

少し安心した。件の「おもいで酒」を、出だしを自分が感じているド、で歌ってみた。楽譜は出だしが下のシであるから、半音あげることになる。次、カラオケボックスで歌ったら少しはましな点が出るだろうか。(参考903,921,970,979,992

 

註 ご意見をお待ちしています。

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読者からいただいたメール

お早うございます。

歌う事を楽しんでおられる様子がよくわかりました。歌うことはストレス解消に大きな効果がありますよね。

ところで、阿笠さんが実行しておられるのは多分「移動ド」と呼ばれる方法だと思います。いろいろ調べられてそこへたどり着かれたのはさすがです。

自分にとって最も発声しやすい音域を考慮し、ある音を基準にしてドレミファソラシと相対的に音をとって行くやり方です。

プロの歌い手もそのようにして自分が歌いやすい音の領域で歌うので、それぞれの歌手によって、絶対的に見た音の高さが違うのです。

当然のことながら、一つの曲における各音の相対的な関係は不変ですが、、、

私も絶対音感がありませんので、移動ドを使って自分の中でドレミファソラシドで歌いながら楽器の演奏をしております。

自分の中でしっかりメロディー等が歌われていると不思議な事に正確な音程が取りやすくなります。これは本当に不思議な現象です。

チェロの非常に高い音域の音でも頭の中にその音が鳴っていますと指がその場所へ行くのです。

人の能力には玄妙なところがありますね。