1075「西沢渓谷再び」(5月29日(火)晴れ)
このコースは10年前、2002年8月に行った。其の時の日記が残っていた。まだ雁坂トンネルができてすぐの頃であった。私は定年して直ぐの頃、新アパートの建築がはじまったころであった。再び歩いて、山と呼ぶほどのコースではない。あれだけ整備されていれば七十台のハイキングにも向いていると感じたので紹介したい。
久しぶりの山歩きである。少少心配した。明後日から弟と4泊5日で大連に行く。足でもいためたりしたらいけなくなってしまう。
その上、天気予報は、午前中はよいが、午後から不安定、所により雷雨などと告げている。然し幹事の女性は「明日は決行します。」とメールを送ってきている。
ザックの会は今回から高校同期卒業生の正式行事ではなくなる。怪我をしても常識的対応までで、すべて自己責任、幹事は責任を問われぬ。幹事は持ち回りとなり、登録した会員のみの参加ということになる。それでも山に行きたいものは多く、男9人、女5人。高尾から8時2分の甲府行きに乗り、9時過ぎには塩山についた。直ぐにタクシーに乗り、西沢渓谷入口。6000円くらい。
渓谷入口ではおばさんがヨモギもちを売っていた。「正真正銘の自然食品だよ。数に限りがあるから今買った方がいいよ。」一つ買って口に放り込む。なんとなくヨモギの香りがする。
渓谷入口からネトリ大橋過ぎまですっと舗装。
とにかく新緑が五月の青い空と相まってすがすがしい。白い花をつけている木も目立つ。ネトリ大橋前広場。A君の指導で体操を行い、体を柔軟にする。
二俣つり橋を越えるあたりから本格的山道?渓谷沿いの岩場を上ったり下りたり繰り返す。
岩場は滑りやすくそれなり注意が必要だが、これでもかというくらい、鎖が道にそってとりつけられていたり、階段状にするため丸太が置かれていたりするから問題ない。
三重の瀧は特に見どころで、展望台もあり、カメラをかめている人も多かった。あの水はなぜあんな風に青いのだろう?硫酸銅なら青くなるが、そうでもなさそうだ、とB君。よくわからぬ。
竜神の瀧、恋糸の瀧、貞泉の瀧、次々見事な滝が現れる。
新緑、きれいな水の流れ、おいしい空気、うれしくて仕方がない。
私は触発されてどうも早足で歩きすぎて困ってしまう。皆から急ぐな、と怒られる。
方杖橋。きれいな水の中に結構大きな魚が泳いでいるのが見える。Cさんがはしゃいでいた。
水が青いのは鉱毒のせいだ、と言ったものがいたがこうして元気に泳いでいるのを見るとうれしい。
直ぐに七つ釜五段の瀧、このコースの一番の見どころ。瀧が落ちた先にちいさな池ができ、そこから又滝が落ちる。それが5段も繰り返されているのだ。
ここでも水が青い。中国の九寨溝やトルコのパムッカレを思い出すが、あちらは石灰石の作りだす奇観、こちらは花崗岩、どのようにしてあのような景観ができるのだろう。
不動滝を経て、かなりの上り。旧森林軌道との合流点みたいなところに12時40分くらい。
トイレがあり、少し場所が広く昼食となった。今日は何時も来ているD君が来ていない。彼はじつにまめでいつも焼酎を用意し、皆にお湯割りを作ってくれるのだが、それがなくて少しさびしい、とCさん。彼はなかなか旅行好きで「今頃は外国に行っているに違いない。」と誰か。
この辺はシャクナゲの群生地である。数が多くないのが残念だが、ところどころに赤紫色の大輪が見える。他に今の時期はミヤマつつじが目立った。
帰りはトロッコ起動沿いだが、傾斜が緩やかなうえ、道幅は広く、谷になればすべて頑丈な橋が取り付けられている。まるでハイキング気分だ。私は歩きながら眠気を催し、谷に落ちないよう、意識して山側を歩いた。先頭を歩いていたがそのうち中ごろになった。
渓谷入口には朝のタクシーが待っていてくれたから,そのまま温泉に。年寄りの山登りは金をばらまいてゆく。温泉に向かいだしたころ雨がぱらつきだした。ここでも非常についている。温泉は花影の湯と言うが、公営の物のようだ。いつものように風呂、酒と楽しみ、私はますます眠くなった。5時ころ終了。皆どの顔にも喜びと満足感があふれていた。
今日さんざん世話になったタクシー会社は牧丘タクシーで山専門らしい。そのせいか運転手氏はあれが何山、こちらが乾徳山など教えてくれたが頭に入らなかった。
目がばっちり覚めたのは電車の中。E君は新日鉄では大変な技術屋だったらしい。世界一の電磁鋼板を作った、と言っている。「私は入社は富士製鉄だったが、そこでは常にwhyを追及した。八幡製鉄と合併したがあちらはhowを追及した。私は今でも物事にはwhyが大切だ、と考えている。」というような話をしていた。己と比べて素晴らしい人生と改めて尊敬。しかし彼ももう女子大講師も辞め、奥さんよりも孫の方が可愛く感じる年齢になったとか。またこんな山に行きたいと感じた一日であった。
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