忙しい一日だった。
「いちに歩こう会」があって、国分寺から府中まで歩いた。サントリービール工場で試飲し、ふらふらになって家に3時頃戻った。6時すぎに娘むこのN君、T君と吉祥寺で会い、「金の猿」という飲み屋で飲んだ。最後はとうとうタクシーで帰還。
ところで間の2時間ほどの間、テレビでいまどきの学生の学力低下問題を議論していた。文部省役人、予備校教師、産業界の代表、子供4人を持つ主婦など多様な出席者がそれぞれの立場から意見を述べていて大変の面白かった。
その中に一人が、江戸時代の寺子屋の教科書になった本を取り出し、次のような問題を取り上げた。
「999の村にそれぞれ999羽のカラスがいた。それぞれが999回鳴いた。全部で何回鳴いたことになるか。」(設定は少し違っていたかもしれない。)
999*999*999になるが、答えはべらぼうな数になるので、子供には難しい。しかし子供はこういうチャレンジングな問題を与えられると懸命になって考える。それが解け、さらに解き方まで工夫するようになると、三桁の掛け算などはやさしく見えてくる。
ところが文部省の教育方針は三桁の計算は難しいとか、πは3と教えよ、などと妙な設定をしてしまう。難しい問題を解かせて、発見の喜びを教えるほうが効率的だ、というようなことを言っていた。
なるほどと思った。実は私もチャレンジングな問題からずいぶんいろんなことを学んだことを覚えているからだ。
今日はなんとなく得意ぶってみたくて、私が解けて学ぶことの多かったと感じた問題を紹介してみようと思う。少し数学のわかる人なら馬鹿馬鹿しいかも知れぬし、ずぶの素人は何を小難しいことを、と非難するかもしれない。しかし、まあ、聞いてください。
二つとも大学入試のときの問題である。当時、数学は6問しか問題がでない。それを2時間余りの間に解くわけだ。だから1題でもすっと解けるとうれしくなってしまう。
最初の問題も紙が配られて10分くらいで解いて得意になった問題である。この問題は三角形の底辺を点Pで1:mにわけると、二つの三角形の面積比は1:mになるということを再認識させてくれた。
「三角形AB、BC、CAのそれぞれ三等分する点をAB1、AB2、BC1、BC2、CA1、CA2とする。AとBC1、BとCA1、CとAB1を結ぶとき出来る交点をP、Q、Rとする。三角形PQRと三角形ABCの面積比を求めよ。」
中学生の頃、円の面積はπr2であることを学んだ。これは図を書いてみるとなんとなくわかるような気がした。しかし球の体積が(4/3)*πr3であることは、どうも納得がゆかなかった。それでも父が「それはミノウエニシンパイアールサンジョウス(身の上に心配ある参上す)と覚えるのだ」と教えてくれたので、覚えることができた。次の問題は、解くことによって球の体積の計算の仕方を納得した問題である。
「平たい板に5センチ*4センチ*3センチの切込みを入れる。この上に直径10センチ(実は直径か半径か忘れた。10センチだったかどうかも怪しげ!)の球を乗せる。板より上に出ている部分の体積を求めよ」
この問題は一緒に受験したN君が、試験後「おれは板に幅5センチ、深さ4センチ*3センチの溝を作って球をその上に乗せ、上に出ている部分の体積を求めた。」と言って、みんなをあきれさせたことを覚えている。
ところで大学をでて40年、お前の学力もこの程度か、少しも進歩していないですって?ゴメンナサイ!これは一例を挙げたまでですよ、一例を!
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