1113「アナウンサー役再び」(114日(日)晴れ)

 

杉並区民体育祭陸上競技大会が、武蔵野陸上競技場で行われ、アナウンサーとして参加した。陸連の審判員になってもう4年くらいになる。春の講習どんなことをやりたいか、と書く欄。もともと陸上競技など私とは縁のない世界と思っていたが、ラジオ体操の指導をしているときにあの某老人から強引に誘われて始めた。その老人に聞かれて「運動の経験なんかありません。」と答えたら「声が大きいからアナウンサーならどうだ。」と言われ、それもありか、と毎年アナウンサーと書くことにしている。

一度アナウンサー志望者の訓練と称して高体連(高等学校体操競技連盟)に誘われて応募したことがある。さんざんであった。その様子は通信の802に書いてある。それが珍しいお誘い。

受付に行って、今日のアナウンサー役は3人と知った。しかしあとの二人はベテランだった。Aさんという理事さんまでやっているという年配の女性、それにいつもアナウンサーならこの人と顔を出すB氏。彼は昭和30年生であると知った。

アナウンサーは、こういうスポーツ大会では進行全般を任される主役ではないか、と思う。それだけに競技誘導、監察係、用具などと比べて、脚光を浴びやりがいがある。その代わり、自分の言をすべての人が聞いているわけであるから、注意を要する。マイクのスイッチの入り切りをしっかりしないと、私語がグラウンドに響き渡ってしまう等。

区民の陸上競技大会と言っても主役は学生。小学生、中学生、高校生、一般もあるが参加者の少ない物も目立つ。「一般女子400メートルの決勝を行います。****以上1レーンの出場です。」・・・・つまり参加者は一人ということ、予選のしようもなくいきなり決勝、こうなるとどうアナウンスも張り合いがない。「あれじゃ見世物」とささやくものもいるが、本人は出たいのであろう。もちろん多くはそれなりの出場だが、中には参加者が一人もいない競技まであった。

一番ベテランのAさんがフィールドを受け持ち、残り二人でトラックを受け持った。B氏は「それじゃ、分担を決めよう。」と各競技ごとに、放送をする者を決める。私の経験のない物、例えばリレーなどは、彼が一番最初のものをやって見せ、後は見様見真似でやるという物。

予選は名を読み上げぬがすぐに決勝種目。小学生女子100メートル、決勝3組、タイムレース、名前まで読み上げねばならぬ。

出場選手の用紙が回され、スタート係から連絡が入るのを待って

1レーン、**さん、**小」など読み上げると、スタート地点のその女の子が手を挙げて皆に挨拶する。名前には大抵は振り仮名がふってあるが、中にはない物もある。名字だけにするが、間違えているかも・・・・・。この紹介は、選手がちょっと得意になる場面。号砲は、今回は国際化に合わせて英語である。これにとまどう者もいた。走り出すと「1組スタートしました。」途中で「第*レーン、**さんです。」です、と先頭の者を言うのだが、今回は腰ナンバーをつけていないから、胸ナンバーで判断せねばならぬ。よく見えぬ。見えてもあれは誰だ、とプログラムと照合するうち、競技は終わってしまう。隣でB氏が「本当は風力も言うのだけれど・・・・。」

以下中学だって、一般だって同じ要領。しかしB氏が引き受けてくれたが、長距離は違う。400メートルおきあるいは1000メートルおきにラップを言わねばならぬ。彼は専用の時計を用意し、号砲の時に出る閃光に合わせてスタートボタンを押し、計測していた。

この間に報告、予選がある場合は決勝進出者報告、グラウンドコンデイション報告、さらには「落し物がありました。」「トイレはどこですか。」・・・・自分で探せ!放送する用紙はそれぞれ分類し、同時に済んだものはバツ印を付けて行く。

それでもだんだん慣れてきて、向こうが聞こえないらしいなど言われたから、腹に力を入れて思い切り蛮声で放送した。今度は「怒っているみたいだ。」なかなか難しい。

言い方もいろいろこの世界独特のものがある。今日いろいろ指摘されたところ・・・・。

メーター・・・・メートル、400 メーターリレー・・・・400メートル競走

コース・・・・レーン  二着・・・・・一等、二等

選手の呼び方・・・・男は君、女はさん、姓だけの時、名だけの時あり。

私の出身の中学や高校の選手もいた。その中に一人どこかで聞いたことのある名前の中学生が頑張っていた。しばらく考えて、私のアパートに在住している**君と気が付いた。彼はアナウンサー席にいる私に気が付いただろうか?

競技は4時ころまで続いた。わずかな謝礼、商売と考えれば割に合わぬが、ボランテイアと考えれば、秋晴れの下すがすがしい一日を過ごすことができた。私を今回アナウンサーに推薦したのは今回の会の推進役の一人Cサンだったようだ。彼とは数か月前のどこかの大会で、一緒の係りになり、帰りに酒を飲んだ。久しぶりに彼とも懇談した。

 

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