1120「公約と第三極と僕らの選択」(11月28日(水)曇り)
一日曇ったうすら寒い日、真冬並みの寒さとかつたえている。
高等学校時代の女性友達にいまだに左翼運動にかぶれているものがいる。いつかは反動教科書反対であったし、いつかは沖縄から米軍は出ていけであったし、最近は原発即時撤退らしい。いまだに街頭でビラを配っている姿を見かける。活動が、もう彼女の生きていることの証しなのかもしれぬ。彼女は語り口はやさしくいかにも控えめである。しかし議論が進めば、必ずそちらの方に持って行き、妥協を許さぬ。ただこういう人と私は議論する気にならぬ。議論はお互いの思い込みを廃し、人の意見を聞き、考えて行こうというところからスタートさせねばならぬ。
しかしあまり物わかりが良すぎて、状況と相手によってどうにでも変わってしまうのも困りもの・・・・・・。第三極以下は、結局自民党に大量の離反者を出した民主党の残り、公明党に共産党、それに石原さんと橋下さんのやる太陽の党が一緒になって日本維新の会、小沢さんの国民の生活が第一が滋賀県知事の嘉田氏を担ぎ出して未来の党、どこにも合流はできないというみんなの党等、ということになるのだろうか。よほどよく見ていないとわからない。いっそ「僕が国会議員に残る党」なんて言うのを作ったらいいのじゃないか、と思う。
国を動かしてゆくには、いろいろなことを考えなければいけない。原発をどうするかも重要だろうが、外交も国防も経済も社会保障もみんな大切だ。それ故、一つのことだけを旗印に人々が結集するのは、おかしなことだ。其の他の問題が出てくれば意見が対立することは目に見えている。「アラブの春」の春では、多くのアラブの国で生活や宗教に不満を持っている人をかり出して、とにかく現状打破で革命を起こした。しかし起こした後どうするか、各自考えていることはばらばらであったようだ。結果、良くなるどころか大混乱、になっているらしい。
第三極以下の政党たとえば小沢氏バックの未来の党。とにかく国民受けのする原発反対だけをかかげているように見える。そのほかの物は、つけたりでどうにでもなるとも考えているように見える。ホンネは自分たちの勢力維持あるいは当選、政策をもてあそんでいる風に見える。過去の小沢氏を振り返れば、どこからこのような主張が出るのかあきれてしまう。
日本維新の会も同じ。橋下さんの今までのやりかたにはずいぶん共感できることがある。しかしどちらかと言えば革新的、左派的な感じであった。ところが今回は日本も核武装をするべきだ、憲法改正をするべきだと主張する石原さんとの合流。共感するところは、多いけれども、水と油をいっしょにするように感じる。石原さんがいくら「小さなことはいい。今必要なのは官僚政治の打破だ。」と言っても、それだけで政治を勧められるものなのか。それに官僚の力抜きで、どのような政治を進めようとするのか見えてこない。素人政治はもっとひどいことになりそうだ。
少なくともどの党も全体としてどのような日本を作りたいのか、示してほしい。願望だけ並べてそれを主義主張を呼ばれても困る。それでなければ一票の投票の仕様がない。
マニフェストあるいは公約はその政党の目指す日本の将来を考えるという点では重要だ。
民主党は、2009年の選挙で具体的数値目標や工程まで組み込んだマニフェストを掲げた。「無駄使いの根絶」や16.8兆円の埋蔵金の活用まで上げて財源までも説明した。しかしこの3年間でその多くができなかった。あるいは行っても不十分であった。消費税は上げないを初め、看板の最低保障年金や少子化対策は大幅に後退することを余儀なくされたし、ガソリン税や高速道路無料化なども立ち消えになった。それに懲りたのか、消費税引き上げ分はすべて社会保障財源、日米地位協定の運用改善、14年度のデフレ脱却、30年代に原発ゼロ等々で具体的な数字は入っていない。その結果今回は抽象的なものが多い、と批判されている。
一方自民党は、安倍総裁がこの3年間で使えなくなった言葉が三つある、と言った。「マニフェスト」に、「近いううち」に、アメリカ限定で「トラスト・ミー」。そこで一番最初に来るものは公約。その公約では「責任政党として日本を立て直して行く」とし、まず復興を、次いで「経済」を「教育」を「外交」を再生し、安心して暮らせる日々を取り戻す、としている。経済では物価目標2%の導入、日銀法の改正など、教育では多様な選択型教育を実施するため6・3・3・4制度の見直し、教育委員会の見直し、外交等では憲法を改正し、平和主義は尊重しつつ、自衛権の発動はこれを妨げず、国防軍を保持する、などとする。また原発廃止は原子力規制委員会の専門家の判断に任せるとする。主義主張は割にはっきりしているように思うが、こちらも具体的数字は言質を取られることを恐れてか、少ないようだ。
しかしマニフェストはこれでもいいのではないか、と思う。無理なことを掲げても始まらぬ。政治とは政権政党になりやってみないとわからない部分が多いのではないか。一方で群小政党もこのくらいの幅広い議論をしたうえで、合流などは考えてほしいものだ、と思う。一つの考えだけで動くほど国民は馬鹿ではない・・・・・。
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