1121「新しいガステーブル」(12月5日(水)晴れ)
商品の安全使用という面で考えると、ガス機器は、もっともその点に留意しているものの一つではないか。何しろ家の中で火を使うから、一つ間違えば火災になりかねない。湯沸かし器に不完全燃焼による一酸化炭素中毒を考慮して不燃焼防止装置をつけたり、裸火は危険とその様なガスストーブを使用禁止にしたり、ゴム管を踏みつけてガスを消す恐れがあると強いゴム管を作ったり、はては地震になったり、長期間つけっぱなしをは危険と、マイコンメーターを開発するなどしている。それでもガスは危険とオール電化マンションなどがはやった。
ガステーブルを買い替えた。別に理由はない。時々着火が怪しく、マッチを使うのだが、それ以外は正常と思う。機器は使えなくなるまで使う、というのが私のけちん坊根性であるけれども、長く使っているせいか随分汚れて、ところどころ錆びて情けない。それを時々台所を掃除してくれるガールフレンドのAさんが指摘するのである。「いい加減で買い替えたら・・・・・。」
新しいガステーブルのバーナーの中央にぴょこんと温度センサーがついている。温度センサーで、バネ式になっていて、なべの底に接触し、温度を測定、基本的には250℃で働き始める。それ以上なべ底の温度が上がらないようにバーナーを調節してしまう。初めて使うと「勝手にバーナーの火が小さくなる。」と誤解されるかもしれぬ。昔、ガス会社にいたころ、私の隣にいた男がこの家庭用グリルの安全対策に取り組んでいたが、若死にしてしまったことを思い出す。
台所で起こる火事の原因の主なものに天ぷら火災。つい油を加熱しすぎて発火させてしまう。天ぷらの加熱最適温度は180℃、油が自然発火する温度が370℃、安全と使い勝手の両面を考えて250℃でコントロールすることにしたらしい。しかしこれでは 炒め物の時に困る。そこで高温炒めモードというスイッチがある。これを押すと290度までバーナーは消えない。
「俺は茄子の網焼きが好きなんだ。あれだと直ぐに290度も越えてしまうだろう。」と売り場で店員に聞くと「その通りです。ただしなべ底がセンサーから離れていればいいわけですから、少し網を高い位置に置ければ構いません。」網に足をつけろと言うことか。茄子の網焼きに限らず、炒めもの、炒りものなど案外鍋に水を入れることなく調理するケースは多い。
それ以外に第二の特色、魚焼き機に水をはる必要がなく、しかもグリル機能がついている。
茄子もこちらで焼けばいいらしい。しかし普段魚を焼くのに使うグリルで茄子も焼くのであるからこちらをきれいに保っておく必要はあるようだ。
魚焼き機に水をはるのは、あの中で魚が燃えてしまうこと、熱の拡散防止などが目的の様だ。それを熱の逃げる余地を大きくし、水を貼らなくても済むようにしてある。私が買ったのは20000円余りのものだが、値の張るものはさらに便利にグリル内のバーナーが上下についているらしい。上と下から同時に加熱するから魚をひっくり返す必要がない。それにタイマーまで仕込まれているから自動的に魚が焼けるらしい。
トッププレートも随分変わった。古いものはバーナーの周りに吹き零れた場合などの受け皿が付き、アルミシートを敷いたものだが、今はフラット。プレート全体で受けるようになっている。材質にはフッ素加工の者と琺瑯製があるようだ。
商品が届けられた。新宿のビックカメラで買ったが、このころは何でも別料金、届けるだけで1000円、廃品を引き取って設置すると3500円、店の者は「自分でやって粗大ごみで出した方がいいですよ。」と言う。設置、魚焼き機部分がグリル機能になっているためか思ったより高さがあり、トップが飛び出てしまうが仕方がない。古いガス管も交換していよいよ使ってみる。
一人用の鍋で牛乳を沸かそうと、ガス台に乗せると温度センサーのばねの方が強く水平に乗らぬ。牛乳を入れてようやく置くことができた。チャーハンを作ってみた。すぐにピピッとなってガスの炎が小さくなってしまった。あわてて高温炒めモードにする。おいしく調理ができた。フライパンに飯が焦げ付いたが、これは私の責任。鯵を焼いてみた。特に問題なくおいしく焼けた。グリル皿に魚の油が落ちた。Aさんに言われた。「グリル皿は一回ごとに洗わなければだめよ!」
それにしても・・・・・創意と工夫かしらぬが、機器の上に腰掛けるなど、とんでもないことを考える者がいるらしい。機器を安全に使用するための注意事項は微に入り、細に入り・・・・
またじっと見ていると実に日本的な要素で改良がくわえられたことが分かる。炒める、揚げる、こんなことは西洋人は家庭ではしないのではないか。ほとんどクッキングが電気であるとも聞く。昔イギリス人のある男が料理ができると自慢していたが、聞いてみると電子レンジでチンするだけの技術?であったことを思い出す。
それはともかく、今まで無茶苦茶な使い方で時々火災警報器が「火事です!火事です!」と叫んだが、これからはそういうことのないようにしよう、と一大決心した私でした。
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