1124「師走の選挙」(12月12日(水)晴れ)
世論調査なるものがどのくらいあてになるのかわからぬ。ただ無作為に抽出した市民に電話で聞き、集計する程度のものである。しかし、ほかに情報がないから、堂々と宣伝される。嘘をつくものもいる。発表された状況も加味して人々は自分の投票行動を考える者もいる。そんなものであるけれども、自民党の圧勝だそうである。
何人かに聞かれた。「いろんなことを言っているけれど、良くわからぬ。誰に投票したらいいのだろう。」12もの党が乱立し、それぞれ勝手なことを言っている。それでも前はその政党が保守か革新かくらいははっきりしていた。ところが今度は選挙に勝たなければいけない、ということでごっちゃになっている。私自身も全く同じ疑問を持っている。
石原さんに橋下さん。かたや原発廃止を訴え、かたや存続を主張していた。かたや憲法改正を唱え、かたやそれは考えていない様子であった。一致したところは公務員の権力の集中と無駄くらい、それでそこだけ柱に据え、後は「小異を捨てて大道につけばいい。」等勝手な様子。憲法改正は本当に小異なのか?
小沢さんに嘉田さん。小沢さんが突然世論をにらんで原子力廃止と訴え、嘉田さんを担ぎ出したように見える。事務局を小沢さんのグループがやっており、嘉田さんはなんだか利用されているだけのように見える。二人が合わされば両方の支持者を得られる、との感がもあろうが「何を考えているのだ。」「橋下さんは好きだが石原さんはキライ」「嘉田さんは好きだが、小沢さんはキライ。」・・・・いろいろでてきそうである。
しかも、公約は本当に候補者本人が考えているのかいないのかわからぬ。取り合えず、一票を獲得しなければならない。それなら有権者に耳触りの良いことを言っておけ。政権を取った後、どうするかはその時のこと・・・・。商人の「売れれば何でもいい。」とどこが違うのであろうか。自分で信じていることでなく、急ごしらえでしゃべっているものだから、穴がありTV討論などで突っ込まれると答えに窮する場合もときどきみられる。また、たとえば原発即時停止、例えば消費税増税反対、昔は郵政民営化反対、そんな一本だけの主張で政権を狙っている党もあるように思う。国政というのはそんなに簡単なものではない、と考える。
そして数値目標を示したおかげで、それに振り回され人気を失った民主党。今度はそれを消してぼやけた主張になっている?しかし「公約を果たせなくて申し訳ない。」と謝罪している党に「許してやるから。もう一度政権を担ってくれ。」などといえるものか。消去法で行ってわずかに残ったのは自民党、ということで、世論調査の結果が自民党圧勝予測になったのか。
しかしその自民党が絶対にいいか、信頼がおけるかといえばそうとも言えぬ。3年前の民主党が政権を取る以前に戻ると言うだけのことだ。しかも安倍さんといえば小泉内閣の後を受けたものの、健康上の理由で政権を投げ出した人。顔も随分老けた様子だ。「あの人が党首でなければ、自民党に投票するのに。」という人もいた。
ところで個人的な話。東京陸連の会長は石原伸晃になっているとのこと。「決起大会があるから行ってくれないか。」といつも世話になっている人から頼まれて、本来は政党など支持する態度は見せたくないが参加した。公会堂がいっぱいになるほど人が集まっていた。都議会議員に区議会議員、団体役員等がきら星の如く?並ぶ中、来賓が次々挨拶。16日は都知事の選挙も同時に行われる。そちらで自民党は石原さんが後継者通す猪瀬副知事を押している。この人は電力会社いじめばかりが目立ち、どうも気に入らない。彼の応援も兼ねているらしい。二人とも挨拶には来た。
しかし応援演説を含めその内容の空虚さたるや、目を覆うばかりと感じるのは私だけか?確実な政治を取り戻そうくらい以外は目新しいものがない。お祭りだな、わっしょい、わっしょい、と叫んでいるだけだな、と感じた。
(後記 12月15日)
いよいよ選挙が明日に迫ってきた。世論調査では自民党はさらに議席を増やし、民主党は減らすという。バンドワゴン効果という言葉を聞いたことがある。情勢が報道されると人々は勝ち馬に乗るものが多くなる。それにしても小選挙区というのはよくない。下手をやると半分が死に票になる。通信812「吉田徹「二大政党制批判論」」を思い出す。
私は自民党に清き一票をささげることになるのか。しかし仮に自民党が政権を取ってもどうなることか。根本的解決にはなるまい。政府に金がないのだから相変わらず増税路線。上がるのは消費税ばかりではない。相続税に所得税に地方税・・・・・。しかもインフレ目標を2%に掲げる一方、年金等はあの手この手で下げざるを得ない。若者が減ったから、或いは新興国が追い上げてきたから等言い訳はいろいろあろうが・・・・。
それでも明日の夜にはプロ野球観戦宜しく開票速報と候補者の一喜一憂をお茶の間で・・・・長生きしてきた庶民の楽しみ・・・・。
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