1132「アベノミクス」(1月11日(金)晴れ)
月日の速いのは早いもの、そしてその変化の速度の速いこと。
わずかに1か月前、12月16日に衆議院選挙が行われ、自民党が大勝したばかり。その結果、安倍内閣が誕生した。経済再生を掲げ、その結果、市場は様変わりしてしまった。
政府は、景気回復のために日銀が一体となったデフレ脱却作戦、戦略として金融緩和、機動的な財政出動、これらによる民間の投資喚起を考えているようだ。
11日の閣議で、その具体策として、総額10兆3000億円余り、事業費ベースで20兆円規模となる緊急経済対策を決定した。民間や地方負担を含めた事業規模は約20兆2千億円。実質国内総生産(GDP)を2%程度押し上げ、約60万人の雇用創出効果を見込んでいる
主な分野は三つで復興経済対策に3.8兆円。被災地のインフラ整備・雇用創出などに加え、古いトンネルや道路の補修費用に充てる。
成長による富の創出に3.1兆円。省エネ機能を高めた工場などを新たに建設する企業に補助金を支給するほか、「iPS細胞」など再生医療の実用化に向けた研究を支援するための施設整備。さらに中小企業の活性化対策費用などである。
3つ目が暮らしの安心化、地域の活性化に3.1兆円。在宅医療の体制整備と、地域の医師確保。また、70歳から74歳までの医療費の窓口負担で、本来の2割負担への引き上げを当面見送り、1割に据え置く、教育では、いじめの早期発見などのため、全国の小中学校に配置しているスクールカウンセラーが児童・生徒の相談に応じる時間を増やすなどである。
大幅に増額された公共事業費にばらまきとの批判があるがこれに対して首相は
「額に汗して、頑張って働けば、必ず報われる。まっとうな社会を取り戻していくためにも、長引くデフレと、円高からの脱却が、決定的に重要であります」と述べている。
日銀には、法改正などで脅しをかけながら政策に協力を迫ったようだ。具体的には物価の2%上昇や雇用対策に日銀も責任を負う、という事の様だ。そして4月で任期の切れる白川総裁の後任についてもいろいろささやかれ始める。
こうした状況に、一部で日銀の独立性を危惧する声もあった。お金を生み出せる「打ち出の小槌」が手元にあると、為政者はそれに誘惑されてしまう。建設国債といっても、将来に対する借金であることに変わりはあるまい、との非難もある。しかし事ここに至ってはそうもいっていられなくなった、と言う事か。ただ海外では、日銀の動きは政府の規制下で当然と言う声が強いとか。ある人の意見:「独立性は自分で勝ち取るものだ。今回の選挙の争点にデフレからの脱却が挙げられたことは日銀として恥じるべきだ。」
さてこれらの政策に至る間にすでに市場で起こっていること。
円安が大きく進んだ。国会解散の頃、80円程度であったものが今では89円。輸出企業にとっては干天の慈雨であったろう。円安の影響を大きく受けて、金はついにkg500万円の壁を越えた。
マーケットは、11日再び円安・株高の安倍相場。緊急経済対策への期待感などから、株価が大きく値上がりし、去年からの最高値を更新。安倍政権の矢継ぎ早の経済政策にマーケットの期待感はさらに高まっている。1年11カ月ぶりの株価になったと報じている。
ある個人投資家の発言 :「良いんじゃないですか、景気づけにね。安倍さんが言うだけで上がるってことですから」
この変化がどういうことになるのか、危惧をする者もいる。剥げ落ちたときに猛烈な円安が来るのではないか等。しかし株価も円安も、まだまだ健全な範囲である、と思う。巷間危惧される行き過ぎた株価も、ハイパーインフレを招くような円安も起こりにくいのではないか。この環境は、夏の参議院選挙の時までは続くように思う。しかしそれ以降はやや不明。安倍首相は現実主義者であり、財政の健全化も重要なポイントと考えているようだ。とすればある時点で引き締めにかかると思う。
最後に一言、この一か月足らず、政権が変わると世の中がこうも変わるものか、と驚いている。経済界との協力体制の構築、日銀のコントロール、円安、株高の招来等、民主党政権の時には夢の様であった。なぜできなかったのであろうか。
またエネルギー問題、社会福祉問題等ほとんど決まった路線が出ていない分野も多い。また物価が2%上がっても、給料は増えず庶民に暮しは苦しくなるのではないか、との声も聞かれる。しかし政権が長く続かなければ国家は危機に瀕する。
しかし全体的には、今のところ安倍内閣はうまくやっているように思う。今回打ち出した政策での副作用を克服して、夏の参院選で勝ち、安定政権を築いてほしいと願う。
註 ご意見をお待ちしています。
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プルサーマル内閣です。一度燃え尽きたものが更なる役目を果たして居るのです。何とか安定政権にしたいものだとおもいます。
民主党政権では絶対に出来ない変化を起こしつつあるのですから、見守ってやりたいと思います。
長州藩閥でも会津でもいいです。国民が豊かな気持ちになれることこそ大切なのです。