1156「四月馬鹿、今年はやめにしました」(4月1日(月)曇り)
この通信で、4月1日、私は「嘘」を書き続けてきた。しかし今年はなんとなく気が乗らずやめにした。この通信でつく嘘を考えるのはなかなか大変。4月1日の朝、小学生の子供が「お母さん、外で雪が降っているよ。」母親があわてて外をのぞき「降っていないじゃない。」と言えば「四月馬鹿だよ。」何とも言えぬ可愛いエイプリルフールだが、この原稿は44文字、54行、とてもじゃないが、その程度ではもたない。さりとて「政府は景気が上向いてきたので消費税を撤廃することにした。」、あるいは恋人に4月1日「結婚しよう。」とプロポーズし、翌日になって「あれはエイプリルフールさ。」と言えば、どんなことになるか。嘘は本当らしく見えなければならないけれども、重大すぎる問題でも困る。程度問題なのである。以下の話は冗談である、嘘である。
嘘1)私は実はこの年になって子供が出来てしまった。半年ほど前に私のアパートに茨城県から25歳の女性が引っ越してきた。何とも肉感的な女性であった。彼女にすっかり魅せられた私は、夜ごと通い続け・・・・といってもガールフレンドのAさんがいるから、彼女が帰ってから通い続けた。彼女には「カラオケの練習を続けている。」とごまかした。まさか子供ができるとは思わなかった。一昨日打ち明けられたが、どうしたものだろう。家賃を負けてやるくらいでは済みそうもない・・・・・。しかし四月馬鹿として流したら、娘に息子に孫ども、人を信じやすいAさんが何と言い出すやら。
もう一つ二つ、考えてみたが馬鹿馬鹿しくてやめた嘘
嘘2)4月1日を国民の祝日にしようという法案がひそかに検討されている。この日はどんな嘘も許されるのだという。振り込め詐欺はかかったほうが悪い!するとある政治家は「日常みんな嘘をついているじゃないか。公約なんてその典型ではないか。」と言った。かまびすしい議論が交わされているそうだ。また某歌手は「「うそ」という歌がある。「少し歌詞を変えてテーマソングにしたら。」」と訴えている。
嘘3)福島で万博を。そんな計画がひそかに進められている。場所は福島原発を廃炉にしたその跡地。土地の除染をした後、遮蔽板でも敷けば十分に放射能を防げる。そしてそれを東北復興のシンボルにしようというのである。放射能は、害ばかり申し立てるけれど、ラドン温泉など少しであれば健康にも良い。その期間中くらい、少々吸っても問題あるまい。「健康増進に福島万博に行こう」が、キャッチフレーズとか。その時は地元の魚介類で大いに世界の人々を歓待したい。
但し莫大な費用が掛かる。そのための会社を設立し、近いうちに株を公募する予定である。売り出されれば2倍にはなるだろう。あなたも一ついかがですか。先日私の家を訪れたセールスマンが言っていたが、信じるべきか否か。
嘘4)3Dコピー機の話をどこかで書いた。今までのコピー機は平面のコピーであった。この機械は立体をコピーし、それと同じ形のものを作り上げる。たとえば自動車、あの美しい線を出すにはたくさんの金型を作る必要があったが、一度にコピーし同じものを作る。ひそかに人間のコピーが研究されているという。ある精力絶倫の男が「結婚した時にカミサンのコピーをとっておこう。年取ったら、ひそかにコピーの方を愛用しよう。」・・・・「おとし噺」を考えているような気分。
考えてみれば、小説を初め、政治の公約、愛の言葉、世の中は嘘だらけである。中にはその時は本当であったが、時と共に状況が変わり結果として嘘になってしまうものもある。特に政治家の嘘にはこれが多い?嘘と呼ぶべきか呼ばざるべきか?
全ての嘘を免罪にするかのように「嘘も方便」などという言葉が飛び交っている。しかしこの原稿にふさわしい他愛もなく、それでいて物語性があって、面白い、にやっとするような嘘。・・・・・しかしパソコンの前に座ってこの場にふさわしい嘘と考えてもなかなか出てこぬもの。
高校時代の同期の某君が、私のことを非難して「毎年、4月1日になるとエイプリルフールと称し、嘘を書いている。頭も程度が知れる。」くらいのことを仲間のブログに書いていた。悪意に満ちている。「馬鹿は相手にしない。」・・・そう決めて私は、以来某君とはつき合わないことにしたが、こんなこともあって今年は気分が乗らなかった。
10年以上つき続けてきた嘘の中で、通信50「チェスターの休日」、345「贋作万歳・・・だましのテクニック」、443「Super-Winnyを知っていますか」、544「「源氏物語吾妻六帖考」のその後の話を教えて」、1054「金鉱山株は今が買い時?」あたりが自分では良くできていると思う。適当な嘘は脳トレになり、ボケ防止にも役立つ。皆さんも華麗な「嘘」を考えてみてはいかが?
註 ご意見をお待ちしています。
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