1159「ピーターパンの秘密」(415日(月)晴れ)

 

*蠅を捕まえて、コッピの中に入れ口をふさぐ。そしてこれを振動機にかける。蠅は揺れているからコップの壁に止まれぬ。仕方ないからヘリコプターのように羽を動かしながらホバーリングを続ける。しかし1時間もすると精も根もつきはてて下に落ちてしまう。そこでその上に砂糖水を一滴かけてやる。蠅は元気を取り戻し、またホバーリングを始める。30-40分。最後には落ちてしまうのだが、砂糖水一滴でこれだけ長く空中に漂っている技術は、人間にはなかなか開発できぬ。これを「ハエ・テクノロジー」と言う。

*ピータンというのは土中に卵を入れておき自然に腐らせたものである。しかしあれを食うのは中国ばかりではない。イタリーなどでも食う。これを食って大きくなった少年をあつかった物語がある。「ピーターパン」

Aさんに教えてもらった小話である。会話は、女性はうまいが男性は下手。ある人の言に見知らぬ男が5人集まっても会話が生じぬが、女が5人なら蜂の巣をつついたような騒ぎになる。男同志の会話を豊かにするにはどうしたらいいのか。趣味を極めて、自分の世界を掘り下げてもそれに関心のない者と対峙すれば続かぬ。

それでも続ける手段の一つに、いろいろな種を普段から仕入れておき、それを頭の中に格納しておく。一つの話題が出ると、関係ありそうな話題を頭の抽斗の中から取り出して披露する。以下は私の頭の中に入っている小話の一つ。

*私の父親はなかなかしゃれたことを言う人であった。私の弟が慶応大学を受験したところ「人間と猿の違いについて書け。」という論文問題。弟は三本の毛の違いについて、まじめに論述したそうだ。しかしそれを聞いた父は「人間は英語でマンである。猿はマンキーである。これがこの問題の鍵である。」と言った。

今日はAさんと会食した。彼とは会社で一緒であった。会社では1年先輩であったが、年齢は私の方が1歳上かもしれぬ。長い人生、そんなことはよくある。彼は私の通信にいつも返事をくれる。さらに彼は毎年正月になると年賀状の代わりにA通信なるものを送ってくる。干支にちなんだエピソードや小話が満載で思わずにやりとする。今年のものから・・・・。

*「毒蛇とジョーク」日本人とアメリカ人と中国人が毒蛇の巣に落ちた。日本人は恐怖のためショック死した。アメリカ人は勇敢に戦ったが咬まれて死んだ。中国人は咬まれたが・・・・死んだのは毒蛇だった。・・・・・ちょうど赤ちゃん用のミルクに毒素が混入されていた事件の頃で、中国人には毒蛇を殺すくらいの毒がすでに体内に蓄積されていると言いたかったらしい。

そのほかいろいろあるけれど、あまり抜き書きすると著作権もあろうからこのくらいにしておく。

日ごろ彼が感じ、気が付いたことを書き送ってくれる。彼は、と書いたがこんなに丁寧に熱心にくれる人は彼しかいない。五浦温泉に行った話では、あそこの経営者の一人が筑波久子であることを教えてくれたし、最近は日本と台湾の漁業協定を歓迎するコメントをくれた。ありがたい・・・・・。そんなことが縁で1年に1回くらい会食している。

やはり会社の頃の話が中心。

ある男は空き時間ができると消えてしまう。係長が「消えるのは構わないが、俺に断ってからにしろ。」と注意。すると「断らなきゃならない規則がるのですか。」係長が「社会の常識だろうが・・・・。会社というのはそういう物だ。」「わかりました。好かぬことを伺いますが、今までいくつくらいの会社に在籍されておられたのですか。」・・・・駄々っ子の理屈みたい。

会社という組織はメンバーのことを知っているようで案外知らない。仕事の上でのわずかな付き合いを通じてしか知らぬ。それ故宴会は個人の別の面を知る機会だが、それだけに注意が必要。酒癖の悪い者はやっぱりまずい、という話になった。

ある男は酒癖が悪いことを上長が知り、子会社に追い出した。子会社で普段は商店の番頭よろしく、実に愛想がいい。ところがある宴会で酒を飲むと急に目が座り、社長の頭をポカンと殴った。

また別の男はA氏と一緒に北海道に或る関係会社に出張した。会議が午後からなので昼食をとり、ビールくらいと飲んだが、すっかり出来上がってしまった。会議に臨んだところ、向こうの会社に出向している社員が自分たちを呼び、喫茶店に連れて行き、濃いコーヒーを3杯も飲ませた上「酔いが醒めてから出直してこい!」・・・・・仕事になりはしない。

この話は私自身のことも思い起こさせた。フランスに出張。あちらは昼食時にワインは常識である。昼食が終わってから工場見学で、ガスタンクの上に登ったが眠くて仕方がない。いくら踏ん張っても朦朧としてくる。よく落ちなかったもんだ、落ちていたら今の私はない・・・・・。

食事が終わって喫茶店でお茶も飲み、2時間くらい久しぶりの邂逅を楽しんだ。もちろんもう年齢であるし、過去の経験があるから酒を飲みすぎることはなかった。

 

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