1173「家族に電話」(6月8日(土)晴れ)
カラオケで大泉逸郎の「孫」・・・歌っていると、羨ましくなり会いたくなる。それでいて会えばすぐに疲れて面倒くささを感じる私。人間とは勝手なものである。
友人のメールに、脳梗塞で入院した高校同期のA君が25日に退院する予定、とあった。昼飯を終わったころを狙って西荻窪の病院に見舞に行く。A君と同居の彼女が、やはり来ていた。A君が「彼女がいてよかった。俺一人ではどうにも動けなかった。」といっていた言葉通り、面倒を見てもらっているようだ。リハビリの方は順調のようだ。箸がうまく握れぬが、その他は問題ないという。しかし少々むくみ、麻痺のせいか、顔の表情がだいぶしまりがなくなった。「結局切れた神経を迂回して周りの筋肉の力を借りてそれらしい運動をさせる。そのため入る力はもとの半分にもならぬ。張子の虎だよ。人ごみを歩いていると何かの拍子に躓いたり倒れたりしそうだ。」とだいぶ弱った様子。「また元気になったら飯を食おう、鮎も食いにゆかねばならぬ。」など話したが、「昔のA君ではなくなってしまった。」とも一方で感じた。
夜、久しぶりに家族に電話をする。
タイの長男一家は、間もなく日本に帰ってくるのだそうだ。8月4日帰国、家族は、そのまま静岡県裾野の会社の工場敷地内に或る社宅に落ち着くが、長男自身は11日にタイに戻り、残った仕事を終えるのに半年くらい、それから帰国という事になるらしい。「私もだいぶ年を取った。周囲で亡くなったり倒れたりする者もある。その辺も相談したいのだが・・・・。」というと「何だ。寂しくなったのか。まだそんな歳ではないだろう。」とちっとも同情してくれぬ。
友人に突然倒れる者もあらわれるこの頃だが、さいわい私はまだ元気。しかしそれこそ明日はどうなるかわからぬ。ありたいに言えば誰かが一緒に住んでくれるのか、あるいは最後は老人ホーム覚悟で突き進むのか。何処の家も子が少なくなっている。子達の独立志向も強くなっている。そんな中で誰がどの親を面倒見るのか・・・・。あるいは見ないのか。「帰国した時に車がない。車の購入には住民票がいる。オヤジ名義で買っておいてはくれぬか。後で名義変更すればいい。」と細かい話をしていた。
アパートの経営の打ち合わせをしようと弟に電話。嫁さんが出てきた。
「今タイとラオスに行っているのよ。帰国は18日くらいになるわ。」
また珍しい蝶々でも追いかけているのであろう。彼は全く独自の趣味の世界に生きだした。
私自身は29日から10日間高校同期の別の友人とクロアチアにパック旅行に行く。
「じゃ、その間に打ち合わせたいから帰国したら電話をくれ。」と切る。
兵庫に住む次女に電話をする。「夏はどういう計画なのだね。」「8月はじめに、萩や山口などを旅行する。」ということであった。「元気かね。」と聞くと「今は元気よ。でも4月に風邪をひいたときは大変だったわ。何しろ頼る人がいないでしょう。それにぼうやに風邪を映したら大変。幼稚園の送り迎えを彼とお友達に頼んだのよ。」さらに「連絡しなかったけれど、この前、向こうのお母さんの13回忌で、ちょっとの間東京に行ったのよ。そしたら偶然お姉ちゃんにあったわ。」
婿のB君は大阪国際マラソンに参加することになったそうだ。応募したところ、数倍の倍率であったが運よく当選した、とのことである。「42キロも走るのか。」と聞くと「今朝も17キロ走っていたわ。夫婦交替で走りにゆくから大変・・・・・。」今年の正月であったか夫婦にあった時、次女が少し色が黒く筋肉質の体になっていたことを思い出す。長男の帰国の話をすると、じゃあ、帰国してからゆっくり会えばいいわね、と言う様子であった。B君のお父さんは私と同じで奥様をなくし一人暮らしである。マンション管理士の資格を持ち今でも現役であることが私と違う。立派で羨ましい。
独居老人が旅行に行くとき、緊急時の連絡先を誰にするかはなかなか悩ましい問題。私は普段は近くに住んでいることもありガールフレンドのCさんに頼んでいる。しかし7月末から8月、二人で5日ばかり北海道に行く。長女に頼むことにし、電話をすると「北海道はメロンがいい。クロアチアに行くんでしょ。フランクフルト経由じゃないの。それならゴールド何とかのバックがいい。」とお土産を気にしていた。こちらは、最近少し仕事の調子がいいのか、声が弾んでいる。孫娘の受験の話があるのだが、彼女の高校は高校生活の充実に重点をおいており、9月にならぬと本格的にならぬらしい。
今は皆、それぞれの道をそれぞれのやりかたでエンジョイしている。しかし最後は結局は家族。この先の関係をじじいとして、どう切り開いてゆくべきか。
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