1179「お土産にスカーフ」(7月10日(水)晴れ)
旅行の疲れがまだ抜けていない。連日の猛暑が続いている。
パッケージの海外旅行は一体何で構成されているのだろう。観光地で知らないものを見学する時間と重要度は案外少なく、食事、買い物、移動、宿泊などそんな日常的なことが大半ではないか。
その中でもお土産の占める時間と重要度はかなり大きい。金額的にも下手をすると旅行費用より高かったりするときもある。
今回のクロアチア旅行、私の場合は比較的値の張るお土産が4点必要。娘二人に孫娘、それにガールフレンドのAさん。タイに息子一家がいるが、これは遠いから省略してもいいだろう。つまり4人の女性。ところがなかなか適当なものが見つからぬ。
ようやくドブロブニクの街を観光した時、「ネクタイはフランス語でクラバットというが、これはクロアチア人という意味である。その名にふさわしいネクタイを売っているところがある。」と「クロアタ」なる店に連れて行かれた。少し高級そうなネクタイが並んでいた。何処やらの古代ローマ劇場を赤いネクタイで巻いた写真が飾ってあった。800メートル位以上もあり、世界一長いネクタイとしてギネスブックに登録されたそうだ。
アドリア海沿岸の風光明媚な都市、スプリットはローマのあのキリスト教迫害で有名なデイオクレテイアヌス帝の別荘のあったところ。彼の後コンスタンテイヌス帝がでて反動?でキリスト教の勢力がぐんと増す。そしてキリスト教の公認・・・・塩野七生で読んだ。懐かしい。そのスプリットの市場でもまた「クロアタ」に連れて行かれた。そこで男性ならぬ女性の絹のネクタイ?スカーフ2枚を買った。
クロアチア文字なるものを図案化した柄である。クロアチアというのは正式国名ではない。外国人が日本をジャパンと呼ぶようなものだ。正確にはHrvatska共和国というべきである。国境通過時にHRと省略される。Hrvatska共和国、およびボスニア・ヘルツエゴビナの公用語はクロアチア語である。インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派南スラヴ語群の言語で、東ヨーロッパではよく使われ、母語話者数は500万人。文字はこの辺が少し変形したラテン文字を用いている。
ガイドの言っていたネクタイの起源の話は次のウイキペデイアの説明でほぼ尽くされている。以下一寸ウイキペデイアのコピー。
「ルイ14世の見たクラバット[編集]
現在のネクタイの原型ができたのは17世紀頃とされる。
ネクタイの起源として伝わる有名な説として、ルイ13世を守るためにクロアチアの兵士がフランスを訪れた際、彼らが首に巻いていたスカーフが起源である、というものがある。彼らは無事な帰還を祈って妻や恋人から贈られたスカーフを首に巻いたが、それを見たルイ14世が興味を示し、側近の者に「あれは何だ?」とに尋ねたところ、側近の者はクロアチアの兵士について尋ねられたと勘違いし、「クロアチア兵(クラバット)です」と答えたため、その布をクラバット(cravat)と呼ぶようになったという逸話である。この説には、14世紀にはすでにフランスでcravateという語は使われていたという反論がある。
どちらにせよ、1660年ごろに人気のあったクラバットは、単に幅広のネッカチーフを首に巻いたものに過ぎなかった。現在でもフランス語などではネクタイを "cravate" と呼ぶ。またこれから18世紀にかけて、クラバットに限らず首に布を巻くスタイルは兵装としても用いられ、一般に広まった。この形のクラバットは第一次世界大戦頃までの一般的な男性の正装となる。」
結局スカーフは、娘二人用になった。遠くに住んでおり、結局郵便局で再パッケージして送ることにした。しかしこんな面倒くささも旅の楽しみの延長なのかもしれぬ。
クロアタ社自身について、宣伝ページには次のように書かれている。ザグレブ、ドウブロブニク、スプリットなどに展開している、小さなネクタイやチェーンにすぎないようだ。
「クロアチア共和国独立直前の1990年に創立したポトマック社のブランド「クロアタ」では、ネクタイ、スカーフを中心とした関連ファッションアイテムを製造・販売しています。
代表者のマリヤン・ブシッチ氏が創立時に掲げた理念、「ネクタイ発祥の地としてのクロアチアのアイデンティティを意識した商品作り」という精神が現在も受け継がれており、
デザインのモチーフにはクロアチアの自然、動植物、文化などが取り入れられ、また、裁断、縫製、仕上げと、全て国内の自社工場で行っています。」
考えてみればクロアチアは私たちにとっては地球の裏側の話、なじみがないのも無理がないのかもしれない。今回の旅行で初めてクロアチア人の歴史、クロアチアの独立、民族浄化の話などウエブサイト等で少しだけ知った。増してクロアチア文字、クロアチア語など、なんだ、これは、という感じであった。何という事はないネクタイやスカーフであるけれども、そんなことを考えるきっかけになればまた旅の楽しみが増すのかもしれない。
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