1190「どこまで許されるのか。」(724日(水)晴れ)

 

スーパーの食品売り場。

トウモロコシが195円で山積みになって売られている。ところがいくつか皮が剥いてあるものがある。おや、と思って、反対側に目をやると背の低いばあさんが皮を懸命に剥いている。剥いた皮を置いてあるポリバケツに次から次へと入れている。買い物かごにはその中で大きく粒がそろってばあさんの気に入ったらしいものが2つほど入れてある。

「売り場に或るトウモロコシの皮は勝手に剥いて中身を確かめてもいいものなのか。」・・・・私は自分の常識が間違っているのかもしれぬ、と考えたほどであった。

更にこの光景を見ながらスーパーには余分な人間が全くいないことに気が付いた。何もせずに店内をぶらぶらしている人間・・・・無駄である。しかし客はいろいろ知りたいだろう、どこにあるか、どう使うか、事故対応、安全対応等。「それなら客が商品を少少劣化させても己の責任というべきか。」とばあさんの行為を告げてやる気は亡くなってしまった。

トウモロコシの話まで往かなくても、青物は客が試して商品が劣化することを店は恐れるらしい。最近はモモの売り場に行くと「押さないでください。」などと書いてあったりする。私も山積みのトマトだけは注意している。あれは必ず良く洗ってから食う。売り場に行くと1100円など書いてあるから、みな大きい、うまそうなものからとりたがる。取っては比べ、取ってはくらべ・・・・。ああいうトマトはきっと垢だらけに違いないと思うからだ。

この前のクロアチア旅行に行ったとき、昼食の時間。参加者の一人のおばさんはハンドバックの中から小さなプラスチックのケースに入った蜂蜜を取り出した。「今朝のホテルのヴァイキングに出ていった者よ。昼食のパンには塗るものがついていないでしょ。」すると隣のおばさんも「私も・・・。でもバターはだめなのよ。あれは融けてしまうから。」翌日の昼食では全員が懐から蜂蜜を取り出していた。あまつさえ、別の者はヨーグルトをとりだした・・・・。

ある男の思い出話。「むかし海外旅行中、トランジットで荷物検査があった。すると同行の女性のバッグがひっかかった。係員が開けろと言うのでやむなく開けたところ、中から安物のスプーンやフォークががらがらと出てきた。昔は飛行機の中の食事で金属製のスプーンやフォークが使われていた。それを彼女は持ってきてしまったのである。おれは少少恥ずかしかった。」

最近は飛行機の食器はほとんどプラスチック製になっている。ワインなども昔は小さなボトルに入った物をくれたが、大瓶からスチュワーデスが注ぎ分ける方式に変えた。もっともビールはそうはゆかぬようだが・・・・。

もっともそんなことをとくとく語る私も自慢はできぬ。

わが家はタオルには不足しない。結構温泉などの国内旅行に行くからである。私は必ずタオルは持ってくる。それを家に持ち帰り洗ってつかう。もっとも誰が教えてくれたのか覚えていないけれど湯上りタオルはいけない様なのであれはいつも払底気味・・・・・。

しかしあまりこういうことに目くじら立てず「お客様は神様。」となんでも従うことも商売の極意であるようだ。よくレストランや喫茶では客、あるいは客、店どちらともつかぬせいで困ったことが起こる。食器を壊した、中の物をこぼした・・・・私はこういう時、店の対応を注意深く見ている。客の責任と知らぬ顔をする店などには、二度と行かぬことにしている。

常識という物が分からなくなってきている時代・・・・・ときどきそんな風に感じる。こういったことを行って許されるか否か、常識で判断するものと人は考える。すると常識という奴は、人はどこであるいはどの段階で学ぶのだろう。まさか学校で「八百屋でトウモロコシの皮をむいてはいけない。」と教える時間はないはず・・・・。するとやはり家庭やカミサマの問題に行き着くように感じる。歳よりを前に子供が我が物顔に電車やバスの席を占領する・・・・それがどこまで許されるのか。それと同じ範疇の問題かもしれぬ。

すこしずれるが、町を歩いていて財布を拾った。警察に届けるべきか否か・・・・。この問題は私の経験では日本人が一番まともなような気がする。語学の教師など西欧の外国人に折に触れて聞いたけれども大抵は「それは落とす方が悪い。もらっておいて構わない。」という答えが多かったように思う。列を守る、自動車の運転など規則を守る、老人に席を譲る等、私は一般的には西欧など文明の発達した国が上で、アジアやアフリカなどが下のように感じていた。しかし拾った財布についての考えなどは必ずしもそうではないようだ。

(追記)今度は高知、ローソンのアイスケースに入った男がその姿をツイッターで流したとか。それがそのコンビニの経営者の息子。しかもそれを真似する事件が京都でも起こったとか。事件が明るみに出た後、件のコンビニは中に入っているアイスクリームをすべて廃棄し、その間に買ったお客には返品に応じたとか・・・・・。何をかいわんや・・・・。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/

読者のメール

A氏

その昔先輩に連れられてバイキングにいった。出口で先輩がつかまった。みかんをポケットに入れていたからだ。

それを置いてゆくか、食べてしまうかにしてくださいといわれていた。すると先輩はそれじゃ食べるといって

小生を呼んで君も食べろというのです。ポケットからみかんをだすと、出るわ出るわ8個もはいっていた。

店もあきれて時間がかかるでしょうからと出口に椅子をはこんでくれた。そこに先輩と腰かけて二人で8

完食しました。ほかの客がとおりかかるので、恥ずかしかったです。

これはルール違反ですよね。今でもそうだと思います。

B氏

久々におもしろい話題を・・・

でも、そのトウモロコシを剝くおばあさんに出会わなかったら、

ここまで貴君も考えを巡らせない・・・

人生はすべて偶然の出会いという縁であり、

それを操っているのは先に亡くなったかたではないかなと私は思い・・・

(奥様がいまだ貴君の成長を願っていたりして(^o^)

それにしても、ユニクロの「返品すべてOK」から、

世の中の小売業すべてが悩む事態になり、

購入者の責任はまったく問われない世界になっているみたいですよネ。

私はそういうのが嫌いな世界なため、

なるべく「返品OK」の店には近づかないようにしています(^^;)