1202「さんまとくれば栗ごはん」(9月12日(木)曇り)
10年くらい前、一人で東北地方をドライブし気仙沼に行った。午後3時ころ、ガイドブックにある一番高そうな丘の上のホテルに乗りつけ、フロントに「部屋はないか。」
「ご予約は?」「もちろんしてない。」むこうはしばらく考えていたが「じゃ、ご用意します。」と言ったが随分安い。詳しく聞くと「この時間じゃ、お夕食の用意はできません。」とのこと。仕方なく夜の街に行き、寿司屋に行くと、さんまの寿司が食えた。「少少油っぽい。」とは感じたが、それなりに美味であった。
翌日其のホテルで朝市をやっていた。何かがその時若芽か何かを売っていた爺さんと話した。「唐桑半島からきている。あそこはこんな所よりずっと素朴で安い。ぜひいらっしゃい。」
「今年も東京の目黒でさんま市を開いた。無料で*千匹のさんまを焼いて食わせた。」
気仙沼も唐桑半島もあの3.11で大被害を受けた、と聞いた。今はどうなっているであろうか。さんまは今年は不漁で、報道では「目黒のさんま祭りにさんまがそろうか。」と心配していた。しかし無事に8日に開かれたようである。
昨日のガールフレンドのAさんとの電話。
「明日は栗ご飯を作るわ。」「栗とくればさんまだ。」
さんまは今年はひどく高い、安くても300円、高いものなら500円と聞いていたが、覚悟を決めて魚屋に行くと案外に安かった。さんまがようやく大量に取れたとのニュースが流れていたそうだ。
最近見たテレビ番組。高級さんまのソテイ。
頭としっぽを取り、小麦粉を薄くふりかけ、オリーブオイルを熱したフライパンで焼く。十分焼けたところで取り出せば皮がフライパンにつくこともなくパリッと焼ける。最後にワインをかければふっくらした仕上がりになり、フランス料理風。しかしAさんに話したところ「油が下に落ちないじゃない。塩焼の方が断然いい。」とそっけない。やっぱり日本人は日本人の好みの食い方があるという事か。あのさんまの刺身も我が家ではあまり歓迎されない。
焼き魚はふつうはらわたを取って焼く。どうしてだろう。しかしさんまと鮎は取らない。鮎は、はらわたに独特の風味が感じられ、さんまは、あの苦味がいい。
YAHOO知恵袋欄のある記事をまとめると
「他の魚が小魚やオキアミを食するのに対し、さんまは動物性プランクトンを食する。消火器官は飲み込んだ餌を鰓で濾過して食べ、胃袋がなく腸は真っ直ぐで短いので、内容物(餌)がいつまでも腸の中に止まっていない。これに胆嚢に苦みが加わり、あのような味になる。」もっとも地方によっては必ずしもあの内臓をくわないのだそうだ。
栗ごはんがうまいことは分かっている。しかしあれは皮をむくのが大変だ。子どもの時にどうして栗ご飯を作ることに成ったか覚えていないが、栗の皮を小刀でせっせと剥いたことを記憶している。結局刃が滑って、左中指の皮まで剥き、血だらけになった。その傷はやがて回復したが、傷跡はかなり後まで残った。その記憶があるから剥く気がしない。しかし食いたい。むいた栗ごはん用の栗も売っているけれども価格が高いうえに量が少なく栗も小さい。そこをAさんが代わりにやってくれるというのだから持つべきものはガールフレンド・・・・・。
さんまを焼きおろしを添え、足りなければと冷奴も用意して待っていると夕方Aさん、栗ごはんと共に到着。結構な夕食になりました。
・・・・・日本人だなあ。面白いことにさんまはヨーロッパやアメリカでは取れないらしい。ウイキペデイアには北太平洋に広く生息する、とある。どうしてだろうか。中華料理を良く食うけれどもさんまの中国料理と言うのを聞かぬ。さんまの西洋料理と言うのもあまり聞かぬ老何故だろう。下らぬことを考えながらさんまの塩焼を食うのも一興?
今日はさんまがうまくて日記を書いたが、書くことがなくなった。仕方なく他人の俳句・・・。
(http://haikusenryu.yomibitoshirazu.com/yume_haiku/yume_haiku_162_sanma.htm)
黒潮の うねりて秋刀魚 競る町に 阿波野青畝
風の日は 吹きすさぶ 秋刀魚の値 石田波郷
暗室の 男のために秋刀魚 焼く 黒田杏子
至福とは サンマの煙 飯の湯気 石川博詞
妻があり かぼすもありて 秋刀魚焼く 酒井大輔
ついでに私も・・・・栗飯と さんまと君で もう一献
(追記)其の後少しとれるようになったらしい。値段が下がり時々食卓に上る。みなさんのお宅ではどうですか。
註 ご意見をお待ちしています。
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