1219「あまり関係にない五つの話」(1124()晴れ)

 

詩吟の後の飲み会から帰り、酔眼朦朧とした目でみるTV番組。

東北楽天が優勝パレードを行った。つい数日前、パレードにかかる金が足らぬとネット上で騒いでいたがあれはどうなったのだろう。警備のために金がかかるのだ。東北で今まで起こった一番大きなパレード、初めての経験などなど報道されている。

多くのファンが感動している。涙を流している者もいる。我が身に起こった幸せ、でもないし直接的なご利益をもたらすわけでもないのに人に涙を流させる・・・・スポーツの感動というのはなんなのだろうと思う。涙を流すようなものは、自分自身がほかに日常感激するものが無いからだ、とか自分の喜びと他人の喜びを区別できぬとかいう解釈も成り立とう・・・・しょせん応援団は応援団であって当事者ではない・・・・そんな風に感じる私は素直でないのかもしれぬ。

さっきのパーテイでも楽天の優勝は話題になった。田中はすごかったけれど、今回の立役者は美馬だ、と言う声。一方から「あれは中央大学で俺の後輩だ」他方から私が「勤めていた会社のエースであった。」などの声。栄光を得た人間にわずかな部分でも己を重ね合わせたい・・・。

チャンネルをかえる。妻を亡くした老人、何歳であろうか、一人暮らし。もう認知症が始まっている。コツコツと5000万円をためた。しかし「未公開株」などの、甘い言葉に引っかかり、もう今では文無し。身の回りのことはある程度できるから要介護度は1。週に3回、1階時間相談員?が回ってくるにすぎぬ。家を捨てて施設に入れと勧めるのが、住み慣れた家を出る気にならぬ。こういう人でも本人の意思に関係なく施設に入れぬことはできぬとか。はって家の中を歩き回り、どこから配られたか、弁当を食い、終わればぼんやりと天井を見上げる。

俺だったらこうなったら死にたい、と思う。しかし人間は若い元気なうちは「死んでやる」くらいのことを平気でいい、また現実に死を選ぶ者もいるが、年を取り弱くなると生に執着するものだ・・・・・。また死ぬ権利が日本では与えられていない。何はともあれ、自分がこんな風になることが恐ろしい。頭をしゃんとし、元気に生きたい。

話題を変える。今日の詩吟の練習は涼州詩。「葡萄の美酒夜光の杯 飲まんと欲すれば琵琶馬上に催す 酔うて沙上に臥す君笑う事莫れ 古来征戦幾人か帰る」王翰と言う人の作。711年生まれと言うから唐の時代。中国にはここでいう葡萄、つまり葡萄酒も、夜光の杯、つまりガラスの杯も紀元前から存在していた。琵琶はこのころすでに日本の楽琵琶と同じものがあった。しかしそんなものを持って任地に赴いていたのだからエリートもいいところ。調べれば進士に及第しながら、失脚し涼州などに追放左遷され、死んでいった男。一般の兵隊のことなど全く彼には無縁の人間か。琵琶を小便に変えて口ずさみながら先生の蘊蓄を聞く私・・・・・。

また話題を変える。これもYahooニュース欄から。あの風光明媚なナポリ。不法投棄したゴミがあふれ、それを燃やした黒いガスが空を覆っている「死の三角地帯」と言う場所があるとか。マフィアが収益の大きいごみ処理ビジネスに手を出すことを決めた1980年代からこの地域に有害廃棄物が埋められ始めた。合法的なごみ処理料金よりはるかに安い金額を一般の企業から受け取ったマフィアは、企業から出たごみを原野や井戸や湖に不法投棄する。元マフィア関係者は「(不法投棄は)金を生む本当のビジネスになったが、住民は20年以内にがんで死ぬ危険がある。住民たちを救うことはできないと思う。私たちはあなたたちの子供たちを殺したんだ」と証言。神父は「・・・腫瘍の患者がいない家は1軒もありません。黒い煙は昼夜を問わず四六時中出ています。あの煙は私たちから呼吸を奪い、私たちに死刑判決を下したのです。・・・」

最後の話題。今度は東京都の猪瀬知事殿。

選挙前に徳洲会から5000万円資金提供を受けながら「向こうから申し出がありました。借用書を書きました。あくまで個人用です。」と言い張る。徳洲会はあの筋委縮性側索硬化症とかでロボットのようになったあの会長が中心、「選挙資金として1億の要請があったが、とりあえず5000万円貸した。借用書は知らない」そして産経は「その徳洲会施設には東京都から、猪瀬氏が副知事時代に75000万円が補助金として支出されている。」友人が言う「補助金はいわば都民税として我々から巻き上げたものだ。それをポケットに入れ選挙資金として利用する、ひどい話だ。」

猪瀬直樹・・・・1946年、長野県の教員の子として生まれ信州大学で全共闘議長を務めた。大学構内のバリケード封鎖をおこなったり、反米反イスラエル闘争で戦った男。その後小説家に転身したのち、石原知事に認められるなどして出世した男。「清濁あわせ飲む」とでもいえば格好いいが、自分の言い分を通すためには何でも利用し、黒い物も白い物と言いくるめる男、と映る・・・・。

オギャア、と生まれて100年足らず。どうせあの世に戻る身ではあるけれども、環境、育ち方、生まれ方、運・・・・・随分変わるものだ。

 

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