1241「大雪の後の長い一日」(215日(土)晴れ)

 

先週は土曜日の夜に歴史的大雪。それで日曜日の詩吟新年会を今日に伸ばした。ところが昨日から今日にかけてまた大雪。先週に比べて勝るとも劣らぬ。昨日は自働車の高齢者講習で宮前あたりまで出かけたが、その時からずっと降り続いている。木村先生宅に電話をかけた。「明日はどうします。」「決行します。そんなに延ばせません。」

10時半に開場と言う事だが、私は余裕を見て8時半に出た。紫のネクタイ、黒のスーツは霞穂流のフォーマル。靴は釣り用のゴム長靴を考えていたが、格好が悪いので登山靴にした。此れなら少少の水たまりも大丈夫だろう。先生から「出来たらカラオケ装置を持ってきてください」と言われたので、装置を、会場ではく黒靴、詩吟資料と共にスポーツ用の大きなバッグに詰め込んだ。

5時前に朝食を終えた後外まで雪かきをしておいた。水けをふくんだずっしりと重い雪、深いところでは40センチくらいもあったかもしれぬ。腰を傷めぬかと心配した。前夜からの雪が雨に替わっていたから、旅行用の雨合羽を着て作業を行った。

依然冷たい雨が、降り続いている。風もなかなかのものだ。黒いレインコートを着、その上からバッグを担いでいざ出陣。雪は深く、車の轍に沿って歩くしかない。雪解け水が多く、特に交差点の少し道路が沈んでいるあたりではずぶりと足が沈み込んでしまう。やっぱりゴム長靴であった、と思うがもう遅い。スリップも怖い。とにかくゆっくりゆっくり歩いた。バス停、しかしバスが動いている様子が無く「安全が確認されるまで運行をやめています。」の張り紙。除雪は、はやいからほとんど行われていない。透明のビニール傘が折れないか心配。結局荻窪駅までいつもなら速足で20分のところ40分もかかった。JRは快速などがストップしていたが、地下鉄は正常運転。有楽町線に乗り換えれば目的地の法曹会館まで近いが、直接丸ノ内線が行くので霞が関で降りた。出てから裁判所、法務局をへてその向こう、ワンブロックに過ぎないがこれがまた大変。必死に歩いた。ようやく10時に法曹会館到着。おじさんが雪かきをしていた。一番の到着で広間で一服。靴やズボン、かばんの中のものまで思いっきり濡れていた。

3階会場。おいおいに先生方も到着。然し来られないものも多い。足の悪いAさん、数人のお年寄りの先生、新人のおばさん3人組も一人が足が悪く幹事役が明け方まで心配した結果、何かあってはと欠席になった。先生も遅れ、結局1時間近く遅れて開会。私は最初の合吟「富士山」と個人吟詠「感あり」、後者は少し高音が出なかったように感じたが、先輩が「うまくなった。」とほめてくれた。詩吟に続きこういう会の花、剣舞。BさんやC氏が頑張っていた。素晴らしい演技であったが、其れ以上に今日のためにこれだけの準備をしてきたことに感心。怪我をして踊れぬとDさんが久保田万太郎の俳句「神田川祭の中を流れけり」を吟じたが味がある。

プログラムを改めてみて私は霞穂流流穂会となっている。流穂は私の師匠木村流穂先生の名前。霞穂流は先代の岡田霞穂没後3人の実力者がいた。しかし対外的な点も配慮し、息子の岡田一穂が継いだ。いろいろあったが、結局実力者3人がそれぞれに会を形成し、岡田一穂のもとで統一され、一つの組織として発展させて行くことにしたようだ。

おいしい中華料理を挟んで、午後一番に昇伝式。準師範に昇伝のE氏と、初伝の5人に免状授与。私もその一人。私は「翠悠」という名前をもらうことに成った。霞穂流は本来は穂をつけるが、まだ初伝なので翠の字にしたらしい。事前に希望する名前を聞かれ、私は「自分の名前である悠の文字が入っていればいい。」と答えた。私が生まれた昭和16年は日本が太平洋戦争に突入した年。父母が「悠久の大義に生きる。」とこの字を用いた。

それから余興になり持ち込んだカラオケ装置が活躍するはずであった。しかしたった1000曲しか入っていない家庭用カラオケ装置、みな歌える歌を発見できず、一向に進まぬ。しかし90歳になるというおじいさんの都々逸、司会がこれに向けて作られた川柳などを披露したりして、場がそれなりにもりあがった。

5時近くになって法曹会館を出る。雪はようやくやみ、先ほどは青空まで見えたが、道路上の雪はまだまだ。歩行にも注意が必要だし、融水も多い。誰かが「地球に沈む」と言っていたがうまい表現。大半が帰宅したが、新宿方面に戻る8人で新宿の小さな小さなカラオケスナック。本来は休みであるが8人も行くと言うのでママが急きょ駆け付け、開けてくれた。相変わらずF氏やGさんが素晴らしいのどを聞かせている。私は先日同期の飲み会でも歌った「3つで500円」が受けたが、その他は遠く及ばぬ。ここのママは歌がうまい。先生の希望で、彼女は結局島津亜矢の「帰らんちゃよか」「お七」を熱唱した。西武線井荻から我が家に戻るともう10時になっていた。日本人はなかなか律儀と思う。ほとんどの家の前は通行部分が雪かきがなされ、それなりに歩けるようになっていた。寝る前にラーメンを食った。長い疲れた一日。風呂で手足を思い切りのばす。

 

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