134「万歩計の話」(1月28日 晴れ)

定年退職して以来、万歩計をつけて毎日10000歩以上歩くことにしている。
ところがこの万歩計と言うのが曲者だ。

私の今つけている万歩計はひどく感度が悪い。
5000歩歩いたつもりでも、3000歩くらいしかカウントされていないことが多い。100歩あるいて、表示が95歩以下だったら感度を上げろ、と書いてあるので図ったところ50歩だの70歩だのしかカウントしない。そこで感度を上限まで上げるのだが、余り変化がない。ジョギングにもむいていない。カチャカチャ音がするのだがカウントは一向に進まない。しかしこちらはもう一度取説を開き、囲み記事を見るとなんと次のようにあった。
・ 本製品はジョギング、山登りは正確にカウントできません。
・ 次の場合は正しく測定されないことがあります。
  正しく装着されていないとき
  不規則な歩行・・・すり足のような歩行、サンダル、草履などの履物での歩行
  上下運動や振動の多いところで使用したとき・・・・階段や急斜面での昇り降り、立ったり座ったりする動作、歩行以外のスポー ツ、乗り物に乗車中の振動。

これでは一日運動靴で歩くか、後は動かないか、した場合の歩数しか正確にはカウントできない!しかもそれもあっていない!何だ、これは・・・・。

この万歩計(取説には歩数計とある。万歩計と言うのは登録商標らしい。)は4台目である。最初の1台は庭で草刈をしているときに落としてしまった。しばらくして出てきて、一時1台目と2台目を一緒につけて使っていたが、そのうち2台目をまた紛失し、1台目はやけに多くカウントするようになり、その後動かなくなった。3台目はいかにも安物で、3日目に動かなくなった。

しばらくつけないでいたがつい先日この4台目を買った。歩数のほか、カロリー表示、目標カロリー達成度グラフ表示、1週間グラフ表示、時計表示などがついていて、一見高級そうに見えるが肝心の歩数測定が上述の如しなのである。

そもそも万歩計はどういうことになっているのだと調べてみた。
原理は中に入った磁石が歩いた振動でゆれた時に、その磁気をセンサーが感知してカウントする。カチャカチャなるのは大きく触れて動かなくなってしまうようにストッパーを設けてあるがそれにあたる音らしい。

万歩計が登場したのは1975年のことであった。日本の発明品と言うとインスタントラーメンとかシャープペンシルとかいろいろあるが、これも日本の発明品。山佐時計計器というのが元祖、発明元である、とあった。
あるクリニックの先生が日本で一日一万歩運動を普及させたい、そのために歩いた歩数がわかる計測器を作って欲しいとメーカーに依頼したことが始まり。その結果小道具として「万歩計」ができた。やがて朝日新聞の記者や知識人が集まって「日本万歩クラブ」というものができ、あのレオタード姿で有名だった竹腰美代子さんなども参加し、一日一万歩あるこうという運動が広がった。

最初はアナログ式で、メーターは針表示だったが次第にデジタル化して言った。現在業界では徹底したデジタル化をすすめている。駆動元は電池、コントロール部はアームバネという振動感知バネ、しかしセンサーは依然として前述のとおり振り子だそうである。
ようするに歩くと腰が触れる、その回数を数え歩数とする機械なのである。一歩歩くと腰が一度動くとは限らぬし、歩かなくても腰が動くことはあるから歩数が正確に測れるなどとはいえぬ機械である。

私は、今後も装着はするが、カウントされた数字は余り信用せず、このくらい今日は運動したから1万歩は行ったはずだ、とカンで割り切ることにした。

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