1343「信越うまいものツアー」(3月15日(日)晴れ16日(月)晴れ後雨)
川端康成の「雪国」の文章そっくりに、こちら関越道もトンネルを越えると雪国であった。
しかも今日は日がでており、湯沢の町は周囲の光る山に照らされているよう。レストハウス越後で昼食。店の前の小さな堀に錦鯉の群れ。餌をもとめてせわしなく動いている。味噌汁がぬるいのが気に入らなかったが、小エビとウニがついておりまずまず。
「信越うまいものツアー」という今日のバスツアー。南イタリア旅行で一緒になったaさんが参加を提案、bさんをいれて、向こうは、妙齢でチョッピリ美人の女性二人、こちらはc君と男二人、ちょっと妙な組み合わせだがそれなりに楽しくルンルン気分。
三国街道塩沢宿は鈴木牧之の出身地。と言っても知らぬ人が多いだろうがあの「北越雪譜」の作者。ウイキペデイアを抜粋すれば「江戸後期における越後魚沼の雪国の生活を活写した書籍。雪の結晶のスケッチから雪国の風俗・暮らし・方言・産業・奇譚まで雪国の諸相が、豊富な挿絵も交えて多角的かつ詳細に記されており、雪国百科事典ともいうべき資料的価値を持つ。著者は、現在の南魚沼市塩沢で縮仲買商・質屋を営んだ鈴木牧之。1837年に江戸で出版されると当時のベストセラーとなった。」街は観光に力を入れているらしく、街道にそった家々は屋根勾配の険しい昔風の雪国の家に作り変えられ、家の中にはお雛様が飾られている。雁木つくりの通りや雪の深さを記録した柱なども珍しい。「北越雪譜」を思い出させる橇や藁づくりの蓑、雪駄などと共に、生活をしのばせる人形などが飾られた博物館と共に、観光客を楽しませる。
斑尾高原はスキー場。そこにあるホテルハーヴェストに宿泊。目の前がゲレンデになっているが最近のスキー客減少を反映してか滑っている人は少ない。湯沢の街で最近リゾート用に建てられたマンションがずいぶん安く売られているそうだ。もうシーズンも終わりなのであろうか。そういえば道端に1m位の雪の層はみられるものの、除雪が行われたらしい道路は、もう残りの雪もすっかり融け、交通に全く不便を感じない。日差しもあたたかく、ジャンパーがいらぬほど。ホテルの部屋からの白樺が美しい雪景色もいい。夕食はヴァイキングであった。蟹が出たが少少やせすぎているよう。酒はいくらもあったが、もともと弱く、年齢とともにそれが増した私は直ぐに眠くなってしまった。
翌日9時に出発。飯山駅は北陸新幹線開通で田舎には似つかわしくない立派な駅になってしまった。そこから長野方面に向けて立ケ花まで4つほど列車に乗る。千曲川がゆったりと流れている。あの川はやがて信濃川と名を変え日本海にそそぐ。
リンゴの試食。詰め放題500円と言うので、重いと思ったが買うことに決めた。与えられたビニール袋に6つほど詰めてお姉さんに見せると「男の人は下手だから。」と詰めなおして空間を作り「ほれ、ここにもう一つ詰められるではないか。」、さらに「この上にもう一つ載せればいいでしょう。」、大きな袋に入れかえてくれて「もうひとつおまけ、大きいのを選べ。」結局大きなリンゴが9つで500円ということになった。「こんなことしちゃ、いけないんだがな。」とお姉さん。よほど私がいい男にみえたのであろう??
小布施。ここは2度くらい来たことがある。御土産屋が集まってうまい商売をしていた。スリップの四隅がうまい物引換券になっていて4件でお焼きなどが食える。北斎美術館は工事中でしまっていたが高井鴻山記念館が空いていたので入ってみた。あの北斎をここに呼んだ富豪。自身も書、絵がうまく有名である。特に晩年に描いた妖怪の絵は独創的で面白い。最近「何でも鑑定団」に鴻山の妖怪の絵を持ち込んだものがいてよい値がついていたことを思い出す。どのような心境でこのようなものを描く気になったのであろうか。
そして最後の締めがイチゴ狩り。ビニールハウスに中に入り込み、苺をつみコンデンスミルクにつけて口に放り込むが、ビニールハウスを一往復するともう満足という感じになってしまう。8000本もあるという事で毎年苗を買ってくるのだそうだ。もっとも苺は大きくはなく甘みも今一。これでこの時期1200円、ベストシーズンの1-2月なら1500円はかなりいい値にも感じる。
このツアーは確かに食う者だけは沢山用意している。最後は海鮮の夕飯弁当まで出たが、食いきれず我が家の持って帰る羽目になった。弁当とリンゴとさらに小布施で買ったリンゴジャムまで入り重くなったカバンを抱えて我が家に7時過ぎにたどりついた。
最後に総括。今回のベストは美人二人と楽しい時を過ごしたこと、同時に春の雪を楽しめたこと。あんな美しい雪を見るのは何年振りだろう。スキーに行かなくなってから、冬に雪国に行く機会がめっきり減ってしまった。東京だって雪は降る。けれどあんなに積もらないし、雪に輝くアルプスだってない。ただ昔は風邪をひいていてもスキーに行くと治ってしまったものだ。今回も風邪気味、しかし時間が短かったせいか、帰りのバスの中でもハクションを繰り返していた。
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