1350「日経平均20000円越えとこれから」(410()曇り)

 

ついに日経平均が一時的ではあるが2万円を超えた。現在景気がいいか、悪いかと言われればいいことは確実。私の給料は上がらぬ、年金は目減りするばかりだ、等の議論があるがマクロでみればよいことは確実だ。企業の景気が良くなったとしても、賃金に跳ね返るのは時間がかかる。年金は・・・・、これはいつまでたっても上がりそうもない。

景気がよくなっている事実。日本経済新聞記事から

4/4 年80兆円もの大量の資金を市場にながし続けることで、人々のデフレ心理を払しょくし2%の物価上昇を目指す異次元緩和。・・・家計の株式と投資信託の保有額は2年間で約50兆円増えた。残高は200兆円まで膨らみ戦後最長の好景気だった2007年のバブル期やバブル末期をも上回った。第一生命経済研究所の試算ではこの1年間の株高効果で個人消費を2.3兆円押し上げる。

4/9「経常黒字1.4兆円、35か月ぶり高水準」

「貿易収支近づく黒字化、2月の赤字4000億円減、原油安・円安が寄与」

4/10「小売り、8割が増収増益、今期経常消費回復が手ごたえ。最高益セブンイレブンなど3割」

現在の政府のやりかた、アベノミクスを推奨する本を見つけた。

「そして日本経済が世界の希望になる」ポールクルーグマン(PHP新書)

この本は201310月上梓。著者はノーベル賞経済学者、山形浩生等が語りおろしたものをまとめたらしい。詳細は「クルーグマン教授(ニッポン)経済入門」、「さっさと不況を終わらせろ」を参照しろとある。クルーグマンは「流動性の罠」の研究の第一人者。

ウイキペデイアをまとめれば、流動性の罠とは、ケインズ経済学を解釈したジョン・ヒックスが発案したものであり、金利水準が異常に低いときは、貨幣と債券がほぼ完全代替となってしまうため、いくら金融緩和を行っても、景気刺激策にならないという状況を指す。著者等はこれを追認した論理を掘り下げた。その対策にはインフレ目標のような期待に訴える金融政策や、為替介入による自国通貨の切り下げなど非伝統的な金融政策が手段として主張されている。

著者はこの書でもその対策の妥当性を繰り返し、以下のように主張。

「金融政策はその効果を多くの人々の「期待」も頼らざるを得ないからだ。それは、日銀が突如として引き締めに動く、と事はないとういう確信を人々がどれだけ持てるかということに依存する。」

・・・・・「出来るだけ規模の大きな金融緩和と実際に牽引力のある財政刺激策を組み合わせることで、国民に「インフレ率が上がる」と実感してもらう事、そしてそのインフレ率を維持する意図を当局が公表することが、その具体策となる。」

そして安倍内閣が物価上昇率目標を2%に設定したことを絶賛し、できれば4%にしたかったとさえ述べている。・・・・この2%は当初予想しなかった原油などエネルギー資源安を受け、難しい状況にはあるけれども目標設定が大きな効果を揚げたことは事実だ。

ただ世界的にみれば、株高は日本のみの現象ではない。三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は「年初来の株価パフォーマンスをみれば、量的緩和を開始した欧州、追加緩和を示唆する中国、そして日本の順番となっている」と指摘。緩和マネーが世界各地の株価を押し上げているのが現状だ。 ・・・・あのアベノミクスが始まったころ「日本はギリシャのようになるかもしれない。」との声が聞かれたが、私自身としては「金融緩和はどの国も行う。日本だけが悪いわけではあるまい。」と考えたことを思い出す。

ただここまではうまくいったが今後の見通しについて懐疑的な声も多い。以下はウエブ記事より。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150410-00000087-reut-bus_all

「しかし、オリンピックイヤーまでの日経平均3万円台回復という「ばら色の未来」を想像する市場関係者は、今のところ少数派。消費再増税、量的・質的緩和の出口戦略、企業業績という3つのハードルが待ち受けているためだ。・・・「東京五輪でインフラ需要などは出てくるが、景気の回復基調が強固ではないなかで、消費再増税を実施し経済に悪影響を及ぼすこととなれば、海外投資家が日本株買いに動く大前提が崩れる」・・・税率の10%への引き上げは174月に延期されたものの、国内景気の先行きは予断を許さないのも事実だ。さらに国内では2020年までの間、日銀の量的・質的緩和政策の出口戦略が議論されることも想定される。金利が上昇し円高圧力が強まれば、国内の輸出関連企業の業績に一定の影響を及ぼす可能性も考えられる。グローバルにみても「いまの金融緩和環境がいつまでも続かないリスクも、考慮に入れておくべきだ」・・・との指摘もある。企業業績の先行きも不透明だ。・・・急激な円安進行がこれ以上見込みにくい中で、さらなる成長率の積み増しは「現実味に欠ける」(国内証券)との見方も多い。」
年金が増えない我らは、せいぜいピケッテイを信じて、小金を株や債券で運用するくらいしか防衛手段がないが、この辺の状況をどう考えるべきか・・・・。

 

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