1371「百田発言のなりゆき」(73日(金)雨)

 

あるサイトの記事の丸写し「安倍晋三首相の側近ら、自民党若手議員約40人が25日、党本部で憲法改正を推進する勉強会を開いた際、講師として招いた作家の百田尚樹氏が、「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」と発言していたことが、分かった。「あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」とも主張したという。」

これについてまず問題になるのが壁耳取材の問題。

新聞記者はこの会議は冒頭だけ出席を許され、その後退出させられたそうだ。そこで彼等が部屋の外から聞き耳を立てて中の様子をうかがい、この記事を書いたらしい。或いはデイジタルレコーダでも壁につければ何でも聞こえるのか?

取材方法として正しいのか。ある者は正しい報道の方が優先する、という。しかしイギリスの王室スキャンダル報道やダイアナ妃を死においやった報道姿勢は正しいのか。そういった者は報道記者だけに認められるものか。なぜ警察による盗聴捜査はいけないのか。

アゴラ北尾氏の反論

「もし今回の発言で、私が謝罪させられたり、社会的に葬られたりしたら、今後、内輪の席であっても、誰も「○○新聞はつぶれろ」と言えなくなるなあ。密告や盗み聞きで、その発言が新聞社に知られると、大変なことになる。新聞社の悪口を言えば、社会的に抹殺される時代がくるかも・・・」

「百田さんは現在は「民の人」ですから、何を言おうとも勝手です。一会合に講師として招かれた「民の人」がどんな発言をしようにも、之をまた大手メディアが叩くのは如何なものかと思います。追及すべきは「公の人」の言動であります。その「民の人」の発言を受けて「公の人」がどう考えどう反応するかが問題であって、それは自民党として党針にそぐわぬがゆえ関係者夫々に処分を下したわけです。」

「今回のメディアによる一連の「百田叩き」の動きというのは、之こそ憲法で保障されているはずの「表現の自由」、「言論の自由」を否定するものであるように思われて、健全たる民主主義社会の根幹を揺るがす由々しき事態だと私自身は危惧しています。」

朝日、毎日、東京は1面トップ。朝日は2面のほとんど、毎日は3面、5面をつぶして、東京に至っては1面、2面、社会面見開きで詳細に報道。3紙とも社説で厳しく批判している。 朝日「自民の傲慢は度し難い」、毎日「言論統制の危険な風潮」、 東京「民主主義への挑戦だ」・・・・・ 」さらにつぶしてしまえと言われた沖縄の新聞2紙も大反論。然し北尾氏のような「一般人の発言たたき、壁耳取材の是非」という反論には自己の過去を振り返ってどう考えているのであろうか。比較的安倍内閣に近い読売、産経、日経と対照的と報じていた。

安倍首相はさすがに彼等より上手であったように感じる。目的は、とりあえずは、安保関連法案を通すことである。そのためにこのような発言は百害あって一利なし、と考えたという。そして関係者を処分し、さらに国会では低姿勢を繰り返す。

しかしマスコミは自分の垂れ流した害毒には口を閉じるのか。大西氏の発言問題は間違っていたわけではない。現在の自民党の戦略に合わぬと言うだけだ。

「慰安婦問題の捏造(ねつぞう)記事。あれが世界をめぐって、日本の名誉や信頼がどれだけ傷つけられたか分からない。あるいは今の安全保障法制について、まったく事実無根の『戦争に導く』あるいは『徴兵制』。まったく関係ないじゃないか。」

過去に太平洋戦争前後、文化大革命、バラ色の北朝鮮、それこそこんな新聞潰れてしまえばいいと思える新聞社もあった。問題であるのはこうした新聞社のバカ騒ぎによって大衆は動かされてしまう、という現実。そしてそれを背景に国家の政策が動かされ、ときには後から考えれば誤った方向に導いてしまうという事を忘れてはならぬ。

またある記事は新聞とテレビは「記者クラブ(特権的な情報へのアクセスと官公庁庁舎内の記者クラブ室の無償供与)、無制限なクロスオーナーシップ(新聞社が事実上無制限に放送局に資本参加できる)、再販価格維持制度(新聞社が価格競争を免除され、大きな利益を得やすくする制度)の3大特権のほか、電波利権(地上波の優先的、かつ格安の電波利用料での割り当て)などの特権」など多くの特権を得ている。」と指摘する。

それゆえに報道は慎重でなければならないとしている。新聞記事は恣意的に自己の主張に基づき記事の印象よってどうでも変えられる。戦争は煽る、平和な時は政府をたたくことが売り上げ増につながる、という事も意識している。マスコミが太平洋戦争を起こしたのかもしれぬ、という事実を、この際取材方法の是非と共に忘れてもらいたくない。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/