1378「北東北パッケージツアーに参加して」(82日(日)晴れ)

 

「幾山河 越え去りゆかば 寂しさの 果てなん国ぞ 今日も旅ゆく。」

昨日の夜遅く、三日のパッケージ旅行から帰ってきたばかり。少少眠い。詩吟のレッスンが四谷であった。11月末の発表会で若山牧水のこの和歌を歌うことにした。うまくゆけばいいのだけれど・・・・。この和歌は気に入った。つまり旅が好きだ。いろいろなことを教えてくれる。

今回のガールフレンドのAさんとの旅は、阪急交通社の「飛行機で北東北へビュンとらくらく移動!!はじめての、みちのくの三大半島、秘境ハイライトと二つの人気ローカル列車3日間」という長ったらしいタイトルの旅。参加者38名。熟年カップルが大半。

三大半島は下北半島、津軽半島、男鹿半島である。二つの人気ローカル列車は大湊線と五能線である。秘境・・・・そういう言葉はもうすっかり開けたこの地方の人々に失礼かもしれぬ。飛行機でビュンは、昔はこういう行き方はお金がかかったものだが、鉄道運賃が上がり、飛行機運賃が下がった結果か、安い旅行の場合こういう行き方が可能になったか。鉄道はたとえばグランクラスなど豪華版を使えば全然高い。

しかし強引に三日にこれだけ詰め込んだから十分にまわるわけにはゆかぬ。

下北半島の観光ポイントは4つ、恐山、大間岬、尻屋岬、仏ケ浦。恐山は私は日記に

下北半島の中央部に位置する外輪山。日本三大霊場。菩提寺。本尊は地蔵菩薩。裏庭に地獄が広がる。硫黄のにおい。登別を思い出す。ずいぶんケチな三途の川。三途の川を渡った対岸の宇曽利湖湖畔が極楽浄土とか。対岸に見える釜臥山(かまふせやま、かまぶせやま)は、外輪山の一つで恐山山地の最高峰、標高は878.6m水子地蔵尊。恐山には史料に残された噴火記録はなく、最後の噴火は1万年以上前と見られている。しかし、カルデラ内の一部には水蒸気や火山性ガスの噴出が盛んで、火山性ガスが充満しており特有の硫黄臭が鼻を突く。

等と書いたけれども、この年までいろいろ見てきて世間ずれし、信仰心のない私は何も感じぬ。Aさんも同様らしい。困ったこと。

大間岬はマグロの一本釣りで有名なところ。海流の関係らしいがどうしてここで大きなマグロが取れるのかいまひとつわからぬ。マグロを思う存分食いたかったけれども、懐事情もあり、ほとんど食えなかった。岬で取れたての雲丹、ホテルでホタテ尽くしの夕食にありついたことが印象に残る。風が強く寒立馬という馬が育つという尻屋岬、水上勉の「飢餓海峡」で知った仏ケ浦は次回のおたのしみということになった。

津軽半島は太宰治の斜陽館があり、青函トンネルの入り口があるところだけれども、観光ポイントはなんといっても竜飛岬。「ごらん、あれが竜飛岬、北のはずれと・・・・」は詞的には正しいけれど、本州最北端は大間岬であると思う。もちろん超有名な歌、利用しないわけにはゆかぬと歌碑が立ち、ボタンを押せば石川さゆりのあの声が流れる。風が強い、アジサイが美しい。岬と役人が間違えて国道に指定してしまったためにかえって有名になった階段国道を楽しんだ。ほかに五所川原で「立佞武多館」。シャッター街が目立つほど、さびれてきた地元に活気を取り戻そうと昔あったこのスタイルのねぶたを復活させた。高さ20mあまり、そんな大きなもの3体がもうすぐ街に繰り出すのだそうだ。今は大きな建物に収まっている。さらに十三湖。レジャーセンターになっているらしい。我々は休憩のみ。ここで取れるというシジミ汁を楽しんだ。

五能線の旅を「リゾート白神号」で楽しむ。学生時代に深浦に来たことがある。ユースホステルに泊まり、海水浴を存分に楽しんだが、その夜に大雨。列車が不通になってしまった。それほどこの線は海岸にびったり敷設されている。1日おいて夜遅く東能代に出たことを思い出す。そして千畳敷。ここは海岸に千畳もあろうかという岩場が広がる。ウミネコが岩場の上に巣を作っている。また十二湖は実際に観光。1700年代末に大地震があり、山が崩れて川をせき止め、多くの湖が出来てしまった、というのである。そのうちの一つ青池は、なぜが全く青く美しい。五色沼を思い出した。そして周囲のブナ樹林。いい空気が吸えた。宿泊してのんびり過ごしてみたい。

最後に男鹿半島。八郎潟干拓地や寒風山を遠くに眺めながら、何故かバスは半島北の果てに或る入道岬によった。ここが北緯40度だそうだ。ミュンヘン、札幌、ミルウオーキーは北緯45度付近と記憶しているが、北緯40度、欧米ではどの辺になるのか。広い砂浜、日本海、夕日が美しいのだそうだ。

大体以上が今回の旅であったが、実は一番私の印象に残ったのは最初の六ヶ所村あたり。日本原燃の本社がある。日本全国の原子力発電所からでる放射性廃棄物を処理したり濃縮したりする会社。実際に遠くからでも見るのは初めてであった。近くにはほかにも大型石油備蓄基地、風力発電場、太陽光発電施設、などが立ち並ぶ。日本のエネルギーをこういうところで根本的には支えていると感じる。こちらも時間があればゆっくりと見学したところであった。

 

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