いよいよ歳をとってきたのか。どうも物忘れが激しい。
暮れに帽子と手袋とお茶の教科書がなくなって大騒ぎをした。家中探した。ちょうどお茶の練習をしているところだった。気がつくと腰につけた袱紗までどこかに行っていた。悔しいやら、情けないやらでカバンをたたきつけて悔しがった。
カバンからポロリと何かが落ちた。探していた手袋だった。袱紗は積み上げた本の下からでてきた。
お茶の教科書は最後には通っている荻窪のY文化センターに聞いてみた。するととぼけたような係りの女性は帳簿などみたりしながら「ありませんねえ。」
仕方ないから教科書を買いなおした。
一昨日のこと、お茶にゆく。するとまた教科書が無いことにきがついた。
また家中探した。同じ本を二度なくすなんて・・・・・。馬鹿さ加減もきわまれりだ。三冊目を買うか、これじゃあ、いくらしんしょうあっても足りやせぬ、と意気消沈して読売文化センターにむかう。途中まででかけてまた引き返す。鍵はかけたか、ガスはついていないか、電気は消したか・・・。ほっ!
事務局に聞いてみる。
するとこの前とは別の女性だったが、ガサガサやっているうち、袋を取り出し「これですか。」なんとそれは暮れになくした教科書ではないか。「もう一冊ありませんか。」とは馬鹿馬鹿しくていえなかった。
教室に行くとOさんが来ていた。彼女がいうことに
「阿笠さん、先週、茶巾を忘れたでしょう。持ってきてあげたわよ。」
そうそう、先週は茶巾も忘れたんだ。それで今日は新しいのを買ってきた。
「ねえ、申し訳ないんだけれど、事務局に行ってお道具の入っているバッグをもってきてくれない。」「はい、はい。」先輩の美人には素直な私、早速事務所でもらってくる。
Oさん、バッグをあけて
「あら、教科書が入っているわ。誰が忘れたのかしら。」
もう、がっくり、同じ教科書が2冊になってしまった。その上教室の女性たちが
「お教室で唯一の男性だからバレンタインをあげるわ。」
あけてみたらチョコレート饅頭と茶巾であった。
饅頭はいいとして、茶巾は3枚になってしまった。茶碗を拭きまくるぞ!
帽子は出てこない。今頃誰がかぶっているか、それともゴミになったか。
ところが今日陶芸教室にゆく。E先生にこにこと
「忘れないうちに渡しとくわ。あなた、この前帽子を忘れたでしょう。」
これで、暮れになくしたものは全部出てきた。自慢にもならないけれど・・・。しかし夕方気がつくと腰につけていた万歩計がなくなっていた。5台目を買うことになるのか!
3週間くらい前、結婚した娘が言った。
「おじいちゃん、ボケてきたのかしら。お正月に病院にお見舞いに行ったら、私を覗き込むようにして聞くのよ。「失礼ですけれど、どちら様でしょうか。」いやあね、孫だって言うのに・・・・。」
私もやがてああなってしまうのだろうか。
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