1397「ゴミ戦争」(1012日(月)晴れ)

 

小さなアパートを経営している。一件おいて隣の奥さんが隣のおばさんと一緒に急に表れた。「ゴミを分別しないで出されたため、烏が引っ張り出してつっつき、道路がゴミで一杯。」「誰が出したかわかりますか。」「わかります。中に荷物の届け先の札が入っていました。**号室の方です。」

道路に出てみると言う通りの状態で、ゴミが散乱している。

ごみはおばさんたちの家など4件共同で、道路の向かいの日本銀行の社宅のブロック塀脇に出している。これは実は大変な幸運。日銀の社宅は自分たちだけの社会を守ろうとするのか高いブロック塀をだし、一つの区域を作っている。中に入る私道があり、ゴミはそこに集めている。おかげでブロック塀の外を利用することについては文句を言ってこない。ゴミネット等の出し入れは月単位で交替で行っている。時折の掃除は主婦であるおばさんたちが主体で行っている様子。

私のアパートについては、最後のアパートを作る時に、アパート敷地内に専用のごみ置き場を作った。自分も考えていたが、おばさんたちに「これで件数も増えるからそちらはそちらでゴミを管理してもらえぬか。」との申し入れがあった。しかし道路に面しているため、不法投棄をする者が出てきて困った。そこで可燃ごみ専用にし、不燃ごみ等は4件と同じ場所に出してもらっている。新しい入居者が来るたびに、印刷物等でゴミの処理の仕方を教えている。

**号室は若い女性である。入居の時に床がきれいに掃除されていない、風呂場に小さな虫がいた、などなかなか細かいことを言っていた20過ぎの女性である。ホームページかなにか作成する会社に勤めているという。親父さんは八王子の方に住む大工の様で随分腰が低く「娘をよろしくお願いします。必ず挨拶に行かせますから。」など言っていた。しかし挨拶ではなく、不動産屋を通じて抗議ばかり。途中から嫌になって大工に「工事費はすべて掃うから。」と言い含めて対応を任せた。彼女にしてみれば「こちらはお客だ。」くらいの気持ちかもしれぬ。以上は2年以上前の話。その後は家賃の滞納等もなく平穏に生活しているように見えたのだが・・・・。

**号室に行き呼び鈴を押すと彼女の声がインターホンから聞こえて来た。「こういう状況で困っている。ゴミを部屋の前に戻していいか。」というと「お願いします。」咳をしている様子。風邪をひいて臥せっているのであろう。仕方なくおばさんたちとゴミを新しい袋に詰めなおして、再び**号室に向かう。呼び鈴を押すと、やっとドアが開けられ彼女が顔を出した。一応一件落着。

おばさんたちと立ち話。「ゴミを正しく出してもらわないと困ります。」というから「周知はしているのですが・・・。」とした上で「しかし不法投棄も困ったものですね。この前は知らぬおじさんが自転車でゴミを捨てていてゆくので、後を見ているとあそこの建売住宅の一軒のようでしたよ。」とそっと話頭を変える。最近この辺は、少し広い土地を処理していわゆる狭小住宅の建売がはやっている。しかし土地に余裕がないのか、ゴミ置き場のことを考えぬ。おばさんたちは「そういえばペットボトルをビニール袋に大量に詰めて捨てて行くのもいるわ。あれはどこかの業者に違いない。」など言いだす。こちらとしては狙い的中?

おばさんたちは「ペットボトルもラベルとキャップは必ず分別してださなければいけないのに・・・・。」その通りである。しかし私は小さな声で「持って行ってくれればよいではないか。最後は利用する業者がわける。」と不謹慎。

議論が終って1時間くらいたち、私は出かけようとまたゴミ置き場を再び覗くと、今度はペットボトルだけがビニール袋にまとめておかれていた。そばにペットボトル専用のプラスチックケースがあるので、そちらに入れようとすると「カン」と音がする。不思議に思ってよく見ると、一緒にアルミ缶が二つほど混じっていた。仕方なくペットボトルだけ取り出して専用ケースに放り込む。しかし思う。これはかなりひどい例だが、小さな電池や電球など実際には皆はどうしているのだろう。スプレー缶は?穴をあけて中を出してから捨てるようにさせたところ、誤って火災になってしまったケースが多く、行政はあわててやめさせたという話しもあった。

ゴミを出す場所自体も問題だ。幸い我々4件は日本銀行の社宅があるからいいようなものの、日本銀行が売ってしまったらどういうことになるのだろう、と考える、マンションになっても建売住宅になってももう前には置けまい。近くに住むガールフレンドの場合は、ある薬品会社の支店の前がゴミ集積場になっていた。そこが土地を売って更地にしたため、後がどうなるか心配したそうだ。しかし駐車場で助かったとか。まだ置き続けるつもりらしい。行政の立場からは皆が場所を提供し、きちんと分別する事が常識だろうが、言われる方にも限界はある・・・・・・。夜、ゴミを突き返した件の彼女の部屋を見ると、ベランダにあのゴミ袋らしいものがでんとおかれていた。彼女の責任で処置してもらわねば困るが、改めて一人暮らしは大変と認識。

最後に責任者不在というのは最強の責任回避方法ではないか、と思う。大家がいないアパート・・・・実はこれが一番大変で、しかも大半らしい。いつか警察がこういうところばかりでお手上げだ、とぼやいていた。犯罪に関連すればゴミどころの話ではない。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/