1404「ザックの会で山歩き、ふうふう」(11月11日(水)曇り)
私が右ひざに痛みを感じ始めたのは、2年くらい前であったろうか。走ることがおっくうになった。スポーツクラブでは、ジョギングなどしていたが次第にしなくなった。この春に荻窪にある整形外科に行ったところ、「典型的なO脚である。」ということで靴底に敷く専用マットを作ってくれた。これが調子よく次第に痛みが取れてきた。しかし完全というわけにはゆかず、ジョギングはもちろん駅の階段を下りるのさえ慎重になった。無理すれば普通に降りられるが、足が突っ張るような感じ、手すりがあれば伝いたくなる。
高校時代の仲間による山歩きも当然行かなくなった。10月初めにその誘いがあった。日向山、清里近くに或る1660メートルの山。女性幹事の誘いによれば、ふもとまでタクシーで行くし、山道が整備されており、非常に歩きやすい、という。それを見てこのまま山に登らず一生終るのも悔しい、と行く気になった。
思い出す。亡くなった父と高尾山に行った時の事。父は確か77歳くらいではなかったか。目があまりよくなかった。病気をしていた妻が一緒であった。高尾山はなかなか大変であるから、下りだけなら好かろうとケーブルで上まで行き、清滝コースを降りてきた。何とか降りたが瀧を飛び石伝いに下るあたりは、後で父親が「死ぬかと思った。」とぼやいていた。しかしその時の父親に比べればまだ74歳の私。頑張りたいものだ。
中央線長坂駅に10時過ぎにつき、すぐに矢立石登山口にタクシーで向かう。10人前後、みな過去に足が強いとささやかれた者ばかりだ。地図が渡される。1120メートルの登山口から1660メートルの頂上へ約2キロを登り、降りてくる。それなりの勾配であることが判明し、大丈夫かな、と思ったが、後には引けぬ。a君の指導で簡単な柔軟体操をやった後、登山開始。紅葉がひどく美しい。山道は落ち葉が降り積もり、足に優しい。しかしそれなりの坂、先頭のd君は慣れているらしくすいすい登りだす。後ろの女性幹事もどうという事のない様子。ついてゆこうと頑張ると、膝は思ったほど痛くないがすぐに息が切れてくる。一応一日毎朝ラジオ体操をし、10000歩歩いているのだが、走っていない、1年以上山に行かないなどの為、体がなまっているのであろう。
日向山は、平たんなところはなく、登りがずっと続く山道は疲れる。1,2度休んでまた休むがそれでも標識は10/3、まだ10分の3しか登っていないことを示している。もう40分くらいたっている。「ストックを使えばいい。」という者がいるので、使い始めると少し楽になった。登山道は整備されている。木立越しにアルプスらしきものが見えるがあまり余裕はない。時々上から降りてくる若い登山者と行き違う。無理を言って休みながら、やがて10/5を過ぎ、少し傾斜の緩やかなところに出るとアメダス雨量計。ここで測った雨量が気象庁に行くのだろうか。そういえば今日は快晴、心地よい天気。「山の上は寒い」というのでだいぶ厚着をしてきたがジャケットを脱ぐほど。風もない。
事前に下調べにまでやってきたという女性幹事二人は足取りも軽やか。「ここまでくればもう頂上」と彼ら。やっと三角点分岐を過ぎ雁ケ原頂上。尾根を目指して登りきると、雄大な視界が広がる。右手は八ヶ岳を背に清里らしい町が一望、左手には白い岩肌を見せる山、急峻な谷、その向こうに色づいた山。誰かがこういうところで本当に谷底に落ちてしまった事件の話をしている。もう1時半近く。ようやく昼飯。朝求めたコンビニ弁当を開く。b君が駅前で買ったというまんじゅうを、みんなに配ってくれる。皆もう年である。こういう山に来られなくなったものも多い。その中にc君。昔は酒やコーヒーを用意する世話好きで元気者であったが、何か病気にかかったとのこと。女性幹事によれば今回は誘いのメールを出したが返事もくれなかったとのこと。どうしたのであろうか。そのほかにも某君、某さん、それぞれに思い出があるのだが・・・・・。
私のせいで予定より全体遅れ気味。すぐに下山になった。下りは、登りに比べれば苦手なはずの私だが、息が切れることはほとんどない。慣れてきたこともあるのかもしれぬ。b君の「ストックは坂の高い方につき降りる。体が前かがみにならぬ。」の助言に従ったところ、比較的楽に降りられるように感じた。
3時半頃であったろうか、元に戻ってきた。すぐにタクシーであらかじめ予約しておいた駅前のすし屋「魚光」へ。似顔絵を本格的に描いているb君は有名人をもう500枚も描いたとか、皆にコピーを配っていた。乾杯。今日の山歩き、女性幹事にだいぶ気を使わせてしまった。今日は事故もなく終日楽しんできたが、この次は行けるだろうか、そんな思いが頭をよぎる。家には8時過ぎに戻ったが万歩計は今日は20000歩近くになっていた。
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