1439「孫から電話」(32日(水)晴れ)

 

3月、明日は早くも桃の節句である。わが家でもボケが満開、梅はすでに盛りを過ぎかけている。今年は暖冬の様で桜の開花も早いのかもしれぬ。我が家は、2月中はアパートの塗装工事で二人ほど来ていたが、それも終わり静寂が戻ってきている。

朝、ラジオ体操に行くとフルマラソンにも参加している元気な60歳過ぎのお母さんが屈伸運動をし、可愛いお尻がもり上がっている。無意識にそのお尻を撫でるしぐさをすると、別のお母さんが目ざとく見つけ「まだ、オトコやってますね。」・・・・いえ、いえ、もうおしまいです。

今日はガールフレンドのAさんは教会の仕事、夜は自分で老人問題か何かの話をしなければならぬ、という事で私は終日一人であった。

ルーチンをワークを過ごし、10時半の中国語レベルアップ放送を聞き、スパゲッテイを作って昼食を終え、荻窪に歩いて出た。最近少し体調が良く軽く感じる。

スポーツクラブに行き、久しぶりに靴を履きかえてジムに行った。最近はいつも風呂だけで帰ってくるのだが・・・・。10分ほど早足で歩いて見たが、どうという事はなかった。

中学校で1年下、Aさんと同学年であるa君に会った。彼はNKKでなかなか活躍していたらしい。サウナルームでこちらに話題を合わせようとするのか

「電力自由化ですが、やっぱり東京ガスがいいですかね。」

「私は東京ガスだから、人に言われれば、東京電力から切り替えるけれども、あまり変わりはないんじゃないですか。東京電力だってバカじゃないから、他業者が安い値段を切り出して来れば対抗措置をとりますよ。」など適当に答えた。

夕食を終え、うとうとしていると電話がかかってきた。

神戸に住んでいる孫の男の子であった。一人で電話をかけてくるなど今までなかったことなのでびっくりした。一人っ子、昨年小学校1年生になった。

「織田信長知っている?真田幸村は?明智光秀は悪い奴だね。信長を殺したんでしょう。」

テレビの真田丸を見ているらしい。お友達と真田丸ごっこをやっているという。

「兜をかぶるんだよ。僕の兜は自転車のヘルメットやねん。」

少ししゃべり方が関西風になっているところが気にかかる。「長宗我部元親は知っている?」

みな、知っていると答えるものだから、なんとか東京の爺さんをへこませようと、随分難しい名前を出してきた。しかしそれも知っていると答えると「****は知っている?」・・・・知らない、と答えると「僕の友達だよ。」大人をからかうことまで覚えたか・・・。

半年の間の進歩は目覚ましいようだ。言葉がずいぶん滑らかになり、早口で出るようになっている。

「掛け算はできるか。」「出来る、九九はみんな知ってるよ。」

流石に「15×15は?」と意地悪な質問を出すと、しばらく考えて「125」と答えた。

然し進歩は速いと思う。私が九九を覚えたのはせいぜい小学校2年の後半か、3年生になってからのように思う。

「水泳はやってるかい?テニスはできるかい。」と聞いてみると

「普通にやっている。なかなかうまく当らないけれど・・・・。」

自分の技術が未熟であることに気付いただけでも立派であると思う。

次から次へと話しかけようとする。然し話題が尽きるのか会話がストップする。しかし電話を切りたくない様子。一人っ子のゆえに話したくてたまらないのだろう。

「大阪城は知ってる?姫路城は知ってる?高知城は知ってる?江戸城は知ってる?」

名前は知っているが行ったことはないらしい。

「彦根城?」ママに聞いて「僕、行ったことがあるんだって・・・・。」

小さい時の記憶で理解していなかったのであろう。

逆に「熊本城は知っているか?名古屋城は?」と聞くと知らぬ、と答える。

「うちにインコがいるんだよ。この前おせんべいをやったら、あんまり食べなかった。」

「今度、東京のじいちゃんの家にもおいでね。」など言って、ようやく母親に電話を代わってもらう。

「男の子だから元気なんのよ。ごめんなさい。今私、風邪らしくて熱があるみたい。気分がすぐれないからこれで切るわ。」

するとまた孫が出てきた。

「通天閣は?東京タワーは?」・・・・なんとか話を続けようと必死の様子。

30分近く話してようやく「さよなら、またね。」と電話を切った。

今日一日、人との会話はほとんどそれだけであった。孫の唐突な電話がひどくうれしかった。世代は変わってゆく。

 

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