1448「アルゼンチン海老の頭のスープ」(41日(金)晴れ)

 

エープリルフール、昔はこの日は大いに嘘をついたものだ。

嘘をつくことはなかなか苦労がいる。もっともらしくてはならないし、人がびっくりしなくてはならないし、さりとて人を誹謗中傷するようなものでもいけない・・・・・。その嘘もこの数年は面倒くさくなって何もしていない。梅はとうに散り、椿がいつの間にか満開、蘇芳もつぼみを膨らませている。公園に行けばそろそろ桜が満開、日本全体が一番いい季節を迎えようとしている。

もっとも日本は不景気になるのかもしれない、と心配されている。日銀短観が発表されたけれども、新興国経済の減速と円高の進行とやらで、製造業も非製造業も景況感が悪化している。そしてこのおかげをこうむってか今日は日経平均は500円以上下げた。いづれ円安になるだろう、それに伴い株価も上げてゆくだろう、と楽観的に考えてはいるけれども少々心配。

シャープが台湾の鴻海に結局買い取られることになった。親しみのある会社だった。私が初めて買った自宅用パソコンはシャープMZ、小さな小さなプログラムなど作って遊んだものだった。

そんな状況になか、私は数日前から風邪をひいている。熱はないのだけれど、時々くしゃみが出て、何より声が出なくなる。病気になると弱気になるもので「医者は風邪を言うが肺炎とか、喉頭がんとか、ジフテリアとかもっと悪い病気ではないか、私もおしまいか。」などとりこし苦労。しかし医者の処方した薬を飲んでいるうちにだんだん良くなってきたようだ。今日あたりは風邪声ではあるけれども詩吟の練習もできた。もっとも私の風邪がガールフレンドのAさんに移ったのかもしれない、彼女は今日はのどが痛い、と訴え、夕食が終わるとカラオケをせずに帰ってしまった。

7日から高校時代の友人a君とモロッコに10日間の旅。

旅行は海外であれ、国内であれ、できるだけ勧める。その場所に行ったというだけで、そこに立った考え方をする。その分視野が広くなる。モロッコは人口320万、面積は44万平方キロというから日本より一回り大きい。西は大西洋、東は地中海、タンジールでわかれるらしい。首都はラバトだが、人口はカサブランカが一番多く300万、どちらの街も大西洋に面している。一緒にツアーで行くマラケシやフェズは内陸にあるらしい。1956年にフランスから独立したが、スペインの影響も多いらしい。アラブ人の立憲君主制国家。友人に「モロッコに行く」と言ったら「あそこは安全だ。」と言われた。非合法イスラム主義は厳しく取り締まられ、国家は安定しているらしい。気候は日本と似たような温度のようだ。ただ水面積率が0.1%というからほとんど砂漠の国か。そんなことが旅行会社のパンフレット等からわかった。

10日は結構長い。そのため、できることはそれ以前に済ませておきたい。明日は弟とアパートの経営うちあわせ。アパートは実質私が動かしており、彼に資料を手渡し、説明する。小さなものであるけれども一応経営状況、今年度の経営見通し等用意せねばならぬ。出発する7日に読売文化センターの中国語の授業、五月の連休明けにマリ先生の中国語個人レッスン、後者はまだ先であるが事前に資料を送らねばならぬ。書道や詩吟もある。旅行中のごみ当番は近所の奥さんにお願いした。

独り身であるのに次から次へと問題が降りかかってくる。そういうものを片端から片付けてゆかねばならない。個々の問題には真剣に取り組むけれども、のど元過ぎれば忘れてしまう。「とにかくこの瞬間だけうまく見せ、問題を過去のものとしてしまえ。」という考え方は、イギリスのシェルに留学した時、彼らがそうやっていることに気付いた。

いろいろあったが夕方になると時間が空いた。マーケットで買ってきたアルゼンチンエビ6匹、いつも串に刺して焼いて食っている。今日はその頭を使ってスープを作ろうと考えた。インターネットで「海老・頭・スープ」で検索し、適当なものを見つけた。材料がすべてあるわけではないから適当に工夫する。料理作りは頭を使わず、とにかく考えているレシペに従ってまっしぐら。束の間であるが夢中になれるところがいい。

海老の頭をもぐ、フライパンにニンニク、オリーブオイル、玉ねぎのみじん切りを炒める、そこにもいだ頭を入れさらにいためる。白ワインを入れるといいが料理酒。トマト缶半分と水を加え10分近く煮込む。その間にへらなどで海老の頭をつぶし、エキスをだす。最後に冷蔵庫の氷をぶち込む。スープを冷やすためで、冷えたらミキサーにかける。網でこしてやる。それをまたなべに入れ加熱、塩コショウで味を調え、牛乳を少し入れてまろやかさをだす。本当は生クリームがいい。これで出来上がりだが、パンのかけらをオーブンで焼いてクルトン変わり。・・・・ちょっと面倒くさかったが、海老の良い味が嫌というほど利いてなかなかおいしかった。Aさんにも好評。そういえばこの手のスープは、昔リスボンに滞在したとき何度も食べたことを思い出す。

世間ではいろいろ起こる。しかし年を取ってくると自分の世界だけで頭がいっぱいになってしまう、と感じるこの頃か・・・・。

 

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