145975年前の今日のこと・・・・・」(524日(火)晴れ)

 

他人の誕生日など誰も関心を持たない。

しかし本人にとっては考えようによっては感慨深いものなのかもしれない。

自分が今日で75歳になること、おふくろの亡くなった年齢を超えること、後期高齢者の仲間入りをすること、勤めていた会社の保険から国民保険に代わること・・・・何か一つ人生のけじめのように感じられてそれとなく宣伝していた。

出身会社は、ありがたいことに10000円の長寿お祝い金なるものをくれた。先日ガールフレンドのAさんと本社でありがたく頂戴し、その金で浜松町の貿易センターにある東京飯店で昼食をとった。公園に行くと、幼稚園くらいの子供たちが元気ではしゃぎまわっていた。時代は変わった、と感じた。

今日は、娘と孫から「誕生日おめでとう」のメールが入った。証券会社2件から「お誕生日おめでとうございます。」の電話。ところが1件にいたってはまだ見たこともない女性社員「今度、一度お目にかかりたい、わが社に来ていただけませんか。」・・・新宿のどこにあるかわからぬ、というと「インターネットに乗っていますからそちらでご覧になれます。」地図など送るのは面倒くさいと考えたか、途端に逃げ腰。誰が行くものか!

Aさんに電話し「今日は私の誕生日だ。夕飯は赤飯に尾頭付きのタイにしたい。」というと「26日に一緒に食事に行くからいいじゃない?」しかしなぜか、今日、自分自身を祝いたい。結局彼女が赤飯を用意、私が可能なら魚を用意することにした。幸い魚耕に、大きめのチコダイが2匹皿に乗って1000円足らずだったので買ってきた。

「チコダイは同じ鯛科ではあるが、真鯛とは異なる。刺身にすると水っぽく味が落ちる。しかしよく取れるからしばしば真鯛の代用と使われる」・・・・そんなことがインターネットにあった。

単純に塩焼きにする。・・・・・それなりにおいしく満足。

赤飯も一緒に持ってきてくれた煮物もおいしかった。

終わっていつものようにカラオケ。

「バラが咲いた。」マイク真木が珍しく良い点が出た。

「バラが咲いた、バラが咲いた、・・・・寂しかった僕の庭が明るくなった。・・・・いつまでもそこに咲いてておくれ・・・・バラが散った、バラが散った・・・・僕の庭のバラは散ってしまったけれど寂しかった僕の心に、バラが咲いた。」

この歌に妙に魅力があるのは、文章には独立棟に一人で住んでいる男とその孤独感をイメージさせるからではないか。男の年齢は何歳くらいなのだろう。若いようにも考えられるが中年や老人をイメージしても構うまい。しかしこの男は外部と接触する機会が少ないように感じる。そうでなければたった一輪咲き、そして散ったバラにこれほどのご執心を示すとは思えない。

75歳の誕生日がバラの花が咲いたような感じ、と言ったら感傷的すぎるか?Aさんが帰ったあと、一人で白霧島を氷で割って飲んだ。そう、一人で飲む酒がうまく感じられる時もある。盃をあげて・・・・私自身に乾杯。

思えばよくもここまで恙なく生きてきたものだ。3歳の肺炎の時に亡くなっていても不思議ではなかったし、凧揚げをしていて肥溜めに落ちたとき亡くなっていたかもしれない。イギリスでのこと、坂道で前に行く車を追い越したとき、曲がれずに坂の下に落ちていても不思議でなかった。そういったものをとにかく乗り越えてきた・・・・。そして最近はモロッコくんだりまで海外旅行を楽しんだりしている。そういえば海外旅行でも事故に遭わなかった。パスポートをなくしたこともなかった。ついている、というべきか・・・・。

おふくろは74歳で亡くなったが、おやじは88歳で亡くなった。息子としてみれば今度はおやじの死亡年齢を超えたい。一人で一日を生きることは、時々戦いをしているように感じる。働いているわけではないが、食事も炊事も洗濯もせねばならぬし、物品の確保も大変だ。そしてあの郵便物。金を払え、返事をよこせ、とにかく見てくれ、その一つ一つに対応しなければならぬ。さらにお稽古ごとにスポーツ。それらをこなしながら、交通事故や振り込め詐欺に遭わぬよう、又自分の体調に気を付けながら過ごさねばならぬ。そしてこの戦闘を放棄せざるを得なくなると老人ホームに介護施設・・・。負けてしまった様子がゴミ屋敷に住む人とは言えないだろうか・・・・。そこまで行かなくとも年寄りが一人で住んでいる家はしばしばわかる。庭の草が伸び放題だからだ。明日から88歳に向けて戦闘の日々が始まる・・・・・。

追記 526日夜。75歳のお祝いにAさんが、吉祥寺のこじんまりしたレストランで、西洋料理をごちそうしてくれた。スズキのソテイがおいしかった。終わって井之頭公園を散歩、陽気がよく、たいていのベンチはアベックで埋まっていた。昔はあんなこと、こんなことしたものだが・・・・。

 

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