1467HOYAの株主総会」(6月21日(火)雨)

 

この前会社で後輩のa君が言っていた。「株主総会に出かけているが、良い社会勉強になる。」その通りと思う。行けばその会社の雰囲気みたいなものはよくわかる。

HOYAの株主総会が中野サンプラザで行われた。この会社の株主総会に出かけようと考えたのは日程が開いていて近くで行われるから・・・・。

優良企業で株価も高いからさぞ出席者が多いだろうと、小雨降る中10時から始まるが920分頃到着。しかし参加者は少なく、広いホールにばらばらと自由に座っている。「お土産は取りやめさせていただく」と通知に書いてあり、参加者は入り口でお茶をもらうのみ。

この会社は、社外取締役候補が5人もいるが社内取締役は鈴木洋氏一名のみ。世の中社外取締役を多くすべきだ、との声が強いが徹底しすぎか?別に日本人2名、外国人2名からなる執行役員というのがあり、ひな壇右側に並ぶ。会社を実際に動かしているのはこちららしい。

会社は1941年東京保谷市で軍需向けレンズ等の光学ガラス生産などから始めた会社だが、現在では下落合に本社を移している。2007年にペンタックスをTOBで傘下に収めたことが知られている。情報通信事業ではスマートフォンを中心とした通信デイバイス、ハードデイスク用ガラスプレートなどが主力、ライフケア事業はメガネレンズ、メデイカル関連製品などが主力である。部品生産から眼鏡の小売店「アイシテイ」を経営するなど生産から、販売まで幅広く商売をしている。売り上げは前者が35%、後者が64%、合計で5000億程度であるが利益とともに順調に伸びている。貸借対照表を見れば連結ベースで資本金62億に対して、利益剰余金は少し減っているものの依然として5000億円以上あるのだから恐れ入る。著しく資本金が少ない。鈴木洋氏は94万株を持っている。

株主総会の出席者がそれほど多くなく、業績もよいとあって波乱はなく、経営陣はそれなりに丁寧に株主の質問に答えていた。

子会社が多すぎないか、という質問があったが、会社は事業部制をとっており、その事業部ごとに必要な会社を立ち上げるらしい。社員教育も幅が広いからそれぞれの部門で行う。

海外で物を作り、物を売ることを考えているらしい。鈴木洋氏はシンガポールに住み、執行役員も社外取締役と違って、ほとんど海外に住んでいる。社外取締役は70歳前後、執行役員は50歳前後、社外取締役は執行役員の仕事を見張り、アドバイスするのだというのが鈴木氏の考え方のようだ。だから年代が違ってもそれでいい。

仕事について、面白いところでは内視鏡のレンズを売り込もうと会社を買収した。しかしここはオリンパス工業が強く、食い込むためには、独自の何かを持たねばならぬがまだ成功していない。眼鏡関係で一部ライバル会社セイコーエプソンと共同で行っている分野があるが、HOYAは眼医者に、セイコーエプソンは普通の人に強く住み分けている、というようなことを言っていた。

配当は年75円、配当性向は33%としている。悪くない。ただし株価に鈴木洋氏は満足していない、としている。将来性について株主はまだ厳しい見方をしているのであろうか。確かに一時は5000円を大きく超えていたように記憶しているが、今では3500円前後である。利回りは2%、確かにもう少し上がってもよいようにも見える。

円高になると差損が発生するが、この企業に大きな影響はないという。現地で材料を購入し、現地で生産、販売、給料の支払い等をしているため相殺され、影響が出ないのだという。

自社株買いというのは法で枠が定められているらしい。それを忘れて買いすぎてしまった、社内で対策検討委員会を作った、というのは傑作であった。それだけ余裕があるということか。

社外取締役の中にHOYAの株を持っていない者がいる。愛車の精神から持ってもらえないものか、との指摘があった。しかしそれぞれ1000万円くらいの報酬の中にストック・オプションが含まれているから愛社精神はわくはずとの会社側の回答で会った。

また執行役は実際の業務を行うためか是より一ケタ多いくらいの報酬を得ている。

*ストック・オプション 一定数の自社株を一定価格で買うことができる権利

株価が値上がりした場合、あらかじめ決められた価格で自社株を購入し、その株式を売却して株式譲渡益を得ることができる。自社株購入権と訳す。

社外取締役の一人にbという人がいた。昭和40年ころ、この人は私と同じ大学の卓球部にいた。向こうは覚えていまいけれど彼が日産自動車で取締役になったという話を風のうわさで聞いた。今でも相談役だが、その関係でここの取締役になっているのだろうか。同じ卓球部に東京電力の社長になったが、あの福島原発事故で引退させられたc氏がいた。大学時代から約半世紀、思えばいろいろな人生があったものである。

 

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