1482「天皇陛下お気持ち表明」(88()晴れ)

 

今上天皇は125代で、昭和8年生まれ、私より8年上であらせられ、昭和64(1989)に即位された。昭和34年に美智子妃殿下とご成婚されたときのことをよく覚えている。

今回、ご高齢により公務をお勤めになることが困難になっているとお気持ちを表明された。

同時に、今まで国民の安寧と幸せを祈って、傍らに寄り添うことが、象徴天皇の重要な役割であると認識して行動してきたが、そんな中で公務を縮小することは無理があろう、と明言された。また「摂政」を置くというやり方についても違和感を表明されている。昭和天皇崩御の時に起きた自粛が再現されることに懸念を示し、大規模な葬儀についても「避けることはできないものか。」とされた。最後に憲法のもと天皇は国政に関する機能を有していない、そんな中で象徴天皇が務めを今後も国民とともに、安定的に続いてゆくことを念じていると結ばれている。

私はこのスピーチを本当に正直にストレートに述べられていると感じている。

天皇陛下としての業務は大変、体の衰えとともにだんだん苦しくなっている。現在の象徴天皇制は安定して続いてもらいたいし、国民に迷惑をかけることも本意ではないが、自分自身はそろそろ引退したいと考えている・・・・そういうことではないか。一般人であれば当然の考えと映る。歳とともに社長も首相もこのように考える時期が必ず来る。自分自身に対しても、社会に対しても実に誠実な方であると改めて認識する。

しかし憲法や皇室典範があり、天皇陛下のお立場が、ある意味ではがんじがらめになっている現状ではいろいろ問題を生みそうだ。

時事通信の記事があったのでそれをベースに書き出してみる。

「天皇の生前退位は、現在の憲法や皇室典範では想定されていない。実現には退位制度の新設に加え、新元号や退位した天皇の呼称、住居など、新たに決めなくてはならない問題が山積している。

1979年制定の元号法は、「元号は皇位の継承があった場合に限り改める」と一世一元制を規定しており、生前退位が実現すれば新元号を決めることになる。・・・・・皇室典範には退位についての規定がないため、退位後の天皇の呼称や役割についても新たに法整備をする必要がある。歴史上、太上天皇や上皇、法皇などの呼称があったが、「天皇より上の立場があるとの印象を与え、現代にふさわしくない」とする識者の意見もあり、慎重な議論が必要だ。典範は皇太子を「皇嗣(皇位継承順位1位の者)たる皇子(天皇の男子)」と規定しており、生前退位が実現すれば皇太子が不在になる。皇室典範には「皇太弟」の規定はなく、皇太子さまに代わって皇位継承順位1位となる弟の秋篠宮さまの呼称や役割についても検討されることになる。退位後の住居をどうするかも課題となる。・・・・皇太子さまの誕生日の223日が新たな天皇誕生日として祝日になることも想定される。その場合、現在の天皇誕生日(1223日)をどうするかなども課題として浮上しそうだ。」

しかし私のような素人から見れば、越えられなくはない問題に見える。なんとか関係者に頑張ってもらってお気持ちに答えて差し上げることが大切なのではないか。

その際、一番の問題は新憲法と皇室典範の矛盾をどう考えるか、ではないか。まずは陛下を神様ではなく一個の人間として考えるべきだ。今の皇室制度は考えようによっては陛下の人柄と我慢によって成り立っているともいえる。一個の人間なら、自由が良いと天皇陛下になりたくないかもしれないし、外国人と結婚したくなるかもしれない、引退もしたいだろうし、ボケ老人になるかもしれない・・・そんな時どう考えるのか。

さらに家族制度との関わり合いである。男女平等のもとご先祖が考えにくくなった今日、男子一系と言ってばかりでは通らない。さらに日本の伝統や宗教の問題である。それを陛下にこういうものだからと例外的に強要することが正しいのか。外国はどうしているのだろうか。

どこかの国では王様(天皇陛下とは違う、という話はさておき)を一種の職業のように考え、私邸を持ち、宮殿には職務遂行のため通勤するのだ、というような例もあると聞いた。最後にこの稿、特に失礼の段があったらお許しください。また同時にみなさんはどう考えられますか。

 

註 ご意見をお待ちしています。

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