1514「箱根で男4人が静養」(12月11日(日)晴れ−13日(火)曇り
「暮れの忙しい時に、温泉でのんびり過ごしたい。」という高等学校同期のa君の発想から始まった。最初は彼と二人で伊豆の温泉に行っていたが、そのうちにエクシーブの会員権を持っているb君が加わった。さすがにエクシーブ、良い場所に立派な施設を持ち、彼の紹介があれば比較的安い金額で泊まれるとあって、だんだんそちらが主体になってきた。「男4人で3日も何をするのよ。」と留守番役になったガールフレンドのAさんは聞くが、さにあらず、男には男の世界あり!
今年は箱根。参加者に関西からc君が加わった。小田原で合流。昼食をとり、1時ころ宮ノ下。エクシーブの施設箱根離宮は、富士屋と箱根の客を争った元禄時代創業の奈良屋の跡地に建てられたもの。ロビーには巨大な木の根を使ったオブジェが飾られている。何しろ静養が目的とかで、部屋に入ったとはすることもなくうつらうつら。5時には豪華な和食デイナーになり、そのあとは部屋に戻って一服したのち、TVで「真田丸」いよいよ大坂夏の陣。株価は今日も堅調。まさに思ってもみなかったトランプ効果。しかし「いつか誰かがババを轢くことになるのではないか。」とa君。将来のことはまるっきりわからぬ。束の間の好況を喜び、浮世を思い切り生きる・・・・。
翌日、いろいろ考えた末、「若冲と蕪村展」をやっている岡田美術館に行こうということになった。岡田と聞いて「三越の岡田」を思い浮かべたがさにあらず、パチンコ機械の製造等で財を成した岡田和生氏が名誉館長を務める2013年に開館したばかりの美術館。ポーラ美術館を上回る規模。バスで小涌谷で降りればすぐのところにある。
目玉の「孔雀鳳凰図」は、今年で生誕300周年を迎える江戸時代の画家伊藤若冲の花鳥画。所在が分からなくなっていたが80年ぶりに発見されたという。あでやかな羽根とかっと開いた嘴、目が何とも言えず迫力がある。他に36歌仙を描いた屏風絵は何とも歌人たちの生き生きした様子が軽い筆のタッチで描かれ、何とも味がある。そして円山応挙。子犬が生きているように見える。私は同時に古九谷、古伊万里、鍋島等の陶芸先品も素晴らしいと感じた。
次にポーラ美術館。ここに来るのは3度目か4度目であると思う。しかし人間の記憶はすぐに薄れてしまうのか覚えていない作品が多い。ルノワール、ルソー、ピカソ、マチス、ユトリロ、ゴッホ、日本の画家では黒田清輝に岡田三郎助。特にフジタのパリの住人の日常を描いた小さな作品集は興味深かった。もっとa君は「教科書で見たような絵ばかりで興味が薄れる。」とも言っていた。
壁いっぱい使った海辺の風景絵画のジグソーパズルがあった。面白半分にやっているうちに出来たがどうも変な絵だ。回答と比べて絵がさかさまであることに気が付いた。
他にガラス工芸、ドーム兄弟の作品。あの生き生きとしたガラス絵についてウイキペデイアには「ドーム兄弟に特徴的な技法としてはアンテルカレール、ヴィトリフィカシオンなどがある。
アンテルカレールは、ガラス素地に絵模様を描いて、さらにガラスをかぶせる技術で模様に奥行きが出る。この技法はドーム兄弟が1899年に特許を取得した。ヴィトリフィカシオンは粉末状にした色ガラスをまぶして再加熱し、素地になじませるもので、ガラスの肌に多くの色を発色させることができる。」とあった。
ポーラ美術館で食事を済ませて外に出ると結構暗い。雨が降るかもしれぬととりあえず強羅に出る。駅前の小さな喫茶でコーヒー。人心地ついた感じ。ここに来たのは静養が目的とそのままホテルに戻り、また一服。夕食はまた豪華な中華料理であった。c君がまた愛用のパナソニックカメラで写真を撮りまくっている。
TVをつけるとフォレスターの面々が日本の古い歌をよい声で歌っていた。「長崎の鐘」、「星の流れに」、「ガード下の靴磨き」・・・・「ねむの木学園」を作り、頑張っていた宮城まり子はまだ健在なのだろうか。そういう人たちがいるというのにこんな贅沢をしてと、誰かがつぶやくが反応なし!しかし日本は本当によくここまで来たものだ。そして現在、国会では「IR法案」通称カジノ法案が、国会を通過しそうだという。国民はこれ以上浮かれてばくちでもしろと言うのか・・・・。
何度も温泉に入る。c君が「あの露天風呂はいい。あそこから山に向かって思い切り大きな声で詩吟を吟じた。声が山にいこまれてゆくようだ。君もやったらどうだ。」
三日目。c君が、朝食後所用で去り残り3人。私は、出発間際に露天風呂に行き、b君だけしかいないことを計算して山に向かい「楓橋夜泊」を吟じてみた。「月落ち、烏啼いて、霜天に満つ・・・・。」
今日は早雲寺と小田原城観光と考えていたが天気がまた悪くなるらしいので、小田原城のみ観光。明日から年末モード突入、クリスマスカードに年賀状、おせちにお年玉対策・・・・、人生いろいろ大変!
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