1524BREXIT・・・素人の見方」(118日(水)晴れ)

 

私の今読んでいる書物(エマニュエル・トッド「問題は英国なのではない、EUなのだ。」)の前がきによれば「先進社会が新たな歴史的転換点に近ずき、新たな局面に入ろうとしている」とし、世界は先の世界大戦から数えて三つ目の段階に入ろうとしているのだという。

第一局面は1950年から1980年までの経済成長期でこの時期にヨーロッパと日本はアメリカに追いつ、消費社会が到来したとする。第二局面は1980年から2010年まで、この時期に我々はグローバリゼーションを経験した。このグローバリゼーションはここ数世紀のさまざまな世界的潮流と同様、アングロサクソンすなわち英米によって推進され、ソ連や中国の共産主義はこれに対抗しえなかった、とする。

しかしグローバリゼーションのダイナミズムが底をつき、新たな局面を迎えている。具体的には、支配的な白人グループにおける死亡率の増加や社会不安の一般化などの結果、ナショナルな方向への揺り戻しが始まっている。その代表例がグローバリゼーションの立役者で会ったイギリスであり、アメリカであるというのだ。

イギリスのメイ首相がEUからの完全離脱に関する基本方針をしめした。

演説ポイントとしてまとめたものを日経新聞は以下に要約している。

*欧州単一市場にとどまることはできない

*部分的に欧州連合(EU)のメンバーに残るような中途半端なことは目指さない。

EU域内からの移民流入を制限する

EUとは前向きな新しい関係構築を目指す

EUとの最終的な合意は、上下両院に投票による承認をうる

EU離脱の2年間の交渉期限後に、移行期間を設けることが双方の利益

*英国は世界の国々と貿易や取引がしたい。

このイギリスの動きをアメリカのトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領ともども支持しているのだから我々としてはわかりにくい。しかし考えてみればともにグローバリゼーションはおかしいと断じ、自国回帰を標榜していると解釈すべきか。トランプ大統領は

BREXITは「素晴らしいこと」になると述べ、他のEU加盟国も英国に追随するとの見通しを示した。・・・またまた、英国との貿易協定について「迅速にかつ適切に実施される」・・・メイ英首相と大統領就任後すぐに会談する意向を表明し、「われわれは迅速に結果を出す」と述べた。 ・・・・EUに関しては「他国も離脱するだろう」と予想。「難民が他地域に殺到する状況が続けば国民が反発し、結束を維持するのは非常に難しくなる」との見方を示した。 また、移民受け入れに寛容なメルケル独首相の方針は誤っていると批判した。」

トッドの他の書などと読み比べるとBREXITの原因が透けて見えてくる

*ドイツは若者が足りず、人手不足。人工構成が若者がひどく少ない。そのために他国から移民を積極的に受け入れたい。

EUはドイツの経済力が勝り、フランスもスペインもイタリアもドイツにひれ伏す以外手立てがない様だ。

*本来先端を行く場気であった、イギリスは海峡を隔てて海の向こうでもあり、蚊帳の外におかれがち。ドイツの言う通りになるのは嫌だ。しかも移民はドイツが受け入れを望んでも、それ以上に経由してイギリスに来たがるものが多い。有能なものほしいが、そんなものを無限に押し付けられてはかなわない。

*イギリスの場合、EUと一線を画しても緩い結びつきであるが英連邦があり、カナダ、オーストラリア、ニュージランドなどがある。

そんな風に考えれば何もEUにとどまる必要はない、と考えることもできる。しかし離れるといってもまだ2年くらいの先のようだし、離れた後もEUと旅行な関係を続けてゆくことを望んでいるようである。日本は英語ができるなどの理由で多くの企業が欧州の拠点をイギリスにおいている。そういう企業がイギリスがEUから離れることにより、関税をかけられるなど不利にならないか、抜本的な戦略見直しが必要では、と喧伝されている。しかし以上のような状況を考えれば今バタバタする必要は全くないように見える。このニュースは日本としては様子見でいいと思う。皆さんのご意見は・・・・・。

 

註 ご意見をお待ちしています。

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