1533「「世界の蘭展」、神保町界隈」(215日()晴れ)

 

中国語を習っているが生徒の一人が蘭の栽培を本格的にやっている人がおり、後楽園で開かれている「世界の蘭展」の切符をもらった。ガールフレンドのAさんを誘って行く。

2017年の日本大賞は「デンドロビューム グロメラタム ‘ロング ウェル’」と口をかみそうな名前の蘭であった。デンドロビューム系の蘭についてあるサイトの説明抜き書き

「熱帯アジアを中心に、西はスリランカ、ネパールあたりから、東はサモアの方まで広がり、北は日本、南はニュージーランドまで自生しています。このデンドロビュームは樹上の高さ1〜2mの高さの所に根を広げてついている、着生ランです。花は華やかでかわいらしく沢山の花を咲かせます。ランの中では寒さに強く育てやすい洋ランなのですが、花を咲かせるのが難しいラン・・」

とあった。開花時期が2月から5月というからちょうどよい時期なのか。

ステージで、ちょうどいわき市のスパリゾートハワイアンフラガールのショーがあった。いわき市のものに比べるとフラガールが少なく見劣りがしたが、踊り自体は素晴らしい。まだ行ったことのないAさんは目を輝かせていた。

ただ相変わらず大勢の人でにぎわっていたが、今年は少し出店数が少ないようにも感じた。変わって売店やお茶の池坊コーナー、あるいは宝塚の衣装などが幅を利かせていた。

20世紀初めての独立国、東チモールが売店を出していた。コーヒーをつい買ってしまった。不思議に「これは450円だが、豆がいいか。」と聞くから「豆がいい」と答えると650円という。コーヒー豆を挽いても重量は変わらないと思うのだけど・・・・。

一回り見た後、天気も良いから少し歩いてみようと水道橋駅から靖国通りへ。街はどんどん変わってゆく。学生街らしくずいぶん食べ物やが増えた。どの店に行っても財布がパンクすることはなさそう・・・。靖国通り、もう神保町。古本屋街である。もう50年以上前、学生時代はよく来たものだ。まだ記憶にある古本屋が並んでいる。

ぶらぶらしながらようやく三省堂。何かあるだろうと期待していたがどん、ぴしゃり。地下にドイツ風のレストラン「放心亭」があった。後で調べたところ、創業33年、ドイツビールとワインの専門店とか。まだ私の来たころにはなかったわけだ。ランチビール片手にロールキャベツの昼食・・・・おいしい。

明治通りを通って御茶ノ水駅へ。明治大学の立派なこと!駅近くでわが母校。と言ってもみなこれも母校とは気が付かないだろう。しかし1年かよった。「駿台予備校」。最初の大学入試、一つしか受けなかった私は、見事に不合格。駿台予備校に通う羽目になった。寒い朝、授業の席とりのために並んだことを思い出す。

鈴木長十という英語の先生のことを覚えている。先生の出した英文和訳の最初の問題をほぼまだ思い出せる。

Happy is the man who has that that acts upon the dejected like April rain upon violet roots・・・・(間違えてないだろうなあ。)

「歌謡曲の歌手など下らん、好きなのは島倉千代子だけ。」とおっしゃっていた。あとでインターネットで調べた話では、先生は東京師範の卒業で、学長にまでなられたのち、197974歳で亡くなられたとか。

世界史の村山先生も名物講師であった。日頃「物事を目をこすってもう一度見直すようにしなさい。」とおっしゃっていた。しかし私の予備校生活が始まって数か月、安保反対運動が盛んであった。初めてデモなるものに行った。その時に初めて、街頭デモとは決して自発的に動けるものではなく、いつの間にか煽動されてしまうものだ、と知った。私が参加したデモの次の回であったか、とうとう国会に突入し、警察の撃った催涙弾があたり女学生が死んでしまった。予備校生のデモについて村山先生は「君たちはまだ社会的には何の意味もない存在だ。勉強に力を入れなさい。」村山先生も亡くなられたとのことだ。

私は、1年後、ようやく希望の大学に合格したのだけれど、今になって考えるとあの1年は何だったのだろう。無駄に過ごしたような気もする。学力というのは一般に1年浪人ならのびる、しかし2年以上は伸びない、と言われている。私が今受験生に「志望校に入るために浪人すべきか。」と聞かれたら?おそらく「やめておいた方がいい。」と答えるような気がする。このころの1年は今になって考えるとひどく重要に思える。

駿台予備校は建物がすっかり変わっていたが相変わらず東大**名、京大**名など合格者数を誇示する張り紙が目立った。この学校、今では海外にまでいくつも支店?を出しているとか。

「世界の蘭展」のあと、思わぬ展開、少し感傷的な気持ちになりながら帰宅の途に就いた。

 

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