1535「トランプ政権動き出す」(32日(木)晴れ)

 

トランプ政権が動き出した。大統領や首相は、たいていの人は初めてなる。なる前は言いたい放題言っていたことが、現実問題に直面して自分のカラーは残しながら次第に修正してゆく。トランプ氏の場合もその伝で、現在修正中と私には映る。

日経新聞によれば28日初めて施政方針演説を行い

「「法人税率を下げる歴史的な財政改革を進めている」と表明。1兆ドル規模のインフラ投資法案への協力を具体的に仰ぎ「米経済のエンジンを再起動する。」と強調」

演説の骨子を見れば

1 不法移民規制や国境の管理強化。メキシコ国境への壁建設に近く着手

2 海外からのテロリスト流入を阻止

3 環太平洋経済連携協定(TPP離脱)

4 過激派組織「イスラム国」撲滅でイスラム諸国を含む同盟国と協力

5 法人税率を下げ、中間層向けに大規模な減税を実施

6 1兆ドルのインフラ投資を議会に求める

7 オバマケア(医療保険改革)の撤廃と代替策を議会に求める

8 米軍を再建し、国防費を大幅に増額する

9 北大西洋条約機構(NATO)を強く支持

10 同盟諸国に公平なコスト負担を期待

これを勝手に考えれば12は当然のことであろう。今までそのこういった政策がとられなかったのは、メキシコ移民が米国経済の活性化に貢献していると考えていたからだ。しかしそうではなく、彼らが米国民の仕事を奪っていると考えればこのような政策になるということか。一方で米国経済の基礎の部分を担っていることを感じ始めたか、合法的に一部不法移民の滞在を認める策も検討されているとか。

56も当然のことと言えよう。政権は国民の支持があって初めて成り立つ。そのアメリカ国民の平均が求めることは「経済がうまくゆくこと。」日本で民主党政権が失敗し、安倍政権が安定して支持をえているのもまさにその点。一部にはトランプ政権は安倍政権の動きに倣ったとの報道もある。

一方でアメリカの経済が潤うためには「世界が平和でアメリカの考える正義が通ること」

それゆえ4のイスラム国撲滅には手を抜かぬ、と表明している。ここでは述べられていないが「対北朝鮮政策を転換」し、「武力行使も選択肢」であるとしている。そしてこれらを実施するために、「強いドル」よりももっと大切なのは、「強い軍隊」ということか。それをするには各国の協力が必要。そこで例えば9が出ているということか。

アメリカは相対的には経済力が弱っている。そんななかで費用をねん出するために7、10は当然の策と言えようか。ただこれだけで財源が十分と言えるかわからない。裏付けができぬうちに国民にリップサービスかもしれぬものを始めているとみるべきか。

3を受けてであろうか。今日の夕刊では「米「WTOに従わず」、通称方針「国内法を優先」」米通商代表部(USTR)がトランプ政権の通商政策報告書を議会に提出した。

そして囲み記事には具体的な骨子

WTOの紛争解決手続きにそのまま従うことはない

2他国の市場開放に向けてあらゆる努力をする

3主要国と新たな貿易協定に乗り出す

4貿易相手国の不公正措置には、通商法301条の適用が適切だ

TPP参加国とは2国間交渉に乗り出す道が開けた

6現在の国際貿易制度は中国に有利に働いている。

日本から見れば無茶苦茶に映るかもしれないが、アメリカの立場に立てば当然かもしれぬ。日本も一度くらいこんなことを言ってみたいが、とても無理、自分の首を絞めるだけになりかねぬ。世界は国際連合もWTOTPPもアメリカ抜きには各国は語れない。

投資家も先のことは見えぬ。しかし何となく景気の良くなりそうな雰囲気。これを受けて米国や日本の株が上がり、円は米ドルに対し下がっているというのが今の状況か、と勝手に解釈している。

 

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