1551「憲法記念日に思う」(54日(木)晴れ)

 

昨日は憲法記念日で会った。施行70年、改憲と護憲のそれぞれの立場から憲法について考える集会が各地で開かれた、と新聞が伝える。

おりから安倍首相は「読売新聞」のインタビューに応じ、

「党総裁として憲法改正を実現し、2020年の施行を目指す方針を表明した。改正項目については、戦争放棄などを定めた現行の9条1項、2項を維持した上で、憲法に規定がない自衛隊に関する条文を追加することを最優先させる意向を示した。自民党で具体的な改正案の検討を急ぐ考えも明らかにした。」という。

また毎日新聞によれば「戦後、非武装から出発 安倍政権、安保を転換」として

「閣議決定を踏まえた安保関連法は、(1)日本または日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、それによって日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある(2)これを排除し、日本の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない(3)必要最小限度の実力行使にとどまる−−という武力行使の「新3要件」を定め、その範囲内で集団的自衛権の行使を認めた。・・・・・

自衛隊の役割は大きく変質した。同法で新たに可能になった任務を担ったのは海上自衛隊の護衛艦「いずも」だ。北朝鮮情勢が緊迫する中、1日に房総半島の沖合で米海軍の補給艦と合流し、「武器等防護」(米艦防護)を開始した。日米同盟が新たな段階に入った半面、憲法第9条との関係で同法への批判は根強く残る。」

最後の一行に記者の考えが見えるように思うが、事実はその通りであろう

憲法のような国民的政治課題を議論するときに、最初に「自分の考え」ありきではなく、人の意見も尊重しつつ、どうあるべきか、ともに考えてゆくということが大切ではないか、と考えている。「これが私の原則」「これが党是」などという発言を聞くと、もうその先聞く気がしない。

私の友人がメールを送ってきた。私と同様、憲法は改正すべきだ、世界は危険がいっぱい、日本も自国の力で自国を守るべきだ、という考え方を持っているらしい。

「本来北朝鮮の国家予算は東京都の予算の数分の一です。そのような国が核兵器を以て、万一の時に我が国を攻撃できるのです。それに対して何の備えも抑止力も持たないで過ごしてきて70年もたったのですね。北朝鮮だけではなく悪意を持って核兵器で我が国を狙っている中露も現存します。

圧倒的軍事力を持つ米国が北朝鮮を攻撃できないのもわずかな核兵器のためですね。シリアは余興で攻撃されてしまいましたね。米国高官が余興だと言ってましたね。今後も我が国はそういう状態で存続できるのでしょうかね。そう思うと今の政治家は無責任の集団に見えてきます。」

その通りなのである。北朝鮮は125000平方キロ、日本の3分の1、人口約2500万、国家予算はこの意見の通りの日本から見れば小国、貧乏国なのである。

毎日新聞に「<日本国憲法>施行70年 若者、移ろう憲法観」と題し、首都大学東京の谷口功一・都市教養学部教授がゼミの受講生に憲法9条に関して改憲、護憲、その他の立場を明確にしたリポートを2000字以上で書かせた、との記事。記事は二人の学生の意見を対比させている

<祖父母に戦争体験を聞くなどし、嫌だから絶対にしないとの意思を持つことが大事。戦争放棄を明記した9条の維持を支持する>

<9条改正に賛成。武力を持ち、自由に使う権利を認めることがそのまま戦争につながると思わない。自国を守るため、攻撃されない国づくりが必要だ> 

それぞれの考え方があろうが、谷口教授は「護憲派は戦争を絶対的に否定する考えに支えられ、社会情勢に左右されない。一方、改憲派は社会の変化に敏感だ」と解説する。

日経新聞の記事では最近は「憲法改正について「現状のままでよい」が46%、「改正すべきだ」が45%で拮抗した。昨年4月の調査と比べると、現状維持が4ポイント減って改憲支持が5ポイント増え、その差が縮まった。改憲派と護憲派が拮抗している。」と報じている。

最後に自分の考え。「憲法改正が問題」というとき、憲法全体を言うのか、戦争放棄を定めた9条を言うのかはっきりさせておく必要がある。前者は絶対に必要だ。戦争直後占領軍のもと、国民投票もされないまま、作られてしまった目に多くの矛盾をはらんでいる。象徴天皇、皇室の在り方、国会審議の在り方、憲法改正で議会の3分の2の賛成を得なければいけないなど・・・・。議論を封印してしまうことは、前世代の横暴であり、一部の者のごり押しであると感じる。後者は自衛隊の存在、国際情勢の変化の認識が必要だ。日本が極東の小国であることを忘れてはならぬ。いくら日本が「戦争は嫌だ、世界平和のために軍隊を放棄」と理想論を唱えても世界は全部がその方向に向いてくれているわけではない。日本がすべてを決めるわけにはゆかないのだ・・・・。

 

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