1552「憲法について読者の意見」(58日(月)晴れ)

 

通信1511は憲法記念日にちなんで、憲法に関する事であった。皆さん、それぞれのご意見のようなのでまとめて掲載してみた。自分の意見をさしはさむつもりはない。できるだけご意見の本文を採用したが、紙面の都合で一部割愛させていただいたところもある。

ご意見1   安倍総理のご意見の憲法の9条一項と二項をそのままにして、自衛隊を明記する項目を追加するというはなかなか難しいでしょうね。それ自身に矛盾があるようですし。ただ9条一項はいわゆる平和条項であり、ほかの国の憲法にもある表現とのこと。それは祝詞のようなものなんでそのままおいておくことも可能だけれども、第二項はいじる必要があるのではないかと思います。

それから憲法前文も祝詞が多すぎます。これを実際に役立つように変えることが必要ですね。

理論武装としては国際紛争を解決する手段としての戦争はしない。------国際紛争以外の戦争は出来ると読むのでしようね。つまり国として国家存続のため戦争をする権利は留保するが、国際紛争を解決する手段とはしない。という項目であるはずなのに、次の項目で戦力はもたないと言い切っているので、何となく、国として戦争する権利つまり国の存続権利まで放棄したような感じになつている。これが問題なんですね。まず国があって憲法がある。憲法があって国があるのではないと前文にかくべきですね。すべての解釈の前提として。(中略)

どこかの国が我が国を攻撃してきたときは、防衛のために反撃する。これは国際紛争を解決する手段ではなく、純粋な防衛権利の行使だから禁止している戦争ではない。そのためだけの兵力はきちんと維持する。そういう理論武装なんでしょうね。自分からは仕掛けないということの意思表示という解釈を徹底するということですかね。

それには前文に「国家は国家として存続する権利を有する。憲法はそれを妨げない。」というような文言を追加する必要もあるでしょうね。

ご意見2   私も、憲法は改正し、抑止力としての強い軍隊を持つべきと考えております。

ちょっと考えてみればわかることですよね。

ひったくり強盗はマッチョな男からひったくったりはしません。

弱そうな婆さんを狙います。警察を呼んでも(安保条約でアメリカに助けを求めたとしても)ひったくられた後ですから。たいてい盗られたお金は帰ってきません。取られた命もかえってきません。

護憲派というのは何を考えているのでしょうか?ノーベル文学賞作家もいるというのが驚きです。

ご意見3   町内だって同じこと。自分の家は自分で護る。他人の家は侵さない。当たり前のこと。中には、いざとなったら横丁の強い兄貴が出てきて助けてくれるという家もある。

こういう家、一人前と言えるか。一人前だなんて言われなくてもいい、このままでいいという人もいる。だからむつかしい。しかし、家を護る装備をもっていながら、もっていない建前をとるのは、よくない。現実を正確に記して、不戦を誓うことだ。

ご意見4   朝日新聞の記事によると、日本国憲法の文字数は、他国の憲法にくらべて極端に少ないそうだ。ほとんどの国の憲法は選挙区割りや行政組織についても具体的に書いてあるので、適宜改憲しなければ国政運営が難しくなる。しかし日本国憲法は国家理念が書いてあるだけで、具体的なことは法律で定めることになっている。これが70年間改憲されなかった最大の理由だ、と書いてあって、納得がいった。私は、憲法の文言論争で政治エネルギ―を浪費するのは馬鹿げている、と思う。文言を変えても国家防衛には役立たない。

ロシアは核ミサイル搭載の原子力潜水艦にオホーツク海中を回遊させている。中国は、それをまねて、核ミサイル搭載の原子力潜水艦に南シナ海中を回遊させるべく、岩礁を埋め立てて軍事基地化を進めている。アメリカは、沖縄を核ミサイル基地にしている。万一核戦争が起きても、モスクワ、ワシントン、北京とは離れた、日本、朝鮮半島、台湾が戦場になって壊滅する。アメリカやロシアは、自分たちが所属するヨーロッパを戦場にはしたくない。中国は首都を重慶に移すかもしれない。

(中略)しかし米中ロにしても、今の世の中で国家の存亡を賭けて世界制覇を狙うとは考えにくい。メリットがない。全面戦争の可能性があるとしたら、国内経済が混乱して、国民の目を海外に向かせるせっぱつまった事情ができた時ではないか。そうならないためには、世界平和と経済のグローバル化しかないのではないか。

中国やロシアと国境紛争を起こした場合も米軍は出動しないだろう。日本は、周辺諸国に甘く見られないように、海上自衛隊や国境警備隊を充実させる必要はあるかもしれない。

しかし海外派兵はしない方がよい。戦争は破壊である。陸上戦では必ず住民が被害を受ける。その被害住民のための生活援助や破壊されたインフラ整備に特化した方が、結果的には平和を早めることになる。そのためには、憲法9条を大いに利用すればよいと思う。

ご意見5  これはメールでいただいたものではない。高校同期の仲間の宴会が毎月1回あるが、そこで元外交官のa氏などが意見を述べた。そのポイント。

「憲法問題について議論が盛り上がった。a氏の意見は「9条について安倍首相のいう条文を生かしたままで、自衛隊についての記述を追加するという方式はまとまりがなく推薦できない。戦争を放棄するのは良いとして、軍隊を持たなくては何もできない。中国や韓国からもバカにされる。それゆえ目指すは2項の削除だ。これが今までできなかったのは、妙な平和主義者がはびこっているからだ。」

ただb君は平和主義者で「軍隊を持っていなくたって日本はやっていける。日本が戦争になることはないさ。」との意見であった。」

(参考)「第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

・・・・・・憲法第9条第1項の内容である「戦争の放棄」、憲法第9条第2項前段の内容である「戦力の不保持」、憲法第9条第2項後段の内容である「交戦権の否認」の3つの規範的要素から構成されている。日本国憲法を「平和憲法」と呼ぶのは、憲法前文の記述およびこの第9条の存在に由来している。」

 

註 ご意見をお待ちしています。

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