1555「高いか、安いか、お金の話」(517日(水)晴)

 

ネットに中国人が日本に来てホームレスに接し、驚いた話があった。中国のホームレスは単純でお金を無心するだけだ。日本でホームレスに道を聞いたところ、親切に案内してくれた。お礼にといくらか差し出すと断られた。お金をもらうために案内したのではない、という。日本では生活保護など生活が保障されている、としていた。

私の友人は年金は「ほとんどもらっていない。」というくせにずいぶん優雅な生活をしている。「6月にクルーズで日本一周をする。」彼も私と同様、独身でガールフレンドと一緒に行くらしい。その費用、1か月余りの旅行で500万円近くかかるという。

「ずいぶん豪勢だね。」というと彼は「上には上がいるさ。15万もかかる豪華船に乗りっぱなしの人もいる。預金は何十億もあり、利子だけで十分とのこと。豪華船は医者も常駐しており完全介護、変な老人ホームに入るより全然いい。」そこまで行くならついでに死んだ後も海に流してくれれば簡単だ、と言って大笑いになった。

「日本は上も下もそれなりにリッチになっている。」という指摘は当たっているのだろう。

歳をとってきたのだろう。自分自身お金に対する考え方がずいぶん変わってきたように思う。長期の投資話がある。確かに儲かるかもしれない、しかし「その儲けを享受できるまで元気だろうか。」と考えてしまう。若い人がお金がない、と言っているのを見ると、それだけ使う未来とエネルギーがあることを羨ましい。

お金についていくつか自分なりの発見をした。まず人は「お金の儲け方はいろいろ研究する。しかし使い方はあまり勉強しない。」もっともお金の使い方は個人の勝手で、それを賢いとか愚かだというのは筋が違うのかもしれないけれど・・・・。

これに付随して「お金はこの世で満足のゆく生活をし、楽しむためにある。あの世には持ってゆけない。」ということ。「お金をためておく」・・・・すると最後は「弱ってきてベッドに寝たきりになり、病院に流れてゆく」、「高級か知らぬが見も知らに奴と一緒の老人ホームに入る。」あるいは「全部残して子たちがその取り分でいさかいを起こす。」等々。

そして「庶民が普通に暮らす金額は大体決まっている。したがってその最低限に届かない人は生活に大いに苦しむ。しかし必要量をある程度超えている人はお金は増え続ける。」

「金持ち父さん,貧乏父さん」というようなタイトルの本を読んだ。家がないものは、せっせとためたお金を家を買うために使う。しかし家は劣化し、その価値は下がってゆくのみ。しかし財産の十分にある者は例えばマンションに投資し、人に貸す。この場合はお金を生んでゆく。

最後に「お金はその人の考え方まで変えてしまう」ということ。人は常に自分の懐を基準に世界を見ている。ネットでは小池知事が20億円の豪華クルーザーを建造しているとの記事があった。もとはと言えば舛添知事時代に決まったらしいが、小池さんが石原さんの無駄遣いを攻撃している最中にこちらは粛々と進めていたとか。しかし非難するより言いたいのは、こんな金額の船、庶民の私には想像がつかないということ。皆さんどうですか?

油絵をやっているaが、招待状を送ってきた。

銀座の画廊で会社時代の仲間の展覧会があり、出展しているというものであった。

新しくできた「銀座7」のそば、銀ブラもかねてガールフレンドのAさんと出かける。

昔の仲間の絵を十分に堪能した後、昼食をと銀座7に入る。エルメス、グッチなど高級品ばかりで、庶民的な雰囲気が薄れ、人影が少なかった。どうして商売が成り立つのかと思うけれど、冒頭のクルーズ客の様にあるところにはあるということか。しかし食堂階だけは、どの店も客待ちの人であふれるほどの盛況。庶民も高級品には興味がある。買わなくても見たい、歩いていれば腹が減る!私たちも、2000円足らずのステーキ定食。外国産のせいか、少々固かった。私自身はむこうではこういうステーキを食うのだからよいと思うが、Aさんは「硬い。安いから仕方がないのかしら。」など言いだす。そこで彼女に「じゃあ、思い切って高級なステーキを食わせようか。」と見えを張る。最近温泉旅行を考えていたが、彼女は都合で行けない様子。その穴埋めに・・・・。費用はその10分の1以下、安い物じゃないか!

ところが、彼女は「高いお金を払うならロブスターがいい。」・・・昔ボストンに出張したときに、海辺のレストランで大きなゆでたロブスターを食った。赤い大きなはさみを割ると、ベローンと肉が飛び出したあの感動!何十年かたって「レッドロブスター」に行ったが、ぐっと小さい。しかしインターネットでは、東京でロブスターを売る店と言えばやっぱり「レッドロブスター」。そこなら行ったと沙汰闇になり、お財布にはめでたしだが、ちょっと残念な結末であった。

それにしても東京に高級ステーキを売る店は結構あるのに、ロブスターはなぜないのだろうか。小池さんには遠く及ばずとも、庶民も少しは贅沢がしたい・・・・・。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/