1581「アパートの経営で思うこと」(8月7日(月)曇り)
スマホにしてラインやハングアウトを少しやったが、ときどき妙なメールが入るなどでいや気がさし最近はあまり使っていない。ふとショートメール欄を見るとこの冬に出て半年前まで私のアパートの店子で、仙台の実家に戻ったa君からメールが入っていた。時候の挨拶の後「仙台でアパート経営をやっていて3部屋が空いていまして。大家さんは何か対策していますか。教えてください。」
この問題の直接の答えは「複数の不動産仲介業者を通して、客を幅広く募集する事、家賃等の条件は市場価格を参照し、やや安めに設定する」ことくらいであろうか。しかしこれを機会に小規模アパート経営のコツみたいなものを考えてみたい。
私はまず大切なのは「この世に生まれて私はアパート暮らしをする人に比べて恵まれている。」という認識を持つことではないか、と思う。それゆえに少々理不尽と思われる要求も、ものによっては受け入れるだけの度量を持ちたい、と思うのだ。また少々空室が出ても明日食べものに困るわけではなし、ゆったりと構えるべきではないか、と思う。
次にどのような客をターゲットとしているか考えること、同時に自らが彼らの立場になった場合、私のアパートを選びたくなるか、が大切ではないか、と思う。そして客になったときに「ああ、ここを選んでよかった。」と思えるだろうか、と想像してみることも大切。
住環境は快適か、部屋はきれいか、使いやすいか、この家賃で高くないか、それらを勘案した上、部屋を決定する。そして引っ越してくれば家賃はどうやって振り込もう、電気ガス水道はどうするのだろう、ごみはどうするのだろう、隣近所への挨拶は必要か、困ったときはどうしよう、人によって違うが疑問を持つ。それらがうまく解決されるか。これらの総合判断で客のアパートあるいはそのオーナーに対する信頼は変わってくる。
既存の客は大事にしなければならない。世間相場が下がってきて新しい部屋の家賃を下げる・・・・その時今までの客への対応はどうするか。更新時でよいから対応してやりたい。店子と大家の関係は難しいが、私はこの世で袖触れ合う以上の縁のあった人であり、又広い意味での友達でもある。彼らを正しく選択し、彼らとの関係をよくしておくことは大切だ。
もう一つ、実は客は入れる時以上に苦労をするのが追い出す時。家賃不払いですら、居座り、なかなか出てゆかぬ。ましてこちらが気にいらぬから出て行ってくれなどとは言えぬ!
客の募集についてはやはり町の業者を使う。ただし彼らも商売である。油断をしてはならぬ。彼らの仕事はとにかく客を見つけてアパートに押し込めばそれで金が入ってくるのである。店子になってもらいたくないような人まで時には押し付けてくる。さらに家賃を下げろ、仲介手数料をもっとよこせ、など様様な要求をしてくる。もちろん是々非々対応であるが彼らの目的と自分の目的をはっきり意識していることが大切である。もちろん彼らと私は業者同士であるから、空き室が出た、鍵、部屋が埋まった、等の連絡を煩瑣に取り、こちらの希望もはっきり伝えて置くことが大切。また業者の評判も折に入れて耳に入れておきたい。
一方で彼らはこちらのことばかり考えてくれるわけではない。口でうまいことを言っても、常に客と我々双方をにらんでいるのだ。それらを考え、私の場合は4件の仲介業者を使っている。空き室が出た場合、今までの業者に優先的に2か月頼むようにしている。それ以上空き室状態が続く場合は、悪いがほかの業者にも頼むこととしている。
顧客募集と同時に大切なのが家賃の徴収。完全な善人も完全な悪人もいないような気がする。家賃が遅れた場合、私の場合は10-20日経ってから督促しすぐには督促しない。そして1か月も遅れると保証会社に連絡する。世上、3か月以上家賃を滞納すると払えなくなる、と言われている。この辺まめさが必要。家賃の保証は、昔は両親、兄弟など親戚筋、会社の上司などであった。この前は「離婚して部屋が必要になった。保証人は別れた夫にできないか。」という者まであった。会社の上司、離婚した夫など他人であるから絶対避けねばならぬ。いざとなれば逃げる。親兄弟も収入が十分あると予想される場合は良いが、そうでなければ危険。
それゆえ最近は保証会社にお願いするケースが多い。客の負担になるからと、文句を言われる場合もあるが、あとはあなたの判断。実を言うと保証会社もいざとなると、怪しげなものもあるから注意。トラブルになった場合、こちら一人では絶対に弱い。それゆえに斡旋した業者と緊密に連絡を取る必要があることは言を俟たぬ。
最後に私はお父さんがあなたにアパート経営を任せた意図を考える。
アパート経営いろいろな人間および人間関係を学ぶことができる。世間はこんなものだ、こうしなければいけない・・・それらを学習する格好の材料だ。それを踏み越えてあなたが一回り大きくなってくれることをご両親は願っているのではないか、と感じる。頑張ってください。
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