1598「日本詩吟協会予選、また失敗」(113()晴れ)

 

野方区民ホールで80人ばかりの参加で行われた。

この大会は本数別になっており、私は4本で挑戦。

男性4本は一般では高音に属する。それゆえ出場者は男性4人、女性4人のみであった。

その中から4名が首都圏地区決戦大会に進める。

私は上杉謙信の「913夜陣中の作」を吟じた。

霜は軍営に満ちて秋気清し

数行の過鴈月三更

越山合わせ得たり能州の景

さもあらばあれ家郷遠征を思う

上杉謙信が織田信長と気脈を通じる七尾城を破り、兵を休息させたときに作った詩と言われるもので頼山陽の「日本外史」武田・上杉の記の出ているのだそうだ。

しかしあえなく落選。

合格ラインは420点であったが、私は399点と言うことであった。

先生方は5人であったからおそらく一人持ち点100点で採点され、その合計と言うことか。

私はギリシャに旅行していて1日夜遅く帰って来たばかり。

帰国してすぐに大会、声が出なくても困ると毎日クルーズ船の中でも練習を欠かさぬようにした。同行した友人が少々あきれていたが・・・・・。おかげで音程も間の取り方も自分なりにはほぼ自分では完ぺきのつもりであっただけに残念であった。

この大会は進歩させるためにコメントアドバイスと言う紙をくれる。私のモノには

・言葉がはっきりしない

・ふしまわしになめらかさがない

・マイクが遠い

・声にざらつき、カスレがある

・吟じだし(起句)の音程が不安定である。

首肯できるところもあったが、おや、と思うところもあった。

言葉がはっきりしない、と言うところ、私自身ははっきりさせているつもりであった。ただ後から考えると最初の「軍営」というところ。ここは西洋流で行けば「ファラララ」で歌う。つまり頭が低くそれから上げるのだが、あるとき「ぐんえい」の「ん」がはっきり聞こえないと感じられたことがあった。そこでこの「ん」は少し伸ばして吟じるようにしていたのだが・・・・。

節回しは高音大回しであれば「ラドシラファミ」、低音回しであれば「ミファミドシラ」とおりてくるのであるがまだうまくできないので「一つ一つ切って吟じるように」言われていた。その結果こうなったのかも知れぬ。

マイクが遠いは吟じた後すぐに言われた。マイクの高さばかりを気にし、口との距離をおろそかにしたのかもしれぬ。しかしそれほどでもないように思ったが・・・・。

声にざらつき等はむずかしい。力を入れるとついタンがからまったような音になってしまう。あとから聞くと転句でそうなっていたということであった。

音程不安定は妙な節をつけずに同じ音程で引っ張ればいいのかもしれぬ。

しかし意外であったのは全体のメロデイ、リズム、情感等に一言も触れられていないことであった。腹から声を出すいわゆる吟声やよく言われる震えについても指摘がない。と言うことはその辺は逆に自信を持ってもよいのかもしれぬ。

他者との比較では、4本グループの男性陣は最初に吟じたb氏をはじめみな上手に聞こえた。男性4本には腕自慢が出るのかもしれぬ。しかし現在売り出している福田こうへいやa先生の言う民謡の大塚氏などは非常に高音がきれいだ。それを考えれば高音で吟じることは当たり前、それでなければ勝負にならぬという時代というべきか。

a先生が駆けつけてくれた。事前に発声練習で聞いてもらい終わってからも一緒に「8本、9本グループ」「2本、3本グループ」を聞いた。まだまだ先生の言う上手なものと下手なものが一致せぬ、修行が足りぬというべきか。

これから秋の新宿区連大会では「清平調子その2」、年末の流派の試験と来年の別の大会ではこの「九月十三夜陣中の作」を吟じる予定。詩吟は全く趣味のつもりであるが、a先生に乗せられたのか、気が付いてみたらだいぶ浸っている自分を発見する。

 

註 ご意見をお待ちしています。

e-mail address   agatha@ivory.plala.or.jp

ホームページ    http://www4.plala.or.jp/agatha/