1601「あれから60年」(1112()晴れ

 

舟木一夫の「高校3年生」が出たのは昭和38年、私が高等学校を卒業して3年後。「赤い夕陽が後者を染めて・・・・。」フォークダンスで気ある女性の手を取り、胸ときめかせたころが懐かしい。

あれからほぼ60年、いつか書いたが90歳まで生きるとしてもあと5000日を切ってしまった。きみまろのギャグだって「あれから40年」だ。

高等学校同期、我らのD組クラス会。

50名、3名物故で47名、そのうち22名が出席と言うから立派なものだ。幹事のa君がbさんとともに非常によくやってくれた。名簿、近況報告、高校生だった昭和32-35年の出来事、校歌・学友歌紹介等、配られた資料も詳しく素晴らしい。

しばらく歓談の後、個人の近況報告。

もう大体仕事は終わり、子たちは独立し、それなりの財もため、時には面倒な夫もこの世を去り、優雅に暮らしている人も多いようだ。今年は3回も海外旅行に行ったなどというのもいる。私だって2回しか言っていないというのに・・・・。

傑作だと思った女性の近況報告。蝉は迷惑だろうが詩的センスがあると思った。

「近くの公園でセミが木の下の方にとまってミンミンやジイー!買い物の往復で心がウズウズ、思わず捕まえてしまいます。メスのセミは静かでスガ、オスはバタバタギャーギャー、人間と同じです。もちろん公園を出るときさよならします。変なオバサンかな。」この人は「物忘れがひどい。人が誰であったか思い出せぬ。」など発言。実は私も同じだ。

c君「残りの人生「かきくけこ」(感動、興味、工夫、健康、恋)でpositiveに行きたいですネ」素晴らしい。しかし最後の一つはどうなんだ、の声。

するとdさん、めげずに言う。「私、今恋されているんです。若い男性に。しょっちゅうプレゼントをもらいます。」素晴らしい!でもプレゼントは枯葉であったり、おせんべえの切れ端であったり、だそうだ。実は彼女は保育園の園長さん。彼女に恋しているのは御年3歳の男の子とか。「でも私そういうことだからできるだけかわいい洋服を着ることにしているんです。」素晴らしい!

それぞれの道を模索していながら、頑張っている人も多い。

2020年の東京オリンピック、パラリンピックまで限定の文楽公演の開催に尽力しています。」

合唱等歌で頑張っている人も多い。大きな声出すことは体にいいことなのだと思う。かくいう私も詩吟を少し・・・・・。

e君はヴァイオリニストの娘さんの面倒で奥様と離れがち、孫の相手と自炊が多いそうだ。でも私は言う。「いいじゃないか、孫は僕など相手にしてくれないよ。自炊は脳の活性化にいいと思うよ。僕も毎日マーケットで食材を仕入れそれなりに作っている。老人ホームにでも入ってお仕着せの飯になってしまったらその楽しみもない。」

今日出席できなかった外交官のf君。別の機会に聞いた。「所属クラブの大会で出席できない。どうして日曜日にこの会を開くのだ。日曜日はみんなゴルフをやるに決まっているだろう。」ゴルフをやる元気がまだ残っているのはf君くらいです!

ふと思い出す。島倉千代子「人生いろいろ」、まさに「今かがやくのよ、私たち・・・・・。」

しかし体を悪くした人も目立ってきた。

「体の航空距離にいささか問題があり・・・・。」

「胃がんと肺がんの手術をして、今は元気に過ごしております。」

「3年前に左大腿骨骨折、昨春の雲膜下出血で介護を受けています。」

しかし一番気になったのはg君。東大の教授までやった人で、今回出席の予定であったが電話で幹事に「脳挫傷で倒れたため欠席します。」大丈夫だろうか。

幹事の作ってくれた資料に昭和16年、17年に誕生した人のリストがあった。私の生まれた日、昭和16524日ノーベル文学賞を受賞したボブ・デイランの名前があった。

最後にいつものようにh君のリードで学友歌。予定通り3時に散会。そのあと2次会と称して二階の喫茶で1時間くらいおしゃべりをした。さらに飲みに行く、カラオケに行くなどというものはいなかった。

もうみんなわかっている。この一時を一時として楽しめるありがたさを・・・。一期一会という言葉は我々の年齢になって理解できるのではないか、とときどき思う。

来年の幹事は医者のi君等。1014日またここで開くという事だそうだ。「元気で生きていたら出席したい。」というものがいた。明日のことはわからないがそれでも精一杯頑張りたい。

 

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