1611「私の今年の十大ニュース」(12月21日(木)晴れ)
毎年暮れになると自分自身の立場で今年の大ニュースを書いてみようとする。
現在は、通信技術が発達し世界の果てで起こったことも時にはわが身に影響する。
その観点から十大ニュースは、まずトランプ政権が始動、アメリカの利益第一を掲げて動き、それを世界各国が非難しているが、各国も自国の利益中心、改めてアメリカの影響力の強さを知ったような気もする。これに挑戦しようとしているのが北朝鮮で、年央には本当に戦争がおこるのではないか、と気をもんだほど。しかしISがほぼ壊滅し、北朝鮮が沈黙しているのは、やはり力の政治の成果か。
日本に目を移せば、7月に都議会吟選挙が行われ、自民党が大敗、小池都知事得意の時期を迎えた。しかし10月に衆議院議員選挙。
安倍内閣対抗軸として若狭氏が希望党を立ち上げ、小池氏が都政を投げ出し、党首になるかどうか注目された。そして民主党の分裂、希望党になだれ込もうとする民主党メンバーに小池都知事が「排除の論理」を持ち出した。これが不人気で野党は分裂、希望党は惨敗、自民党が思惑通り大勝した。一方で「排除された」グループが立ちあげた立憲民主党が一定の指示を得た。しかしとにもかくにもこれで安倍一強時代が当分続くことがはっきりしたのではないか。
以上は世の中的には。個人的にはどうであったか・・・・・。
読書は目にもきつくあまりしなかったが佐伯啓思の「反・民主主義論」(1522)と「さらば、民主主義」(1591)が興味深かった。次の言葉が印象に残る。
「民主主義とは多数による意思決定である。しかし、多数が正しいという保証はどこにもない。・・・・民主主義を理想的な政治制度だなどと言うわけにはいかないし、欠陥をはらんでいる。・・・・しかしこの道具しか私たちの手には残されていない。50年後も100年後も言葉を通じてお互いを理解しあえる努力を続けるしかない・・・・。」
トランプを選んだのも文在寅を選んだのもそれぞれの国民が選んだ人。日本人がどういっても仕方のないこと。いわば「国民民主主義が過半を占める現状」からは自由主義との比較では「民主主義は一つのファシズムでもある。」という見方も成立する。
この他読書ではエッセイは書かなかったが橋田壽賀子の「安楽死で死なせて下さい」が興味深かった。生き方に自由があるのに、死に方に自由がない・・・・やっぱりおかしいと思う。
本と言えばもう一つ、若い株で成功した男の著書の一言が心に残った。「ある調査で「自分は優れた人間であり、優秀さで上位10%に入っていると思うか。」という質問をすると60%の人が「イエス」と答えるという。」10%どころか俺が世界で一番という妄想がテロリストを生むのではないだろうか。他人の意見を取り入れるという謙虚さを維持したい。
走ることができなくなり、聴力や視力も落ちてきた。しかし一応健康に一年過ごせてうれしい。
海外旅行に三度も行った。最初は弟とミャンマー、次は友人とメキシコ、さらにギリシャ。いづれもパック旅行であった。面白く、良い経験になったが「もうすぐいけなくなるかもしれない。海外旅行はカネ、時間、体力、そしてパートナーみんな揃って始めてゆけるものだ。」と感じている。行けるうちに行っておきなさい!
仕事、家庭・・・・しかしそんなものがなくなってしまった老人はどうすればいいのか。人間は自分の自己発現の機会が常に必要だ、と感じる。ライフワークと言った高級なものを持っている場合はいいが、そうでなければ趣味にボランテイア。
私の場合は趣味。習字と詩吟と中国語。それなりに過ごしているが心に中では暇つぶしを割り切ることにした。「今更金をためたって仕方がないではないか。株なんかして何になる?」あれも趣味かもしれない。ゲーム感覚かもしれぬ。ボケ防止にはなる。
90歳まで生きるとして後5000日を切った。歳をと取って一番寂しいことは話し相手がいなくなること。心の奥底は同年齢でなければ分かり合えぬ。そんな中で倒れてゆく、倒れてゆく、友人が、先輩が、後輩が、尊敬する人が・・・・。
そして友達のくれたコメントの一つ。「要介護発生率は、あなたは何才ぐらいまで生きたいですか?という質問に「長ければ長いほどいい。」と答えたものが一番少ない。」つまり生きる欲望が強くなければ長生きしないということだ。(1605など)
クラス会での同級生の言葉「残りの人生「かきくけこ」(感動、興味、工夫、健康、恋)でpositiveに行きたいですネ」・・・・あれは忘れない。一寸先は闇、まして来年のことなどわかるべくもない。しかし元気で長生きしていればいろいろ体験できる。たとえ世界が終わりになろうと、終わり行く世界を見られるではないか・・・・来年はそんな風に考えていきたい。
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