1612「理論株価は当たるかしら」(12月24日(日)晴れ)
投信はあまりもうからぬものが多い。それがつい先日どこかの記事に「資金が投信から株式に流れている。」などの情報につながっているのか。
この前銀行に行ったとき、また係員が勧めてきた。「インドはこれからの成長の著しい国でございまして・・・・。」「投資した金額のせめて3%は利益を上げてほしい。今御社の株や証券会社の株など株式市場で買えば3%くらいは利益が出る。今まで買った投信は出ていないものが多い。」とやり込めた。
損の出ている投資信託を少し売ったので損失が出ている。幸いなことに日本の税制では株式の利益と相殺できる。それゆえ、この際わずかでは利益の出ている株を売却しようと考えた。しかしどの株を売却すべきか。今年度計算に入るのは25日の売買まで、それゆえ明日決定しなければならぬ。
いつも疑問に思うのは株価というのは本来どうあるべきなのだろうという事。忘れられた株が突然上がったり、暴落したりわけがわからない。書店で日経マネーを見つけた。その付録に最新の理論株価を1200社計算したものを見つけた。
日経マネー式理論株価は一般に「残余利益モデル」と呼ばれる方式をアレンジしたもの。
まず一株当たりの純資産が毎年一定の率で利益を稼ぐ企業を想定。投資家の目線では「資本に対して最低是ぐらい稼いでほしい」という要求がある。これを要求利益という。投資家がその企業の稼ぎに対してプラスの評価ができるのは、将来にわたって換算した利益からこの要求利益を差し引いた残余利益になるわけだ。理論株価とは一株当たりの純資産にこれを加えたものになる。
理論株価=
自己資本+(一株利益今期予想*(来期予想売上高/今期予想売上高)**5*
(1/(1+割引率))**5−要求利益率*自己資本)/割引率
自己資本は一株当たりの純資産
割引率は将来のキャッシュフローを現在価値に割り引く比率。ここでは6.6%を使用
要求利益率は株主が投下資本に対して要求する利益率、5.6%を使用。
試みに一株当たり100円の純資産を持ち、年間10円の利益を生み出し、売上高が10%づつ伸びるとする。するとどうなるか。試算では192円となった。しかし年間5%しか売り上げが伸びなければ165円、成長せず要求利益しか出ないのならば100円そのまま。
どういうわけか、表には銀行や証券会社が含まれていない。これを除くと比較的大手建設会社や商社が現状株価が理論株価に対して下回っているようであった。従ってお得な株?
例えば伊藤忠は現状1948.5円に対し、理論株価は3605円、三井物産は現状1694.5円に対し、理論株価は3098円、三菱商事は現状2838円に対し、理論株価は4829円という具合であった。逆にシャープは現状3815円に対し、理論株価は1646円であった。
この公式は「5年先の利益を毎年稼ぐ」としているため、利益が大きくぶれたり、新興企業のように5年以上先まで大きな成長が見込める会社,M&Aなどで利益が大きくぶれる会社には適さない。
また私個人としては現在の金利低下状況を勘案すれば割引率が高すぎるようにも思う。株主の要求利益率もずいぶん高い。
この本はさらに企業が「成長」「成熟」している場合は当てはまりやすい。また東京電力のように資産が大きいために理論株価が高く出ていても実際は原発事故関連で毎年多くの支出を強いられる会社も当てはまらないだろう。さらに株価を決める要素として重要なのは配当性向だ。上述の商社はこれらが比較的良い、との評価だった。
これを参考にし、私としては現状に対し、理論株価の低いものを売却することにした。
ところでこの本は表紙に大きく「2018年に上がる株・・・・株の達人と億万投資家が予測。」
いろいろ書かれているが気が付くこと
1業績相場で長期上昇波動、日経平均はまず25000円。
もちろん今のトレンドで行ったらとの仮定がつき、当たるも八卦のレベルだろうが、一応楽観視してよいのか。
2大型株と中小型株を比較すれば、後者の好調が続くのではないか。
ただこの小型株の選び方は難しい。皆それぞれの意見を持ち、皆異なる株を推奨している。全体的に見れば本命は半導体とEVとか。
懸念は一つには北朝鮮情勢、トランプ政権の行方、さらに安倍政権にまで影響すればシナリオは全く狂う。さらにある識者が「資源価格の暴落」をあげていた。これが激しければ商社と言えど安全でないのかもしれぬ。最後に私自身としては若干インフレになるのではないか、と懸念している。みなさんはどう考えますか。
註 ご意見をお待ちしています。
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