1640「大琥珀展と琥珀の話」(4月7日(土)曇り)
大学時代ロシア語を少しかじった。
パックツアーで2006年9月モスクワとサンクトペテルブルグだけだけれど旅行した。(通信487)その時エカテリーナ宮殿を見学し、琥珀の間と言うのを見学した。その名の通り部屋全体の装飾が琥珀で出来ている。
琥珀の間は1770年、西欧化に熱心だったあのエカテリーナ2世によってつくられた。1941年7月ドイツ軍の侵攻により琥珀を持ち去られた。しかし2003年に24年の歳月をかけて復元された。復元して間もないころ。
その後高等学校のクラス会で映画製作をやっているa君が大黒屋光太夫の伝記をあつかった「おろしあ国酔夢譚」の撮影を「琥珀の間」も使ってやったと聞いてびっくりした。もっとも映画は1992年公開だから、撮影の時はまだ完成していなかったのだろうが・・・。
2015年にバルト3国とポーランドを旅行した。(通信1362)その時確かラトヴィアで安い琥珀のブローチを買ったのを覚えている
詩吟のb先生から「琥珀展をロシア大使館でやっている、見に行きませんか。」と言われた。
そんなことで琥珀もロシア大使館も気になったからガールフレンドのAさんと一緒に行くことにした。
ロシア大使館は地下鉄神谷町で降りて飯倉の交差点を曲がったあたり。大きく、守衛などあちこちに立ち、物々しい。
ロシア大使館後援とは言いながら、中心的にやっているのはcという民間の会社。
「ロシア連邦(旧ソ連)から琥珀を輸入、紹介し、我が国の琥珀市場の育成、発展に貢献しております。」ということで、資本金5000万の会社、東京上野に本社があるが、エカテリーナ宮博物館等に支店を出しているらしい。
その社長を詩吟仲間の一人がやっており、b先生はそこ経由で私に勧めているのだ。
会場はくつろいでお茶を飲みながらピロシキなど食べるコーナーと、琥珀の展示販売コーナーに分かれている。展示は販売目的で書いてある数字に0を三つつけたものが値段と教えられた。社長の付けてくれたおばさんに熱心に勧められた。
会場は数人でがらがらしているのではないか、との予想は外れ、多くの人であふれている。胸につけた造花のバラの花でどういう関係の人たちかわかるようだ。
琥珀と言えばべっ甲色のものと思っていたがこんなに多彩な色であふれているとは思わなかった。青い物、白い物、黄色い物。なかにルビーのように透き通った赤い物があった。
「これは当社の技術で、熱して赤を注入したものです。」という事であった。
ただ私はこの言葉を聞いて少々がっかりした。琥珀と言うものをあまりよく知らないので我が家に戻ってインターネットで調べる。
ブリタニカ「C40H64O4 。マツ類の樹脂の化石。非晶質,樹脂光沢,透明ないし半透明,黄または褐赤色。比重 1.04〜1.10,硬度2〜3。約 150℃で軟化し,250〜300℃で溶ける。摩擦すると帯電し微粉を吸着する。古くから飾石として用いられている。透明度が高く,琥珀中に虫の化石などが封じ込まれたものは特に珍重される。パイプなどの工芸品になるものは,軟化点付近で圧力をかけて,琥珀の破片を融合させたものが多い」
岩石学辞典「アグスタイン(agstein),エレクトロン(electron), グレサム(glessum), リンクリウム(lyncurium),山猫石(lynx stone)などは同義.アラビア語でanbarは竜涎香(りゅうぜんこう)のことらしい.琥珀には無色透明なものもあり,しばしば昆虫や他の生物体を含んでいる.石炭層中の沖積土(alluvial soil), 海岸中(特にバルト海沿岸)に多く産する。
今はダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、何でも人工的に作ることができる時代だ。また加工も光らせたり、色を付けたり、何でもありだ。しかしそうなるとどこまで宝石の持つ特色である天然、希少性という要件が満たされるのだろうか。
あるサイトに「以前は日本では「ナチュラル」「エンハンスメント」「トリートメント」という3つの処理区分が用いられていましたが、現在は、消費者保護の観点からより詳しい情報開示のニーズが高まり、具体的な処理の内容が鑑別書に記載されるようになっています。」として加熱処理、含侵処理、放射線処理などが挙げられていた。展示されている琥珀は違うだろうが、琥珀はなかには合成樹脂が使われるケースもあるとか。ある人が言う。「値段がそれなりにするのは加工賃やデザイン料よ。」・・・・それならそれで納得するべきかもしれぬ。
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