1653「忖度と記憶」(526日(土)晴れ)

 

命令があったわけではないが、安倍首相や夫人の意向を忖度して財務省が動く。財務省の中で上役の意向を反映して資料を破棄したり、書き換えたりする。・・・・怪しからん!

アメリカンフットボール。「私は「つぶせ」とは言ったが、ルール違反をしてまでつぶせとは言っていない。」真実であろう。しかし優秀な選手たちはその意向を忖度して、暴力行為的な行為に走ったのであろう。

忖度は大辞林によれば「他人の気持ちをおしはかること。推察」。またウイキペデイアによれば「忖度」という言葉は、すでに中国の「詩経」や平安時代の「菅家後集」などにも存在が確認されている。「明治期にも使用例があるが、しかし、この頃には、単に人の心を推測するという程度の意味しかなく、相手の気を配って何か行動するという意味合いはなかったという。」

「「忖度の構造」空気を読み過ぎる部下、責任を取らない上司  榎本博明」という本が出ているらしい。そのまとめが出ていた。

「上司から明確な指示はなく、ただ「よろしく」と曖昧に言われただけ。しかし、デキる部下たる者、空気を読み、先回りして仕事をしなければならない。「指示待ち」は評価されないものだし、事細かく聞いてしまえば、「いちいち言わないとわからないのか」と叱られてしまうことだってあるのだから。だが、良かれと思ってしたその仕事に、上司が発したのは「そんな指示はしていない」という理不尽なひと言・・・・・。」

「「忖度」が国会を騒がせた際、外国特派員協会での記者会見にあたり、通訳はこの言葉をうまく訳せなかったそうだ。欧米にはこうした文化はないからだ。なぜ、明確な指示もなく、上位者は下の者を動かせるのか。なぜ、指示もないのに、下の者は上位者の意向を汲み取って動いたりするのか。欧米人には理解できないという。

 相手の意向を汲み、期待を裏切らないことを美徳とする、日本的コミュニケーション。そこでは、はっきりと言葉でやりとりせずに相手の意向を汲み取る、行間に隠された大事なことを読み取るといった、いわゆる「空気を読む」ことが何より重視される。日本人の間を流れる空気の中に「忖度」は存在し、忖度される側もする側も、無自覚にそれを行っている。」

こんな風に書かれると忖度は今までの日本文化そのものではないか、という気がする。

同一労働、同一賃金という言葉がある。しかし古い会社人間に属する私は無理ではないか、と考えている。会社は会社の意向を忖度して時には自分を犠牲にしてでも働いてくれる人間を求めているのである。男性社員と女性社員、正社員と契約社員等の違いもその点に根差しているのではないか。

忖度してやった行為が法律違反であったりすると。それを糾弾する声が上がり、上からそんな指示があったのか、言う問題が沸き起こる。すると「記憶」が問題になる。これもあるサイトから取った法律論

「記憶にございません」という発言自体が偽証罪に問えないのでしょうか?

「偽証罪は、法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときに罰せられる罪です(刑法169条)。虚偽の陳述とは、証人の主観的記憶を基準として自らの体験と異なる内容を陳述することを意味します。・・・・・・」

主観的記憶、つまり証人本人の記憶を基準とするというわけですね。それなら、本当は覚えているはずなのに覚えていないというのは嘘になるのでは?

「・・・・・記憶がないと嘘をつくこと自体は偽証罪によって罰せられていません。偽証罪が成立するにはあくまで、記憶に反して、虚偽の事実の陳述をする、必要があります。」

さらに別のサイトに過誤記憶のことが書いてあった。

「・・・・私たちの脳は、詳細な部分まですべてを覚えられるわけではない。例えば好きな人と一緒に遊びに行ったとき、彼がどんな色の帽子を被っていたか、というような点は曖昧になっているかもしれない。しかしその曖昧な記憶は、誰かからその話を改めて聞くなどして新しい情報を得ることによって、完全なものになっていく。その過程で記憶の細部は置き換えられ、間違った情報も真実として受け取ってしまうために「過誤記憶」が作り出されることがある。」

所詮人間の作っている社会。指示、命令、記録だけでは動かぬという事の証左か。だからいかん、というようなことを言う気にもならぬ。

断っておくが忖度は欧米にはない、というのは嘘であると思う。韓国、北朝鮮、米国は相手の意向を「忖度して」なんとかしてやろうと策をめぐらしているように見える。

男女についても同じ。接吻しようとしてもある時は「待ってました。」と応じてもらえるが、ある時はセクハラで訴えられる。結婚してから40年「一生大事にしてやるって言ったじゃないの?ダイヤモンドの指輪は?」・・・・「記憶にございません。」

 

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